若者よ体を鍛えて、、おいただろうか?

高校の同期生が毎年1月に東京で同期会をやっている。
その幹事の引き継ぎと称して、10人ほど集まった。
今年は9組が幹事で51人も集まったが来年は俺たち1組。どうなることやら。
9組は結束が固くみんなで役割分担をして趣向も凝らし呼びかけも活発にしたけれど1組は東京在住でこういうのに出てくるのは俺とK君しかいない。
二人じゃ心許ないので静岡とか茨城などからも来てもらった。
もう何回も、9年に一度だから随分昔からのことなのだが、俺は幹事を引き受けてきた。

最近はだんだん厭世的になってこういう会は欠席、出ても直ぐに帰ってしまうことも多い。
大勢で飲み食いするのがしんどい。
そんなだから、「今度は俺は勘弁してくれ。もうそろそろ、全てから消えて行こうと思っている。大体ボケが始まって自分ひとりの予定ですら間違えてばかりなのに皆さんのお世話なんか出来ないよ」と冒頭宣言した。
そう言いながら来る前の足で会場をひとつ仮予約してきたのではある(せめてものことに)。

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酒が回り始めるとだんだん機嫌が直ってくる。
高校時代、それほど親しくもなかったし卒業後も殆ど付き合いのない連中なのに、なんだか懐かしい。
安心していられるような気分になる。
愉快に話をする(お互いの話をきくことができる)様子、顔つきなどをみているとこれが既に一線を退いた爺さんたちだとは思えない。
あの文化祭の頃が彷彿としてくる。

医学部の教授をしている男が4月からの後期老人保険制度の酷さを糾弾する。
俺が「そういうことは素人の俺たちには良く分からない。医者の君たちがもっと厳しく声を上げてぶっ潰さなきゃ駄目じゃないか」という。
坊さんが僧侶たちの腐敗堕落を嘆く。
「坊主なんて酒飲んで堕落していればそれでいい。坊主が偉そうに民を導くようになったら大変だ」とジャーナリストがいう。
「小選挙区制には主要な新聞は全て反対したのに成立してしまった」ともいう。
どういうつながりでそういう噺になって行ったか、アルコールに聞いてくれ。
「アウシュビッツで数において兵隊を圧するユダヤ人たちが従容としてガス室に歩いていったのは何故だろう。そこに何が待っているかは知っている人が多かったはずなのに。今の俺たち日本人もこの先のことが分かっていながら自分にだけは奇跡が起きて救われると思って静々と歩いているのではないか」
ワケの分からんことをほざいたのは梟かもしれない。
「裁判員制度はよくない」と誰かが裁判官に言うと彼は笑って異議なし?

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結局「どうにもならない日本になっちまった」ということにおいて全員が深くうなづくのだ。
「天皇が戦争の責任を取らなかったこと、憲法第9条という大ウソがまかり通っていること、、今の世の中の無責任の源はそこにある」
爺さんたち、高校時代と変わらんね。
「来年の同期会では坊さんはみんなの戒名を一人3000円くらいで書いてくれ」
無茶苦茶なことを言う幹事(いつの間にか、また)・俺。

坊さんが「坊主でいられることに感謝するというのが俺たちの考え方だ」と云った言葉を胸の中で反芻しながら帰った。

写真は上は西新井大師・塩地蔵。
下は舎人ライナー、舎人公園駅から見下ろした舎人公園の菜の花畑。
Commented by きとら at 2008-04-04 00:39 x
 「最近の若い者は」という爺さんたちの決まり文句が、「最近の日本は」に置き換えられつつあるようですね。
 最近の日本しか知らない若い者が爺さんになったとき、どんな台詞を吐くんでしょうねぇ。怒るエネルギーすら残っていないのかも知れませんよ。そうなる前に大いに怒って欲しいのですが、怒りの対象が我々に回ってきそうです。それも困る。(笑)
Commented by gakis-room at 2008-04-04 06:30
私の場合は,逞しい体がなかったために支えることができず,泣く泣く「美しい心」を捨てたことなんてなかったなあ。もっとも「美しい心」なんて持ち合わせたことがなかったのかもしれませんが…。
多士済々による雄弁詭弁,最高の宴を容易に想像できました。
Commented by saheizi-inokori at 2008-04-04 07:44
きとら さん、私は“暴動”が起きそうな気もする。
いや、すでに始まっている残虐な殺人事件みたいなものがさらに頻発するのか。
このままでいるはずがないと思うのです。
Commented by saheizi-inokori at 2008-04-04 07:46
gakis-roomさん、わが身を仮に横に置いての放談です。
人畜無害・決して最高なんてものじゃないかも。
いや一掬の真実はあったか。
Commented by Count_Basie_Band at 2008-04-04 10:55
私の高校の同期生も毎年2月7日に「東京同期会」を開いています。

