男はつらいよ シアトル版 ニュートン・ソーンバーグ「獅子の涙」(ハヤカワ文庫)
2007年 11月 21日
性格は違うが幼い頃から仲良しの従兄弟同士。
コールは農場をやるのが一番好きなのにうまく行かなくて手放してしまう。
今はケンのところに居候。
大学出のハンサム、ケンも実は失職中でフィアンセのダイアンのところに居候中、つまり美女にして不動産売買に辣腕を振るうヤッピーはとんだ迷惑。
汚れた作業ズボンにTシャツ、泥だらけのブーツという格好のコールは臨時の大工仕事の帰りだ。
こんな格好のコールには不似合いなシックなカクテル・ラウンジのバーに座っている訳はトラックが故障したためにケンに拾ってもらうことにしたから。
ケンはビールごときでは満足しない。
シヴァス・リーガルのオン・ザ・ロックが置いてある店と言ったらこんなレストランに来るしかなかった。
そらみろ、後ろの席の客達がコールを指差し聞こえよがしに皮肉や嫌味を言い放題だ。
短気な上に鬱屈しているケンが彼らと喧嘩を始める前にコールはケンを連れ出す。
どうもケンが酔っ払っているように見えたが、大丈夫と言うものだからハンドルを任せた。
そうして突然道路に飛び出した男を撥ねてしまう。
臆病なケンはひき逃げにコールを巻き込む。
コールは仕方なしに車の始末をしてやる。
ところが!
轢かれて死んだ男はマフィアの大物。
しかもコールは車を始末するところをばっちりボビなる”キュートでセクシーで、それでいて自分を筋金入りのタフな女に見せかけることになんとか成功している”女に見られてしまった。
ケンは重圧に耐えかねてマフィアに交渉に出かけて、死体となって発見される。
交通事故で死んだのかマフィアにやられたのか判然しない。
そういう中でコールはダイアンとボビ双方にもてて、、。
ダイアンはコールに云う。
今、彼はその頃のことを思い出す。
なかなか泣かせる文句が多いと思いませんか?(クサイ?そーかも)
正直なところ俺はジンときたぜ。
クサイ文句にも泣ける男ってわけだ。
アクション場面もちゃんとあって退屈しない、久々に面白いハードボイルドを読んだ。
もっともこれも古本、文庫本は1993年発行だ。
磯野宏訳。
写真下は下北沢「銀座おでん 久」・「トマトカレー」。
驚くなかれ、300円。
カツオだしが効いた和風スープカレー。
うどんか麦飯で食べる。うどんを選んだらとてもいい。
トッピングに玉子焼き、チキン、海苔、ジャガイモなどを選べる。
おでんもランチ特別サービスでひとつ100円、これも薄味だがいける。
コールは農場をやるのが一番好きなのにうまく行かなくて手放してしまう。
今はケンのところに居候。
大学出のハンサム、ケンも実は失職中でフィアンセのダイアンのところに居候中、つまり美女にして不動産売買に辣腕を振るうヤッピーはとんだ迷惑。
汚れた作業ズボンにTシャツ、泥だらけのブーツという格好のコールは臨時の大工仕事の帰りだ。
こんな格好のコールには不似合いなシックなカクテル・ラウンジのバーに座っている訳はトラックが故障したためにケンに拾ってもらうことにしたから。
ケンはビールごときでは満足しない。
シヴァス・リーガルのオン・ザ・ロックが置いてある店と言ったらこんなレストランに来るしかなかった。
そらみろ、後ろの席の客達がコールを指差し聞こえよがしに皮肉や嫌味を言い放題だ。
短気な上に鬱屈しているケンが彼らと喧嘩を始める前にコールはケンを連れ出す。
どうもケンが酔っ払っているように見えたが、大丈夫と言うものだからハンドルを任せた。
そうして突然道路に飛び出した男を撥ねてしまう。
臆病なケンはひき逃げにコールを巻き込む。
コールは仕方なしに車の始末をしてやる。
ところが!
轢かれて死んだ男はマフィアの大物。
しかもコールは車を始末するところをばっちりボビなる”キュートでセクシーで、それでいて自分を筋金入りのタフな女に見せかけることになんとか成功している”女に見られてしまった。
ケンは重圧に耐えかねてマフィアに交渉に出かけて、死体となって発見される。
交通事故で死んだのかマフィアにやられたのか判然しない。
母が死んで以来ずっと、コールは自分が別の誰かの人生を生きているかのように感じることに慣れていたその、コールは
故郷へ帰ってケンを埋葬し、両親の墓の前に立ったあと、彼は自分が完全に孤独になったこと、自分自身の過去を失ったことを悟りはじめた。復讐に立ち上がるコール。
そういう中でコールはダイアンとボビ双方にもてて、、。
ダイアンはコールに云う。
わたしたちはずいぶんちがうっていうのよ。トム。あなたはホンモノよ。ひとつの完全な人格なんだわ。自分が何者か、何を望んでいるか、何を感じているか、ちゃんとわかってる。でも、私はそうじゃない。ほんとにそうじゃないのよ。コールは高校時代、ライン・バッカーとして”最も価値あるライオン”に選ばれた。
今、彼はその頃のことを思い出す。
なんというお笑いだろう。あかあかと照明に照らされたあれらの金曜の夜、彼が覚えているかぎりでは、そこにはただ一頭のライオン、”怖れ”という名のライオンがいただけだった。コーチや観衆に対する怖れ、失敗することへの怖れ、そして成功することへの怖れーつまるところ、それは人生に対する怖れだった。どうですか?
なかなか泣かせる文句が多いと思いませんか?(クサイ?そーかも)
正直なところ俺はジンときたぜ。
クサイ文句にも泣ける男ってわけだ。
アクション場面もちゃんとあって退屈しない、久々に面白いハードボイルドを読んだ。
もっともこれも古本、文庫本は1993年発行だ。
磯野宏訳。
写真下は下北沢「銀座おでん 久」・「トマトカレー」。
驚くなかれ、300円。
カツオだしが効いた和風スープカレー。
うどんか麦飯で食べる。うどんを選んだらとてもいい。
トッピングに玉子焼き、チキン、海苔、ジャガイモなどを選べる。
おでんもランチ特別サービスでひとつ100円、これも薄味だがいける。
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hanabi_cyu at 2007-11-22 06:33
すごく興味深く読ませていただきました。すごく読みたいと思いました。私もクサイセリフOK!です^^vしかし300円て!やっす~!!
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saheizi-inokori at 2007-11-22 08:00
hanabi_cyuさん、お昼の限定数サービスです。
同じおでんが夜は250円とか350円になるらしい。近ければ絶対行くべし。汽車チン使っちゃ勿体無いけど。
同じおでんが夜は250円とか350円になるらしい。近ければ絶対行くべし。汽車チン使っちゃ勿体無いけど。
佐平次さんは本当に読書が好きなのですね。
私は読みっぱなしで、
すぐ次に取りかかっていますから、
忘却の山を築いているようなものです。
「失敗することへの怖れ、そして成功することへの怖れーつまるところ、それは人生に対する怖れだった」
泣かせますね。
私は読みっぱなしで、
すぐ次に取りかかっていますから、
忘却の山を築いているようなものです。
「失敗することへの怖れ、そして成功することへの怖れーつまるところ、それは人生に対する怖れだった」
泣かせますね。
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saheizi-inokori at 2007-11-22 09:57
YUKI-arch さん、記事に引用した”くさい台詞”は案外筆者の実体験ではないかと思います。ライン・バッカーではないでしょうが。
私も母や妻が亡くなってからの自分はいつもホントの自分じゃないような気がして生きてきました。
私も母や妻が亡くなってからの自分はいつもホントの自分じゃないような気がして生きてきました。
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sakura
at 2007-11-22 16:38
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300円で美味しいお夕食が済ませられるのなら
作るのがあほらしくなっちゃいますね。
saheiziさんお一人ではお寂しそうですから再婚でも
お考えになったら如何かしら?
人生はこれからです。大いに楽しんで生きていってください。
でも、今凄く自由な生活を満喫なさっておられますよね。
はてさて?saheiziさんのホントの自分って???
作るのがあほらしくなっちゃいますね。
saheiziさんお一人ではお寂しそうですから再婚でも
お考えになったら如何かしら?
人生はこれからです。大いに楽しんで生きていってください。
でも、今凄く自由な生活を満喫なさっておられますよね。
はてさて?saheiziさんのホントの自分って???
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イネ
at 2007-11-22 16:53
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メリークリスマス!って言いたくなります。模様替えなさって暖かなお部屋になりました。いい感じです。
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saheizi-inokori at 2007-11-22 20:09
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saheizi-inokori at 2007-11-22 20:11
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gakis-room at 2007-11-22 22:01
クリスマスモード全開というところでしょうか。写真の色彩に影響があるような気がします。気のせいかも知れません。
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saheizi-inokori at 2007-11-22 22:06
gakis-roomさん、映り込みがあるようですね。いづれ元に戻します。といっても適当な表紙がないのですよ。幅が狭いとか、引用文が分かりにくいとか。帯に短し、たすきに、、。
by saheizi-inokori
| 2007-11-21 22:26
| 今週の1冊、又は2・3冊
|
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