教えたくない店 「ル・カナール」 北砂
2005年 08月 27日
店名どおり、梟ならぬ鴨がたくさん。
食いしん坊の、いい友人を持っているとこんな店を教えてくれる。一卓、6人くらいしか入れない。当然予約のみ。わざわざ汗をかいて行くだけの価値は十分どころかお釣りが来る。かなりたくさん食べたのに、まだまだ食べ続けていたい。どの料理も骨格が、きっちりしていていい加減なところ、媚びるところは微塵もない。70歳の、頑固の国からやってきたような・しかし優しさの塊のようなシエフが、私たちをあやしながらいろいろ教えてくれる。美味しいものをキレイな皿でタイミングよく、それぞれその道の達人で、食いしん坊の、すなわち、とてもステキな人たちとワクワクするような会話を、交わして食べているとなんともいえない興奮状態になる。食後のコーヒーを飲みながらの料理談義の楽しいこと!
左、カニのカクテル、ジュレは、透明だが、トマトジュースを漉して造った由、わずかに酸味が感じられる。右、鴨のコンフイ。
左、アマダイのウロコ焼き。ウロコが逆立って、そのまま食べる。アマダイでしかできないのだって。トマトとナスに重ねて。右、鳩を牛乳と生クリームで茹で(半生)、フォン・ド・ピジョン(鳩のだし汁)と赤ワイン、ポートワインを詰めたソース、ランテイーユ(小さなレンズマメ)添え。同行のさる大シエフは、骨付きをまるで骨の標本のようにしゃぶりつくし、お皿は磨き上げたようにしてしまった。パンも美味しかった。
桃のデザートスープ〟桃のピューレにマラスキーと白ワインでいい香り。
さてさて、こんな贅沢許されるのかなあ。ダイエットも何もかも吹っ飛んでしまう。まあ、今までの人生の余禄として感謝しましょう。
by saheizi-inokori
| 2005-08-27 01:39
| 気になる店・ひと皿
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