目標が低ければ結果も低いさ  裏山を登るつもりでアルプスに登れるわけがない


今日あるSCでイベントを見てきた。そのイベントはもう7年前から続いているもので当初一日20万円の売上だったのが毎回記録を更新し続けて去年は120万円と6倍になったものだ。

今年はさぞかし更にがんばって130万円くらいにはなるのかと期待して見に行った。ところがである。去年だったら黒山の人だかりになるはずの時間にお客様の姿はまばらなのだ。どうしたことか?

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実はこのSCは今年の4月から経営会社が変わったのだ。どうもその会社の、そのイベントに対する姿勢が前の会社と大きく変わったらしい。

前の会社はデベロッパーの社長が真っ先になって呼び込みをするなどテナントを支援すると言うより引っ張っていくと言う姿勢だった。

目標も常に高いところにおいて毎回新しい試み・工夫をこらすから結果もうなぎ上りになり、その熱意にテナントもほだされて、だんだん協力の度合いが増し去年あたりはテナントもデベも一緒に盛大なお祭り気分で盛り上がったのだ。

その時の面白さを忘れずに、または無為に過ごすことに対する危機感から、今年はテナントの方が中心になってイベントの開催にこぎつけた。

今までは、デベの社員の勉強の意味もあったからレジから何からデベの社員が中心になって行いテナントスタッフはその応援という形だったが今回はテナントのスタッフが担当することになった。その分レギュラー店は手薄になることを覚悟して。大変でもみんなの力でやりとおす!立派なテナントスタッフだ。

しかし、いかんせん結果は・・。聞いてみるとそもそも今回の目標そのものが低いのだ。一日40万円くらいらしい。そうだとすると45万円でも売れれば目標オーバー!万歳となる。去年までだったら100万円売っても目標に届かないと、あせりまくって声をからして呼び込みをしたり、知人にメールを打って来場をお願いしたりしたのに。


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結果が悪かったら真剣に反省をし次回の改善につなげていく。その”悪かった”という判断は目標に達したか否かである。

目標を低くしておいたら、本当は全員丸坊主の状態でも「やったあ!」と喜んでしまう。そもそも今までその目標の6倍も実績が上がっていたのだから取り組みだってイマイチ腰が入らないのではなかろうか?

リスク回避という名の下に、低い目標を立てて、適当な努力で結果が出たと喜んでいる。そういう経営が会社をつぶすのに、大きな会社ほど官僚化した幹部は”相互妥協・黙認同盟”を結んで安易な経営に甘んじている。

それを糺すべきトップも仲良しクラブをもって団結と勘違いしているのか、指導らしい指導をするどころか、あろうことかそれほど低い目標でも達成したときに表彰したりする。

かわいそうなのは頑張っているテナントスタッフだ。デベの全面的な支援があるかどうかで、こんなに結果が違うことを思い知らされてこれからの意欲にも影響が出てくる。

常に集団には頑張る人と、まあ、適当にと言う人がいる。こういう状態は後者が大きな顔をする空気をかもし出す。そうなるとお客様にもトバッチリが行く。結果、全体の売上が下がる。会社の危機だ。

Commented by wakearinituki at 2005-09-17 01:51 x
某大手企業の子会社で実際にあった話。
親会社の方針で、10月には合併をするスケジュールが引かれている中、新年度売上を前年度の150%増で計画。その子会社の社長は、親会社の中枢から「たいへん意欲的な姿勢でよろしい」と高い評価を得た後、6月の株主総会で、他の格上の子会社の社長として晴れてご栄転。
しかし、「意欲的」と絶賛を得た子会社は、前年を15%も下回る成績で合併を迎えた。
転出必至と見て、到達不可能な計画を立てたその社長は無責任。みえみえの意図数字を読めなかった親会社の目は節穴。
ホントに困ったものです・・・。
それが世の中と言うものとはいえ、慨嘆。
Commented by saheizi-inokori at 2005-09-17 07:32
この場合は責任を負わないで済むから実現不能な高い目標を立てる。責任を負いそうなときはチャレンジしないで済む低い目標を立てる。許せんノウ。ったく!
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by saheizi-inokori | 2005-09-16 23:04 | 梟のゴタク | Trackback | Comments(2)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori