後で辛い思いをしないように 親孝行をしたいときには・・

先日大塚・「岩舟」で昼蕎麦を楽しんでいたら見るからに親娘連れが入ってきた。
美味しい蕎麦を親子揃って、いいないいな、と思ったら、
50半ばくらいかな、娘さん、ずーっとおばあさんにお説教。

「ね、そうでしょう?お母さんがそー言ったんでしょう?分る?
だからね、お母さんがわがまま言うからこーなるんだよ」
蕎麦が出てくるまでずっと切れ目がない。小さな店とはいえあっちの隅とこっちの隅にかけているのにゼーンブ聞こえる。
ウルセー!と怒鳴りたくなる。

天麩羅蕎麦が出てきて、ホンの一分くらい静かになったと思ったら
「ソバツユに天麩羅つけちゃダメよ!脂っぽくなっちゃうでしょ!」
「いいの、これで」
今までひたすら沈黙だったおばあちゃん、初めて反発。

俺はこんな嫌な息子だったかな?ここまでひどくはなかったよね。

後で辛い思いをしないように 親孝行をしたいときには・・_e0016828_21121528.jpg


菊日和首長々と如露の影

窓近き蟋蟀ひとつ声雄々し

月光の鳥居黒々輝けリ

おろおろと秋蛾出にけり水撒けば

剪口の白きが並ぶ青酸橘

若い子と話していたら田舎のお母さん(78歳)の体調が悪くて寝ているという。
毎日でも、ひと言でもいいから葉書を書いてあげるといいよ、と言ってあげた。
俺は母と別に暮らしている間、毎週家族新聞を手書きで作って送り続けた。
A4の白紙の裏表に家族のみんなが下書きも何もなしに好きなことを書く。

俺の母がそれを2部コピーして一部は手元に一部はこちらに送り返し(自分の日記をつけて)原本は妻の母に送ってくれた。

10年以上ほとんど休まず、ダメ息子でもそのくらいな罪滅ぼしはしたんだ。

こうして書いてみたら何のことはない!やっぱり母にやってもらっていたんだ。今気がついたぜ。
Commented by sakura at 2006-10-16 22:02 x
お偉いお母様でしたね。
saheiziさんがこうして文章がお上手なのも
その時に毎日新聞をお書きになったからでしょう・・・
親孝行で感心しております。孝行のやり方も色々ありますね。
良い事をなさいましたね。お母様のお喜びのお顔が見えるようです。
Commented by hanabi_cyu at 2006-10-16 22:05
おそば屋さんの親娘さんのお話は、なんともいえない気持ちになりましたが、さへいじさんの家族新聞のお話で、心が温まりました☆
いいご家族ですね~^^v
Commented by antsuan at 2006-10-16 22:09
そう言えば、汚い字で書いた手紙でも母は喜んでくれました。こっちへよこす手紙の中にはお札が入っていたりして、心配かけないつもりで便りを出したのにかえって心配かけちゃっていた事を思い出しました。
ところでこのコーヒー、気になります。
Commented by tona at 2006-10-16 22:38 x
この母にしてこの子ありですね。
おばあ様やお母様の歌で私も亡き母をいつも思い出して、懐かしんだり後悔したりしております。
お歌秋がいっぱい。
Commented by sakuraasako at 2006-10-16 22:39
このあと、これ、飲んだの?
そしたら、笑顔になったでしょ。
Commented by saheizi-inokori at 2006-10-16 22:49
sakuraさん、そんなこと言われると面映いです。蕎麦屋の娘とほとんど五十歩百歩なのです。
Commented by saheizi-inokori at 2006-10-16 22:51
hanabi_cyuさんのじいちゃんの記事を読むたびに羨ましく思っているのですよ。お大事にね。
Commented by saheizi-inokori at 2006-10-16 23:00
tonaさん、お帰りなさい。お疲れでしょう。ゆっくりお休みください。
Commented by saheizi-inokori at 2006-10-16 23:02
asakoさん、これは別です。岩舟は蕎麦屋ですからこういうのはちょっと無理かも。ネギ蕎麦でご機嫌になりましたよ^^。
Commented by saheizi-inokori at 2006-10-16 23:04
antsuanさん、孫悟空と同じ、どうやっても親の手のひらから出られませんね。
可愛いカフエオレでしょう?池袋です。
Commented by ふく at 2006-10-16 23:20 x
こんばんはー。
なんか、耳が痛い話です。
でもって、うちの田舎の母とそっくりです。
というか、われわれ、姉妹と母の関係でしょうか。

