人はいかにして歯科医になるのか？

週に一度の歯医者通い、今週は月曜日というわけで憂鬱な週末だった。
それもあってロクな文章を書けなかったかのかもしれない（何時も同じジャン、といわないで！本人の主観ですから）。

とても上手で優しくてもう２０年近くお世話になっている。
それでも嫌なものは嫌なのだ。
針だのドリルだのに囲まれて先客の「キ～～ン」という音を聞きながら、椅子の上で何時痛くなるか、何時痛くなるかと怯えて過ごすあの時間。
いくら壁にヘップ・バーンが微笑んでいても騙されない。
実際に痛くなることは滅多にないのだがたまにズキッとかチクッとすると「ほれみろ！」と大げさに反応するのだ。

人が就職するときにはいろんなワケとか動機があるはずだ。

やり甲斐がありそうだから。
俺しかできない仕事だという使命感から。
金持ちになれそうだ。
いい男（女）を捕まえられそうだから。
その仕事が好きだから。
親子代々の仕事だから。
カッコいいから。
他に行くところがなかったから。
、、。
歯医者になる動機ってどういうものだろう？
俺にはなりたくっても到底不可能な仕事だ。
シャツのボタンをつけることだって大騒ぎだもの。
二日酔いは許されないだろうな。ゲップ！なんてとんでもないだろう。
違う歯を抜いちゃったら接着剤でつけるというわけにはいかないだろうし。

お金持ちになって、かっこよくて（俺の先生はルックスもいいし背も高いし物言いも優しい）いい奥さんをもらえるかもしれないが、結果としてモテテも最初からそのために歯医者になろうと考える人っていないと思う。
「私、歯医者以外とは結婚しないから」なんていう女性も少ないのではなかろうか（開業歯医者の一人娘くらい？）。

やはり「やり甲斐」とか「好き」か。
親が癌で亡くなったのをみて「よーし、僕は大きくなったら癌を治す医者になるぞ」。
よくありますね（ありそうじゃないですか）。
総入歯のオジイチャンをみて歯医者になろうと、、？
患者の怖がるのや痛がるのを喜ぶ体質（潜在的な）がおありなのか。
口では「ごめんなさい。痛かったですか、もう大丈夫ですよ～」なんて言いながら腹ん中ではホクソエンデいるのか。
小学生や中学生で将来ナンになりたい？と聞いて「歯医者さん！」という子っているんだろうか？
歯医者は漠とした「医者になりたい」の延長線上には位置してないような気がする。
内分泌科とか神経内科とはその点違うような気がするんだけれど。
文科系の者がなんとなくサラリーマンの一種として子供の頃に考えもしなかった職業を選ぶことがあるのとも違うんじゃないか。
もっとずっと自覚的にかなりの努力をしないとなれない職業だろう。
そう珍しい職業でもないし昔からお世話になっているのにこんなことを今頃考えるというのも可笑しな話だ。
それほど世間知らずのままこの年になったのだなあ。


ひとつ言えるのは先生は２０年も前からちっとも年を取らない。
いつもお若くて、キビキビして、、。
ハタでみるほど苦労がないのかなあ。
（このブログは先生にナイショですよ）。

歯科医に花をつけた職業のところに行くのはとても楽しい。
オヤジギャグにもならないってか。
hanasikaって。

写真は池袋・「華湘」の「三鮮炒麺」。
三鮮とはホタテ、海老、あおりイカ。今日はもう二つ嬉しいおまけが入っていた。内緒の話はあのネノネだ。