身びいきって大事なんだ 今頃気がつくのが遅いけれど

大学の時、友人とその妹も入ってカードでゲームをしていたら、妹に「待った」みたいなのを進んでやらせたお兄ちゃんには驚いた。
ズルだぜ、と本気で思った。
お兄ちゃんがいうからって素直にその通りにする妹（短大生）にも呆れた。

でも、そういう家族とか人間関係っていいもんだなあ、とも思った。
なんか、アッタカくて。
我が家が冷たいってことじゃなくて、そういうことには厳格、特に他人とゲームしているときに兄弟でかばい合うなんて考えられなかった。



俺はそういうところがウザイ、融通が利かない。
それどころか、会社生活でもせっかく慕ってくれて仲良くしている部下に他の人に対するよりかえってキツクあたってしまったりした。
人事などで候補が二人あると知らない人間の方に点を入れてしまうこともあった。
知っている人間を”ヨクする”って不公平じゃないか、と。
（ただし、知っている人がどうみても理不尽な目にあっていると思った時は出来るだけ手を尽くして助けてあげようとした。結果はともかく）。
自分のことは一番最後にすべきだ、とか猟官運動などは最も恥ずべき行為だと、俺一人がそうしているならいいかも知れないのに、わが仲間たちも同じ考えであるだろうと勝手に決めてかかっていた。
徒党を組むなんて最悪と。


今になって、今までになかった遠慮のない口をきいてくれるつき合いが増えて、「あの時のあれはこうだったんだ」と俺の知らなかった事実を聞かされたりすると、世の中の実際みたいなのが見えてきて（全く、今ごろになってだよ！うんざりするぜ）一生懸命俺に尽くしてくれた部下には悪かったと思う。

公平であろうとか、大学出の幹部は先憂後楽、自己犠牲は当たり前だ、などと綺麗ごとを言って、実は上司として優秀な部下を引き上げるという大事な責務を果たさなかったのかもしれない。
怯惰、いいカッコシイ。
俺についてきた人は”悪いカード”をひいてしまったのだ。

なんで今頃こんなことを書いているかと云うと、、なんでだろうね。
ばかみたい。



全然違う話だが、さっきニュースで相撲取りが麻薬で捕まったと知らせていたんだが、それについて北の湖理事長が「指導を強めます」みたいなことを云っていた。
俺が会社にいる頃、部下たちに「おい、麻薬はやめろよ」なんて言ったら、気が違ったかと思われただろうな。
相撲取りの世界ではそうでもないのかな。
国技の品格を守る北さんも大変じゃノウ。