キムチを食べて韓国を知ろう 「われらが<他者>なる韓国」(2)
2009年 02月 14日
昨日書いた四方田犬彦の韓国についての本からの引用。
うまいことをいうなあ。
カオスを口に入れる、か。
寄せ鍋、すき焼き、寿司、オジヤ、混ぜご飯、、、日本でもいろいろ混ぜて食べることは多い。
でも日本の料理はそれぞれの食材が最後までちゃんと存在を明らかにしている(翌朝のすき焼きは別として)。
あたかも素晴らしいハーモニーの合唱でもそれぞれのパートの声は聞き分けることが出来るように。
禁欲的な純粋趣味への衝動、ってか。
最初、韓国で焼肉を食べたら思ったより美味しくなかった。
ところが葉っぱにナムルや他の野菜や、特に独特の味噌を一緒にくるんで食べたら得も云われぬうまさになった。
その時はもはや肉を食っているのではなく、別の何かになっていた。
のり巻きでいろいろ一緒に巻いてもらうのよりもっとカオス、ごちゃごちゃの味、逆に云えばそれほどごちゃごちゃにして初めてその”やきにく”はうまくなったような気がする。
山葵と味噌の違いも大きいかもしれない。
(玉川神社、日影が嬉しいほど”暑い”バレンタインの日でした)
この小文の最初に四方田は
今度そのことを考えながら「ソウル」のキムチを味わってみよう。
キムチを食べることは、口の中にカオスを導入することに他ならない。最初、それはひどく辛く、また攻撃的な味に感じられる。だが、しばらくたって、キムチの味を形成しているのが甘味であり、ヨーグルトに似た優しさであることがわかる。日本の漬物のもつ禁欲的な純粋趣味への衝動は、ここには存在しない。多様な事物を次々とわが身へと吸収し、粘着性の幸福に帰依させてしまう力が、キムチの本質である。それは食物におけるエロティシズムの現れかもしれない。「キムチ!キムチ!」という小文に書いてある。
うまいことをいうなあ。
カオスを口に入れる、か。
寄せ鍋、すき焼き、寿司、オジヤ、混ぜご飯、、、日本でもいろいろ混ぜて食べることは多い。
でも日本の料理はそれぞれの食材が最後までちゃんと存在を明らかにしている(翌朝のすき焼きは別として)。
あたかも素晴らしいハーモニーの合唱でもそれぞれのパートの声は聞き分けることが出来るように。
禁欲的な純粋趣味への衝動、ってか。
最初、韓国で焼肉を食べたら思ったより美味しくなかった。
ところが葉っぱにナムルや他の野菜や、特に独特の味噌を一緒にくるんで食べたら得も云われぬうまさになった。
その時はもはや肉を食っているのではなく、別の何かになっていた。
のり巻きでいろいろ一緒に巻いてもらうのよりもっとカオス、ごちゃごちゃの味、逆に云えばそれほどごちゃごちゃにして初めてその”やきにく”はうまくなったような気がする。
山葵と味噌の違いも大きいかもしれない。
この小文の最初に四方田は
万能の視点から一度にすべてを見通そうとするとき、人はしばしば細部の微妙な差異を見落としてしまうものだ。そして、比較すべき二つの民族が互いに類似している場合、ほんのわずかの差異が、実は決定的な差異となって、民族の文化的自己同一性の境界を定めることがある。そのわかりやすい例としてキムチのことを採りあげてみようと書く。
今度そのことを考えながら「ソウル」のキムチを味わってみよう。
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高麗山
at 2009-02-15 01:00
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日本全国旅をして、幾多のお漬物を頂いた。
燻りがっこをはじめとして、飯鮨主体の物を除けば比較的単一的な味に、帰依しているように感じる。
言われてみれば、キムチはカオスの世界のさいたる世界に存在するのか?
ペチュキムチも美味しい! 茄子の糠漬けも美味しい!
燻りがっこをはじめとして、飯鮨主体の物を除けば比較的単一的な味に、帰依しているように感じる。
言われてみれば、キムチはカオスの世界のさいたる世界に存在するのか?
ペチュキムチも美味しい! 茄子の糠漬けも美味しい!
