駄洒落の効用
2008年 03月 27日
おじさんだけで飲んでいるときよりも女性、とくに若い女性が入っていると駄洒落指数があがる。
「酒席における駄洒落発生率と出席者属性の相関について」なんて研究をしてみようか。
「サブー」なんていう言葉はもう廃れているようだが、女性達の多くは困ったような顔をされる。
”しつけ”の良い子は「座布団一枚」なんていうが単なる合いの手であることは明白だ。
その原因のひとつは「当該駄洒落そのものがつまらなすぎる」。
笑いたくともあまりに稚拙、陳腐で生理的・心理的に笑うどころかその場を凍りつかせるような駄洒落の場合だ。
たとえば「ファクス」のことを「フアック」といい間違えたとか「光栄の行ったり来たり」とか。
直ぐには例が浮かばないが、テレビなどで使い古されている駄洒落を半年、いや三年遅れくらいになってしたり顔でいうのもある。
やっと覚えたんだろうけれどね。
こういうのは発言者に責任とって貰うとして可哀そうなのは「聞く側の知識・センスがないために洒落が理解されない」場合。
俺のような優れた駄洒落専門家が泣けるのはこの場合である。
威張った割りに好例が出てこないのは恒例でそれは高齢のせいだけど(こうれいはパソコンと共作の駄洒落である)、我ながらヒット作だと思ったようなのに限って駄目だな。
俺は駄洒落を笑うまで繰り返すとか説明してみせる位なら死んだ方がましだと考えている。
顔色ひとつ変えずにさらっと言うのが洒落のダンデイズムだ。
同じような悲哀をかこつおじさんたちと話すことがある。
若い子は駄洒落をバカにするけれどいえるモンナラ自分達でも言ってみろってんだ!駄洒落もバカにしたものではない。
駄洒落を言うためには語彙が豊富でなくてはならないし頭の回転だって並みじゃできないんだ。
洒落は言葉の遊び。
言葉には人間の記憶が詰まっている。
別々の言葉を重ねることが思いもかけない世界を現前することもある。
歌仙を観よ、掛詞、歌枕と言う途轍もない言葉の魔術がこの国の文明を創ってきたんだよ。
能があって狂言があって落語があるように掛詞があって駄洒落があるんだぜ。
駄洒落を言うことの効用には気持ち・雰囲気の転換ということがある。
張り詰めた、または気まずい空気が駄洒落一発でほどけることもある(逆効果になることもあるけれど)。
発想の転換につながることだってあるかもしれない(ちょっと弱腰になったね)。
諸君!一日一駄洒落!人類の未来は明るいぞ
ま、そう力むほどのことでもないね。
その後おカゼはよろしいようで、しょうか。
美味しそうですねぇ~
駄洒落とジョークは同じかどうか分かりませんが
「このジョーク可笑しいでしょう・・・」といった風に話されると
不愉快になります。サラ~ッと聞いた言葉がジョークで思わず笑いだす・・・そんな時は楽しいです。
私は駄洒落大好きですが、セクハラに通じるようなのだけはご勘弁願いたいです。
例)聞き慣れないカタカナを卑猥な言葉と掛け合わせる。
中にある具を乗っけて酒の肴にするのです。
駄洒落道にいそしむ者として力強い味方ですなあ。
そう云うのは日本古来正当派駄洒落党としては除名済みなのですがねえ。
「クダラネー」と言って睨み付け、クダラネー議論を続けるヤツと同席すると厭世感!
フリーランスの在宅稼業の一番いいのは、そういう輩を近づけずにいられることです。
ところが自分でも困っている傾向があります。
お通夜や葬式で「弔辞」の類を聞いていると我ながら絶賛したくなる傑作が浮かんでくるのです。その場で口に出すわけにはいかないのでメモしてきて、場を改めて疲労するときもありますが、やはり「即興芸」ですから迫力が失せますね。
>顔色ひとつ変えずにさらっと言うのが洒落のダンデイズムだ。
「椿三十郎」の独白風でなければいけません。
>ま、そう力むほどのことでもないね。
そう仰らず、固い物はよーく「カんで」ください。
ナイスですよ。
CBBさんの、弔辞の傑作を披露したくてウズウズして、仕方なくメモする、というところが私の父にそっくりです。ただ、私の父にはその「傑作」をお葬式のあとで私に延々と聞かせるという欠点があります。
佐平次さん、トラックバックしたつもりが、やっぱり着いてない。
どうしてだろう。
今では、聞かないふりをしています^^;会社の飲み会で若いお姉さんにダジャレやギャグを飛ばしていると思うと・・・聞いてるお姉さんたちがかわいそうに思います。でもこのお話を読んで、うちのオットさんだけでないことがわかり安心しました^^v
追伸
キムチ豆腐が、こんなにお上品だと違うものに見えてきました☆
新作を楽しみにしています。ホント、ホント。
「よう、ミスター黒髪」と言おうかどうか迷ってます。僅かに残った毛髪は黒々としてます。
「俺はあかんわ、白髪が増えて・・」と続けて、髪を掻き上げます。厭味かなぁ。
「このあいだ、薬剤師の小母さんに、リアップ本当に効くの? と尋ねたら、
<おたくには必要ないと思います>とぬかしやがった。けしからんねぇ」
これも厭味かなぁ。
駄洒落ではないですがね。
確かに笑っちゃいけない時に傑作が浮かびますね。
単なるいい間違いと思われてる?
円高だから切手代が上がったのかも。
なんかいろいろ炒めたものかな。美味しかったですよ。