何ともおかしな会で、住所録を維持し、案内状を作成発送したりといった作業は、中学から高校にかけて県内最高の秀才と謳われ、発電所設計建設の世界的権威が卒業以来ずーっと担当しています。
開会の挨拶と乾杯の音頭はなぜか私。

みんな、それで当たり前だと思っているみたいで..

大学の同級生が2割も逝ってしまったのに対し、こちらは生存率90%超!

元男の子たちは、在学中の成績、進学先、就職先、就職後の地位などが頭にあって身構えるところがありますが、元女の子たちはヘイッチャラ。
私なんぞ、いつまで経ってもシェパードを連れた歌の上手い美少年に過ぎないのです(^^;)。
Commented by saheizi-inokori at 2008-04-04 11:13
Count_Basie_Bandさん、女の子がいるのですか!いいなあ。
われわれはたった一人のマドンナのみ。
最近はあまり出てこない。
男たちも数年前までは飽きることなく在学中の成績のことを語ったり身構えたりしていましたが、大分枯れてきました。
Commented by みい at 2008-04-04 19:50 x
いいですねえ。同期会、こっそり潜入してお話聞いていたいです。

塩地蔵様、初めてみました。塩をかけるのですか??
Commented by sakura at 2008-04-04 21:49 x
「うん、うん」「そうだぁ~」 
「なるほど」「そうそう」「私も同じ」等など・・
私はうなづきながら最後まで側にいた様に感じましたね。同期会は何処も同じの様で、、、結局私も今年の幹事を引き受けました。
Commented by saheizi-inokori at 2008-04-04 23:08
みい さん、そうではなくて、お堂内の塩をいただき、その功徳あるとき、倍の塩を、お返しするところから、「塩地蔵」といわれ信仰が盛んであったということのようです。
Commented by saheizi-inokori at 2008-04-04 23:10
sakura さん、えらいなあ。
私は酒にごまかされて受けたのに。
sakuraさんはしらふでショ。
Commented by Count_Basie_Band at 2008-04-05 05:32
>われわれはたった一人のマドンナのみ。
最近はあまり出てこない。

それは出席者に「憧れの王子様」がいないからですよ(^^;)。

私の方は、今年の出席者は30名でしたが、元少女が16名!
みんな、お目当ては私...と信じている方が健康にプラスですよ。

この元娘たちで、東京の大学を出たのは一人。
後はサラリーマンの亭主が首都圏勤務中に退職したので住み着いた連中です。
Commented by saheizi-inokori at 2008-04-05 08:25
Count_Basie_Bandさん、そうかも。ちょっとつれなくしすぎたかもしれない、、。
Commented by sakura at 2008-04-05 22:38 x
もちろん しらふ で承諾しましたよ。
今まで知らなかった連中とも親しくお話して
結構楽しかったです。男性2名女性2名。
会場も金額も日時も もう決めました。
今年は何時もより会費を値上げにしたのですが、、
大勢集まってくださるか女性の腕?にかかっていますのよ。フフフ・・・
6月に最終の打ち合わせです。
面倒な事、はがき作成、お金関係)は
すべて男性が引き受けて下さいます。
Commented by saheizi-inokori at 2008-04-05 23:09
sakura さん、それならいいですね。
葉書を出すのが面倒ですよ。私も今度はそれは勘弁してもらいました。
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by saheizi-inokori | 2008-04-04 00:16 | よしなしごと | Trackback | Comments(14)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori