オクターヴのママが大地にみすゞを教える いいな、いいね

つもった雪

　　　上の雪
　　　さむかろな。
　　　つめたい月がさしていて。

　　　下の雪
　　　重かろな。
　　　何百人ものせていて。

　　　中の雪
　　　さみしかろな。
　　　空も地面（じべた）もみえないで。

金子みすゞのことを去年の１０月何回か書いた。彼女の詩も引いた中に上の詩もある。


この詩を今年９歳になる大地君が勉強しているんだって。
大地君はパリ在住、お母さんが日本人でお父さんがフランス人。
教えているのはオクターヴちゃんのお母さん。
彼女のことも前に書いた。
パリでアコーデイオン弾きになるといって単身渡仏、試験にも合格して地下鉄やレストランなどで演奏をするようになった。

それだけでも驚いていたら旦那も見つけて赤ちゃんが”オクターヴ”ちゃん。

どうして彼女が大地君を教えるようになったかを彼女のブログ（「屋根の上のアコーデオン弾き」なんて素敵な記事が載っている）に書いてある。先月会ったきりお便りもなくブログの更新もなかった。
ｎａｏさんがパリに遊びに行くと云うのでＲＩＥさんのことを教えてあげた。ブログとメールしか通信手段がなく、そのメールも返信がなかったのでＲＩＥさんと話がつうじないままｎａｏさんはパリへ。

ひと足遅くＲＩＥさんからメール。友人のうちにいたのでメールも見なかったとのこと。
まあ、無事でよかった、ｎａｏさんとの交流は若い二人なんだからこれからでもいい、と嬉しかった。何となく二人の年頃・創造的・アグレッシブな生き方など、きっと二人は仲良しになるだろうと思うのだ。



そのＲＩＥさんのメールに大地君の家庭教師を再開したことなど触れてあって、上の詩を教材に使ったというのだ。彼女のメールから

お母さんというのは本当にパワーがなければやっていけないですよね。
私はまだまだお母さん修行中です。
世の中のお母さんすべてに拍手！です。
（大地君に詩を教えた事などあって、中略）
意味はわかってもらえたようですが、あまりピンと来なかったようです。
９歳の男の子には少し合わなかったかな、と思いつつまた今度、他の詩を書いてもらおうかなと考えています。

最近、大地君のお母さんから、大地君が最近日本語を好きになっていっているのがわかって感動している、とメッセージをもらいました。
こういう事って本当に嬉しいものですね。
社会の中で仕事をする、という事を４年もしていないと、自分がこの世の中でなんの役にも立っていないような気がしてくるものですが、最近一番嬉しかった出来事です。
子供の成長って、本当に素晴らしいですね。
そのことに感動です。

何となく良いでしょう？
こういう話って好きなんです。金子みすゞが出てくるのが嬉しいよ。

がんばれ、がんばれ、みんな！