行けなかった済州 気は焦れども足はもたつく

二泊三日って短い。
行く前にあそこにもここにもと、人に情報を教えてもらったのに結局活かせなかった。
「タグンバリ」という、ここでしか食べられない幻の魚、「ソウル」のママに何度も（忘れたりしまいなくしたりしたから）店の名前や場所をメモにしてもらったのに、結局行けなかった。
「平和博物館」も行けなかった。

（城山日出峰の犬）

いや、行けたのですね。
行こうと思えば。
５人のグループ旅行、韓国も二度目だし気心も知れている。
それでもみんなが揃って行こうという気になるのは、あまり変わっているところとか、コースが外れているところなどは少ない。
とくにみんな初めてということだと、どうしても、必見、これがチエジュだ！みたいになるのは止むを得まい。

（アナゴの刺身も食べた。刺身通り）

日本だったら８千円でも文句は言わないような料理が２千円くらいで食べられる。
そうすると短い期間でもそんな金銭感覚に慣れてしまってタグンバリは一人前最低５千円はするよ、なんていわれると尻込みしてしまうのだ。

まあ、もっと安くて黒豚の塩焼きとか太刀魚料理とかいろいろあるからかもしれない。
到着してすぐのランチが刺身のドンチャン騒ぎ，二日目も焼き魚・煮魚の店で、ちょっとさびしいかなと頼んだ鯖の刺身が食いきれないほどだったこと、俺みたいに毎日でも刺身は平気という人間ばかりではない。
てな、わけでソウルのママに弾んだ声で戦果の報告ができないのは残念至極。
ママが一生懸命教えてくれたのを思うと申し訳なくて、。

（民族自然史博物館で、済州の川は空川ばかりだ）

だいたい、俺の旅行計画というのはいつも行ってから現地で立てるようなことが多い。
今回も一度もネット検索もせずに幹事任せ、結団式（って飲むための方便）で思いつきのようにあそこにいってみたいここにも、なんて言ったって７２時間は韓国でも同じ長さだ。

（新羅ホテルにいたカササギ）

若い（と言っても中年だなあ）人たちのお陰で一人では行けないところに連れて行ってもらって、それが嬉しくて参加する旅、だんだんみんなと共通行動が取れなくもなってきた。
あの山の上までちょっと登って帰って４０分くらい、さ、行きましょ！って言われても、サ、待ってます！だ。

済州島の旅、報告がまず”行かなかった報告”になってしまった。

（サンクムブリ噴火口にある墓、土葬）

とはいえ、歩数計によると三日間の平均歩数は一日１５０００歩、まあ、良く歩いたというべきだろう。
ご報告が遅いのは報告すべきことがないからではない。
あのハングルがチンプンカンプンなのとガイド代わりの運転手の発音が聞き取れなかったこと、事前に一切学習していなかったこと、メモを取らなかったこと（なぜかそういう気分だったのだ）などが、楽しかった旅を言葉にするのを思いのほか面倒にしている。

それと帰ったら行くべきイベントも目白押し、くわえてうかうかしてると桜が散ってしまうぞ！
今年駄目なら来年があるさ、と多寡を括っていたのはついこないだまで。
今は、観にいけて感動できて、あわよくば旨い酒も飲める、この内に、と焦るのであります。

（大塚の桜）

ということで旅の報告もスロースロー。