パン・ドゥーシュって知ってるかい？

半蔵門にある小さな銭湯。
レストランみたいな名前だね。
皇居一周ジョギングをする人には有名だ。
ここでランニングの恰好に着替えて脱いだ服を預けて「行ってきまーす」。
爽快な汗をかいて戻ってくると熱い風呂が待っているという仕掛けだ。



５年くらい前かな、社員を誘って月に一度「走らん会」をやった。

エライ人も新人も同じコースを一緒に走り風呂を浴びて泡立つビールで「かんぱーい！」
理屈抜きに楽しい。

一周５キロを完走する自信の無い人には「絶対俺より前に出るな」と言って速足よりいくらか速いくらいーそうだなあ、１キロ９分くらいの感じで走る。
久しぶりに軽快ないで立ちになって野外に出るとどうしても気が逸って飛び出したくなる。
そうするとテキメンに顎を出す。息があがる。
だから押さえに押さえて行くと半分過ぎるあたりから段々気持ちが良くなってくる。
余力十分で走りきれるのだ。


最後の３００メートルくらいの所で「サア！もういいぞ、先に行け！」と言うと綱を解かれた小犬のようにダッシュしていく。
当時は趣味ジョギングと言うくらいによく走った俺がペースメーカーをつとめたのだ。
その俺がその後ぶっ倒れてペースメーカーを移植する羽目になったのはシャレにならないけれど。

したの写真は銭湯の入り口に飾ってあった生け花。マリモ草、鶏頭、花茄子。
この右側が番台というか、オバサンがこちらを向いて座っている。
とても愛想のよい方でいつもちょっとおしゃべりするのが習わしだ。
今日は国立劇場に行く前に寄ったのだが、「この後雨は降るのだろうか」と「この花はきれいだ」ということが主たる話題であった。