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kaorise at 2009-02-15 01:06
私のソウルフードは「キムチ」と以前書いた朝鮮の調味料トウガラシ酢です。
毎朝、家族で辛いものを食べてました。
「純和食」に親しんだのは実は東京に来てからのような気がします。
いつか韓国の人に赤坂の韓国料理屋に連れて行ってもらって食べた
料理(焼肉じゃなかったです)が本当においしかった。
小倉には市場に韓国のお店があってお餅やホルモンが売ってます。
韓国の甘い餅菓子を切り売りしてくれます。とても美味しいですよ。
毎朝、家族で辛いものを食べてました。
「純和食」に親しんだのは実は東京に来てからのような気がします。
いつか韓国の人に赤坂の韓国料理屋に連れて行ってもらって食べた
料理(焼肉じゃなかったです)が本当においしかった。
小倉には市場に韓国のお店があってお餅やホルモンが売ってます。
韓国の甘い餅菓子を切り売りしてくれます。とても美味しいですよ。
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saheizi-inokori at 2009-02-15 09:10
高麗山さん、同じ白菜の漬物で日本と韓国はこうも違うかと思います。
どちらもうまいうまいと食べられる幸せ!
どちらもうまいうまいと食べられる幸せ!
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saheizi-inokori at 2009-02-15 09:11
kaoriseさん、江戸川橋の「ソウル」をご案内したですよ。
キムチがおいしいのなんのって!
キムチがおいしいのなんのって!
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旭のキューです。
at 2009-02-15 09:23
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韓国は3回程行きましたが、1回目のキムチ2回目のキムチ3回目のキムチとだんだん美味くなった記憶があります。
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saheizi-inokori at 2009-02-15 09:40
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orangepeko
at 2009-02-15 09:46
x
おはようございます…
>ほんのわずかの差異が、実は決定的な差異となって…境界を定めることがある…
何でもそうなのでしょうね…植物に当てはめて考えたら…良く理解できます(^^;
キムチ好きですが…ニンニクを料理に使っていると…風邪をひきにくいように思います~♪
今は風邪と花粉対策でマスクとサングラスが放せません…思い切り怪しい人になってます(^^;
風邪をひくわけにいかないのでニンニクを使いたいのですが…家族が仕事のない時に限られます(^O^)
>ほんのわずかの差異が、実は決定的な差異となって…境界を定めることがある…
何でもそうなのでしょうね…植物に当てはめて考えたら…良く理解できます(^^;
キムチ好きですが…ニンニクを料理に使っていると…風邪をひきにくいように思います~♪
今は風邪と花粉対策でマスクとサングラスが放せません…思い切り怪しい人になってます(^^;
風邪をひくわけにいかないのでニンニクを使いたいのですが…家族が仕事のない時に限られます(^O^)
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saheizi-inokori at 2009-02-15 09:57
orangepekoさん、なるほどね。
植物の同定は「葉を映して」と云われたことを思い出します^^。
ニンニクはよほど沢山でなければ今はあまり気にしない世の中ですが、イタリアンなんてぷんぷんですもの。
植物の同定は「葉を映して」と云われたことを思い出します^^。
ニンニクはよほど沢山でなければ今はあまり気にしない世の中ですが、イタリアンなんてぷんぷんですもの。
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takoome at 2009-02-15 10:23
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そら
at 2009-02-15 11:34
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キムチ好き♪
韓国でキムチを食べたとき,あの容赦ない辛さがすごくツボでした。
日本のスーパーにもたくさんの種類が置いてあるけど,
なんか辛くないんだよね~(>_<)
「あの」キムチをまた食べたいと思ってます。
韓国でキムチを食べたとき,あの容赦ない辛さがすごくツボでした。
日本のスーパーにもたくさんの種類が置いてあるけど,
なんか辛くないんだよね~(>_<)
「あの」キムチをまた食べたいと思ってます。
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saheizi-inokori at 2009-02-15 12:19
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saheizi-inokori at 2009-02-15 12:20
そら さん、ところが赤唐辛子だけは日本の方が辛いのですよ。
韓国のキムチは、だからそれほど辛くないと思うのです。
韓国のキムチは、だからそれほど辛くないと思うのです。
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gakis-room at 2009-02-15 12:58
南大門市場の唐辛子屋に行ったことがあります。何種類ものキムチがあって使途に会わせてブレンドしてくれます。私は鍋用のものを買い求めました。
鷹の爪は辛いだけですが,韓国の唐辛子には「味がある」というのが実感でした。ですから,それを含めてキムチは美味しい。
鷹の爪は辛いだけですが,韓国の唐辛子には「味がある」というのが実感でした。ですから,それを含めてキムチは美味しい。
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saheizi-inokori at 2009-02-15 22:07
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そら
at 2009-02-16 20:40
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いや,絶対韓国のキムチのほうが辛いっ!(*^_^*)
多分日本のキムチは,日本人好みに味を変えてあるんだと思うよ。
多分日本のキムチは,日本人好みに味を変えてあるんだと思うよ。
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saheizi-inokori at 2009-02-16 22:43
by saheizi-inokori
| 2009-02-14 23:17
| 今週の1冊、又は2・3冊
|
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Comments(16)