オムツを替えたのはお母さんだよ ジェイムズ・ブラッドリー「硫黄島の星条旗」①

オムツを替えたのはお母さんだよ ジェイムズ・ブラッドリー「硫黄島の星条旗」①_e0016828_20505847.jpg


世界で一番有名な報道写真かもしれない。
硫黄島のアメリカ国旗掲揚の場面。
前列一番右に後ろ姿だけの若者がいる。

この写真がいくつかの偶然を経て新聞に載り、全米を興奮と感動で沸き上がらせたとき、Γこれは我が息子だ!」と言った母親がいた。
姉も父も、後姿だけで分らないじゃないか、といった。そもそも息子・ハーロンが硫黄島に行っていることも知らなかったのだし。
母はガンとしてハーロンだと言い張る。
死と生の境も定かでは無い戦いの中にいる者達に取っては写真の人物の名前なんてどうでもよいこと、軍もなかなか特定が出来ず当初は別人の名が挙げられていた。

母親の直感が正しかったことは2年後に判明した。

若者は撮影の5日後に戦死。21歳。
勿論自分がアメリカのヒーローになっていることなど夢にも思わなかった。
スタントンはいった。「穴に入ったほうがいいよ、ハーロン」、「そのとき、ハーロンはまさに爆発した」とメルヴィン・ダンカンは回想している。「宙に吹き飛ばされて、彼のまわりにはほこりと残骸がちらばっていた」。
スタントンには、ハーロンが股間から首まですっぱりと切られているのが見えた。州代表のパス・キャッチャー、白馬に乗ってリオ・グランデ川の土手を行った若者は両手でまっかな重いものを持って、しばしそこに立っていた。彼は苦しげな声で、「やつらにやられた」と絶叫した。そして、さらにしばし、自分の腸をなんとかしようとしていたが、ごろっと大地に倒れて、うつ伏せの状態で死んだ。
赴任するとき自分は生きて帰れない予感をつかみ友達にそういっていたという。

ところで明日からちょっとソウルに行ってきます。月曜日戻りです。その間日本をよろしく、です。
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硫黄島死守の為に戦い玉砕した総指揮官「栗林 忠道陸軍中将」のアメリカ留学時代の息子太郎くんに綴った絵手紙。我が子に宛てた絵手紙がユーモラスでもあり、離れて暮らす父としての子供達への愛情を感じる本。15年後にそのアメリカと交えて硫黄島で玉砕する運命になる...... more
Commented by そら at 2006-10-20 23:19 x
あら、お気をつけて♪
行ってらっしゃい(^o^)/~
Commented by sakuraasako at 2006-10-21 00:27
がってん!
Commented by saheizi-inokori at 2006-10-21 05:36
そらさん、asakoさん、行ってきます。といってもあさってかえるんだけど。
Commented by gakis-room at 2006-10-21 06:14
行ってらっしゃい。ノムヒョン大統領に「しっかりしなさい」とお言付け下さい。
Commented by suiryutei at 2006-10-21 09:46
行ってらっしゃい! ご帰国を首を長くして待っております。
Commented by mitsuki at 2006-10-21 21:06 x
おみやげ話、楽しみにしてま~す。
Commented by polaris at 2006-10-22 15:07 x
もう帰っていらっしゃるのかも・・・・
あとちょっとハングゴができるようになったら、行こうと思っています。
アンニョン(お元気で)  親しい者同士の別れのあいさつです。
Commented by saheizi-inokori at 2006-10-24 08:04
mitsukiさんporalisさん、楽しかったですよ。言葉は全く分らないのですがボデイーランゲージと笑顔でほとんどノープロブレム、日本よりいい雰囲気でコミュニケーションが出来ました。
Commented by 風屋 at 2006-10-25 12:15 x
集団的殺しあいには
誰が悪いとか、誰が加害者で誰が被害者だとか、
まったく関係なく人が簡単に死んでいきますね。
Commented by saheizi-inokori at 2006-10-25 14:17
風屋さん、こういう本を読むと本当に権力者たちの犯罪を痛感します。硫黄島の戦いとか原爆とか軍部の面子を捨てればとくに避けられたと思います。
Commented by roko at 2006-10-29 20:37 x
saheizi-inokori さん拙BLOGにお越し頂きTBもありがとうございました。
早速、こちらの記事も拝読させて頂きました。
リンクのお仲間に入れていただき光栄です・・・・カテゴリーがごちゃごちゃなBLOGなんですけれど(苦笑)(^▽^;)
私の方も早速リンクさせて頂きます。(以前は、exciteに裏BLOG持っていたのですが閉鎖しました)
今後とも宜しくお願いいたします♪
Commented by saheizi-inokori at 2006-10-30 08:20
rokoさん、いらっしゃいませ。とても丁寧な記事に感服しました。お仲間にも鋭いご意見の方もいらっしゃる。楽しみに寄らせていただきます。
沖縄最後の島田知事のドキュメントを読んでいますが、この本では素晴らしい知事となっているのに昨日の毎日を読むと小学生の防衛隊を編成したことになっています。今とは全く状況が違うのでよく想像力を働かせて読まないといけないとは思いますが。
Commented at 2006-10-30 22:47
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2006-10-30 22:48
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by saheizi-inokori | 2006-10-20 21:14 | 今週の1冊、又は2・3冊 | Trackback(4) | Comments(14)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


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