先日も、田舎に帰ったとき、姉が料理をしました。
でも、母は食べないのです。
姉は「なんで、食べないの。そんなに私のがいやなの・・・」
から始まり、もう、それは大変。
台所の始末から、冷蔵庫管理まで、気に入らない姉の小姑ぶりが嫌な母はいこじになって、ますます駄々っ子のよう。
もう90歳ですから、すでの駄々っ子。
しかし、旅先で「お婆さん元気ですね。荷物を持ちましょう」と
声をかけられると、
「私はお婆さんではありません」とばかりに、拒否します。
もちろん、私たち娘が荷物を持とうとしてもです。
さて、翌日、長姉にいうことには、
「私、苦瓜は嫌いなのよ」とか。
いやはや、親子のことは、他人には量れません。
そのお蕎麦やさん親子も、いろいろあるけど、親子なんですよね。
お互いに、底の底では、わかっているのです、きっと。
ダメですかそんな解釈。夫婦よりも実・親子はむづかしいと
思うこのごろです。
Commented by saheizi-inokori at 2006-10-16 23:32
ふくさん、そうです。私も身の回りにそういう親子を見ているだけに、切ないのですよ。あれほど何もしていないのに叱り続けるというのはかなり娘さんも溜まっているのでしょうね。どちらも気の毒です。
Commented by seilonbenkei at 2006-10-16 23:59
ほほえましいお話ですね。
ブログなんかやってないで手紙書こうかな。
Commented by saheizi-inokori at 2006-10-17 08:38
seilonbenkeiさん、ブログも手紙も^^。
Commented by knaito57 at 2006-10-17 09:57
週末“主夫”として、間もなく白寿を迎える母と過ごして6年。いつかsaheiziさんが書いていたように完ぺきな介護者だが会話は乏しく、傍目には孝行息子でもその実「自責と葛藤の日々」──いつの日か、ドボルザークの『母の教え賜ひし歌』を気分よく聴けるようにと闘っています。
Commented by saheizi-inokori at 2006-10-17 10:36
knaitoさん、完璧、意地になっていました。これでもかこれでもか、と。私の場合は介護ではないのですが。
振り返ってみればもとより完璧でもなかったし、母にとってはいじめに近いことだったかなと。蕎麦屋の娘が自分にダブって見えるのでした。
Commented by polsris at 2006-10-17 14:39 x
子鴉の 声変わり聴く 秋日和
いいお日和です。  物騒なはなしさえ無ければね・・・・・・・・・
Commented by そら at 2006-10-17 17:54 x
娘さん(と言ってもいいトシだけど)、何かとっても心が荒んでいたんだね。「お母さんのせい」で、とっても忙しい思いをしたのかな。「忙しい」って心がなくなると書くなんて、どこかで聞いた気がするけれど。うん、でもそういうときもあるよね~と思う私。
私は親にではないけれど、子供にはあるな~。
あんまり子供に怒っていて、旦那にやんわりと注意されたことがあったのだわ。何だか急に1人になった気がして、びーびー泣いてしまいましたとさ。何だかちょっとその頃を思い出した。
カフェオレ、すごくかわいい。私も飲みたい♪
Commented by 園長 at 2006-10-17 21:39 x
なんか、自分のことを省みています。
長年付き合っている母だからと思って、
遠慮がなくなっているかも・・・。
自分が大人になって初めて知った母の弱点は、
切なくて、時々憤ってしまうときがあります。

そらさんがおっしゃるように、
きっとこの娘さん何か心にささくれ?だったかもね。
私も子どもたちを怒っていて、ダンナに注意されたことあります。
母親って・・・なんかソンな気がしてさびしかったな。

私もやってみようかな、カフェオレでネコちゃん。
Commented by saheizi-inokori at 2006-10-17 23:49
polsris さん、polarisさん、ちょっと暑いくらいの一日でした。
Commented by saheizi-inokori at 2006-10-17 23:50
そらさん、本当だね。自分もそうなんだね。だから聞きづらかった。
Commented by saheizi-inokori at 2006-10-17 23:53
園長さん、そんな特技があったのですか?バリスタ?
Commented by そら at 2006-10-18 13:00 x
>だから聞きづらかった。
だね(^^)
Commented by 園長 at 2006-10-18 21:19 x
できないっす!(笑)でも、練習してみたくなった。
できたらカッコイイじゃーないですかー。
自慢できる。
本当に、やってみようかなぁ~~・・・。
ちなみに娘はよくココアでハート描いてますよ。器用なんですね。
Commented by saheizi-inokori at 2006-10-18 22:40
そらさん、園長さん、病人の最後を看取ったときに俺ばかり寝ないで看病してるんだってことをあられもなくつんつん遣り合ってしまったこともあります。病人の枕元で。眠れないことをイカルと言うより俺一人ジャン、本気なのは!見たいな怒りでした。でも今振り返るとかなりのところは疲れ、物理的な疲れのよって来るところだった。
あの娘も疲れていたんだろうなあ。
Commented by そら at 2006-10-19 09:32 x
おはよっ♪梟さん。今日も気持ちのいい天気だねっ。
そうだね。梟さん、きっと疲れていたんだね。
だからきっと、あさこさん言うところの「こころから離れた言葉」が出ちゃったんだね。
だけど、人間、言葉だけで理解しあってるわけじゃないと思うんだ。
もちろん言葉は大事だけど、言葉の奥にしまい込んであるイロイロも、
一緒に伝わるものだと思うんだ。
なんかね、梟さんのそのときの不安な気持ちとか、
今の頭を抱えたくなるような気持ちとか、
きっとぜんぶちゃ~んと届いていると思うのよ。

あの母娘のお母さんにも、娘の言葉の奥にある、形ははっきりしないけど、もやもやと悲しい色をした気持ちとか、そんなものが届いていたのかもしれないな~なんて。
だから黙って聞いていたのかな~なんて。
なんかどんどん妄想が膨らみます(笑)

さて、今日は久しぶりにお出かけなのよ♪
行ってきま~す。

Commented by saheizi-inokori at 2006-10-19 19:47
そらさん、ちょっと夏みたいな日にどこにお出かけでしたか?私はドックに行ってきましたよ。いろいろ言われたけれど想定内でした。
Commented by そら at 2006-10-19 21:38 x
一病息災♪梟さん、今日も元気でありがとう(*^_^*)
Commented by saheizi-inokori at 2006-10-19 21:46
そらさん、こんばんは!元気が一番!ですね。
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by saheizi-inokori | 2006-10-16 21:29 | わが母と祖母の遺したまいしうた | Trackback | Comments(29)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


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