空は何色? 色の手帖(小学館) |


朝、家を出るとキーンと身が引き締まる冷たさだった。
でも、空を仰ぐと「Oh What A Beautiful Morning」と歌い出したくなるような素晴らしい青空だ。
左は朝、右は昼、下は夕方、携帯で撮ったのだし方角も違うから何とも言えないがどことなく色が違う。


tonaさんのブログで教わった「色の手帖」(監修・永田泰弘)の出番だ。
500色の色見本にその色が出てくる文献まで紹介している。
空の色といってもいわゆる「空色、そらいろ」(=晴れた大空の色、明るい青)、青い空の「青、あお」、天の色の「天色、あまいろ」(=天空の色、明るい青)など見本で見てもずいぶん違う。
「あお」が830年頃の東大寺の諷誦文に出ている。
この本では
青は、空や海の澄んだ色などを中心に、色相の青緑・青・青紫の範囲にわたる色をいう。古くは無彩色をもさした。とある。
朝の天頂に近いところは「あお」でスカイラインは「勿忘草色、わすれなくさいろ」かな。
昼は「あまいろ」ないしは「露草色、つゆくさいろ」(=あざやかな青)に近づいて夕方は「そらいろ」が徐々に暗くなって「薄花色、うすはないろ」または「浅縹、あさはなだ」(=やわらかい青)になっていくのだろうか。
明日は休日だから晴れたらこの本をもって歩いて比べてみようかな。

左は用賀・尾花「けんちんうどん」、ぐらぐらと沸き立っている。
山形の料理法だからか肉は牛で味は濃い。うどんがうまい。
熱くて汗をかいた。
日本の色の表現は美しいですね。英語やイタリア語にもあるのかなー。
黄色系だけでも、イエローから始まってジョンブリアン、メイズ、バンブー、マスタード、ハニー、、18色。
能の装束の色を書こうとして色の名を知らないのにわれながらあきれたのでした。
上に書いた空のように自然に由来する色は少ないですね。
「褐返し、かちがえし」(ごく暗い青)、「想思鼠、そうじねず」(やわらかい紫みの青)、「フオグブルー」(濃い霧のような青みを帯びた灰色)、「ベビーブルー」(やわらかな色調のブルー)、、飽きませんよ。
お撮りになった朝、昼、夕の空の色、微妙に違いますね。
ライトブルーや水色も近いけれども、やはり空色が1番近いように思われました。
文献を見るのも面白いですが、もっとsaheiziさんのように、周りを見回して比べていきたいです。
その違いを手帖が言葉で教えてくれるのが面白いです。

似たような本を持っています。私のは染色家の吉岡幸雄さんの「日本の色辞典」(紫紅社)です。
実際に草木で染めた色なので、参考資料にしています。あと、同じ著者で「色の歴史手帖」(PHP研究所)
は日本の伝統色十二カ月は色を語り、歴史を語っている本です。かさねの色目の美しさは、日本人が色に対して、また自然に対して、大切にしていることがわかります。お能からいろんなことが広がっていますね。
その違いは日本人の視覚とか物の感じ方からくるのでしょうか。不思議なような当たり前のような。