小三治さん 体を大事にね NHKTV「プロフェッショナル 仕事の流儀」
2008年 10月 15日
ブログ論壇じゃなくて「ブログ趣味の輪」、嬉しいね。
師匠の小さんに「お前の噺は面白くない」とにべもなく云われて
じゃあ、面白いってどういうことか?と悩みに悩む。
志ん生の言葉
面白くしようと思ったら面白くしようとしないことだ人づてに聴いて豁然として悟った。
創ってもこんないい話は出来ない。
(11日の記事に「志ん生の一言ひとことに反応する寄席の雰囲気が、小三治を聴く幸福感とそっくりだった」と書いたんだもの)
あんなに大量の薬を飲んでリューマチの激痛を鎮め、今でも
「満員のお客様に喜んでもらおうとする俺」と「知ったことはない、俺は俺のやりたいようにやると云う俺」が一致しないんだなあと苦しんでいる。
しまった!こういうところを知ってしまうと今度から小三治の高座を聴くときに天然自然に笑っていられなくなるじゃないか。
と思ったが、、、。
落語は噺家の人柄が全部出る。
病気で苦しんでいるところも芸の悩みも全部あってその噺家の芸になる。
そんな覚悟を聴いて
そうか、そうだろう。と思いなおす。
じゃあ、俺は小三治のまるごとそのマンマを味わい尽くしてやろうじゃないか
お客様が喜んでくださるのが励みで、もし落語をやってなかったら
ただ、闘病生活を送っていたんだろうなそうだとも、小三治さん。
8月猛暑の中、池袋演芸場の上席を戦い抜く姿。
俺は去年ここでそれー「あくび指南」を聴いた。
客席で笑うお客たちの顔がなんともいえない。
この世の”善い人”ばかり選りすぐって来たみたいだ。
俺もこんな顔をしていたのかと思ったら嬉しくなった。
人間の本性には笑いがある。先日の「粗忽長屋」のときもそうだった。
邪魔なものをそぎ落として素直になっていれば自然に笑いたくなる。
もう、そうなったら何を云っても可笑しくておかしくてしょうがないんです。
会場に笑いキノコを振りまいたような状態になった。
しかも、その笑いが人工的な化学調味料で味付けされた笑いや毒を持った笑いではなく、まるであくびでも出るように体の奥底から湧いて出るような自然な快い笑いなのだ。
優越感をくすぐる嘲りの笑いではなく、思わず隣りにいる他人と肩を叩きあいたくなるような笑い。
そういう笑いを届けてくれる当人は
真面目で、他人に好かれるうような人柄じゃないってことは自分が一番良く知っている。と言う。
そして、そういう所を悪くないと思っている自分を俺は好きになれない。
でも扇橋師匠がいるじゃないか。
プロフェッショナルの一流の人たちを観ると凄いと思う。締めの言葉、至言だ。
しかし、本人たちに訊いてみたらプロとしてなんて考えていないだろう。
ただ目の前の今のことで夢中なんだと思う。それがプロなんじゃないかな。
リンクした記事を見ると、そっちにも蕎麦や鬼子母神の写真がある。
おんなじ行動半径なんだなあ。
もちろん、録画もしてしまいました。
昔の姿しか知らなかったので、
最初はびっくりしましたが、いい番組でしたね。
なんて自分のことのようにエバッテどうする。
TVがないので(笑)、今度帰省したときにゆっくりみるつもりです。
>落語は噺家の人柄が全部出る。
>病気で苦しんでいるところも芸の悩みも全部あってその噺家の芸になる。
そうだなあと思います。その人物の了見になれ、芸よりも人間を磨け、いずれも柳家ゴッドファザー、五代目小さん師匠の有名な教えですけど、噺にはその噺家自身しかほんとは現れていないとワタシは思っています。登場人物のきもちも、それぞれの関係性も、そこに向けられるのは噺家の目なので。あの世界観が最高に素敵です。
ただ反響がものすごくて。寄席に新たな人々が詰め掛けるのかと思うと、一体どれだけ並ぶことになるんだろう!と少なからずどきどきしております。はい。
せめて高座くらいは聴いていたんでしょうね、どちらかは。
蕎麦を食うところなんかは録画ヲ使うべきでインタビュー中にやらせるのは失礼だと思いました。
いなかったなあ^^。
「クオリア」のことを書いた本は(小林秀雄賞)面白かったけれど、実社会経験がないのが暴露されたような気もします。
女性アナも受けすぎで不自然でした。
笑えばいいと言うものじゃないというのが落語だってことが分かってないです。
それにもかかわらず小三治の彼らを見る顔も良かった。怒るかと思ったのにやさしい笑顔でほっとしました。
発声を先生についてやっていらっしゃるのかと、ふと思いました。
何年か前に独演会の最初から最後までタキシードでクラシックを歌ったことがあるそうです。
見に行った人は洒落ですぐに落語になるかと思ったのに最後まで歌曲を真面目にやった由、あっけに取られたといってました。
その頃、悩んでいたのかもしれませんね。
頼もしいですよ^^。
独唱会をなさっちゃったわけですね。ますます小三治さんが好きになりました。
番組の冒頭で,「脳を弁護していますね」との小三治のこの一言で脳学者と女の人(アナウンサーでしょうか)の薄っぺらさを感じました。ディレクターの問題かも知知れないなと思いました。。
それほどでもないかと、、シュン^^。
鴨か天ぷらか散々迷って、ビールのつまみに天ぷらを頂いて
蕎麦はこのところ美味くなってましたけど、新そばになって
こしの具合がよくなってました。
どんどん上手になって客を喜ばせてほしいですね。
私も蕎麦にしようかな。
生で、善人ばかりに囲まれて彼の落語を聞ける佐平次さんが羨ましいです♪