アメリカは混乱する、日本は大丈夫か 日高義樹「アメリカ狂乱 次の大統領は誰か」
2008年 05月 27日
ハドソン研究所はブッシュ政権の政策つくりに携わったネオコンの牙城らしい。
アメリカの大統領に国民が求めるのは強さ、とくに米軍の最高司令官としての強さを求めている。
日常の政治は州政府がやるから。
民主党の予備選などはお祭りのようなもので本当に大事なのは本選だが、質の落ちた民主党びいきのマスコミが興味本位でヒラリー対オバマを大騒ぎしている。
アメリカの歴史上まれにみる低次元の争い。
著者の見るところでは両候補ともに具体的な政治目標もなく経験も乏しい大統領としては物足りない人物だ。
共和党はヒラリーおろしを図った。
オバマと闘う方が勝てるから。
中国寄りのヒラリーは困るのだ。
特に石油資源の争奪戦が始まっているこの際。
ヒラリーはゴアの選挙の時に応援をしないで自分の上院議員選挙に動いていたから民主党の中でも評判が悪く国民の多くからも嫌われている。
一方でアメリカの多くが黒人が大統領になるのにはまだ早いと思っている。
それほどアメリカ人は心の中は変わっていない、まだ。
今のアメリカはイラク問題もマケインの建策を取りいれた大増派が功を奏して落着きを見せた上にサブプライム問題も日本で言われるほど悲観的にとらえらえていないなど大きな問題に直面したという意識がない。
世界の指導者、裏返すと侵略者であり続けて来た大統領もここにきて一服、というかそれほどの人物もいなくなった。
予断は許さないが、人物的に信望のあるマケインが大統領になるのだろうが、彼とても政治家としての能力はそれほどないだろう。
大統領が変わるということは政権を動かす一万人規模の人間が変わるという、いわば一種の革命だが民主党の両候補もマケインもその準備はできていない。
そうすると大統領が就任後一年以上、アメリカの政権は空転する。
アメリカが良くも悪くも果たしてきた国際経済・政治・社会におけるリーダーシップを放棄しようという感じが強くなっているようだ。
米中関係は緊張を欠くし極東戦略も混迷する。
そうなったときに日本はアメリカ頼りでない自立した行き方ができるかどうか?
資源対策(ほんとうに自分でやっていけるのか)、消費構造の変化(人口減と老齢化)に対する鈍感さ、規制の存続と企業に対する重税などアメリカからみていると日本は頼りなくみえる。
誰が大統領になっても、もう大したことはできない。
日本のこともかまっておれない。
日本は本気で自分を守るために変わらなくてはならない。
俺にとっては初耳のようなアメリカ政財界の裏情報は興味深いがほんとうはどうなんだろう?
徳間書店
自衛隊と言いくるめる国です。
「日本は本気で自分を守るために変わらなくてはならない。」
条件は途方もなく過重です。
彼の地でも質が落ちて次元が低くなっているのですね。
>誰が大統領になっても、もう大したことはできない。
日本の政治家も内輪もめばかりに勢力と税金を費やしているときではないですね。
何も勉強してない自分はもっとちゃんとしなくてはならないし、もの言えるようにならなければですけれど。
裁判員制度とこの本を読みたいです。
しかし、日高義樹さんは、まめまめしく本を書くなぁ。月刊とまではいわなくても、結構なペースですよね。
いろんな覚悟をしなくてはいけないでしょうね。
彼の本を初めて読みましたが図解としては分かりやすいですよ。当たっているかどうかは?
ニューヨークタイムスなど元々民主党贔屓が多いと書いています。
アメリカは中国との融和に向かうでしょうから結果的に中国のエネルギー支配の後押しになるかもしれない。
要するに理想を掲げてアメリカや世界を引っ張っていくような人がいなくなったのかもしれない。
予備選にあまりにも体力、財力を使うのが重荷になっているようでもありますね。
本来は予備選の過程で政治家として修行を積み国民も候補者の力量を推し量ると言う意味があったのに、今の民主党の内部抗争は泥仕合のようで「変化」と言う言葉はあっても具体的にどう変化しようと言うのか分からないし、片や執念とか野望は感じても、世界の指導者としての器量があるかというと、やや辟易している向きもあるのではないでしょうか?
消去法でマケインということ?
彼は共和党の主流からはリベラルと思われてやや警戒されているそうですがどうなんでしょうか?