れいの会

半年に一度の学生時代の寮の仲間の集い。
東大駒場の構内のレストラン(誰でも利用できる)が会場になってから、すでに数年経つか。
始まりは秋葉原の細長い、たしか三十三間堂とかいった居酒屋で、かれこれ半世紀近く前のことだ。
20人ほどのメンバーで、その後会場を転々として、今のレストランに落ち着いた。
幹事はいつもH君、彼のおかげで細く長く続いて、惜しい人も亡くして、いまでは七人(昨日はひとり欠席)それでも味のある集いになった。

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(北沢川緑道から歩いて駒場に)

いつもは早く来ている幹事がいないので、すっかり馴染みになった店の女性に、この会場でいいのかと確かめると、「はい、例の会です」と答えたという。
幹事が電話で「例の会」というと「あの会ですね」と答えるのだという。
「はあ、合言葉だね、山」と僕がいうと「川」と答える、若いのに隅におけないね。

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(東大構内)

その幹事が一番遅れてくる。
なんと時間があったので、このへんを歩いて迷ったのだと。
渋谷駅で迷うならともかく、大学構内で迷うとは、大笑い。

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一年先輩が新井紀子の名前をあげながら曰く、日本の若者が本を読まない、ではなくて読めない、本だけでなくちょっと長い文章すら読めなくなっている。
さらに新聞は当然としてテレビも見ない、スマホだけ。
そのことと、あの気持ち悪い笑顔を(政治思想云々以前に)生理的に受容して支持すらするということが、結びついているのではないか、とジャーナリストがいう。
そういえばマンガ、映画には登場するではないか、あんな表情、これは僕。

僕がアフリカの国が先進国になったとき、日本のように文化的蓄積の少ない彼の地の若者はいかなるリーダーを選ぶのだろう、と投げかけると、「アフリカを食べる」の著者は「アフリカには部族の集合はあっても、本来の意味の「国」は一つもない」という、ちょっとかみ合わない。

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(レストランの中庭の石像、左はフランス語、右はドイツ語を19世紀の一高生に教えた教師だ)

トランプの破廉恥という話から、もともとのアメリカ、さらにはイギリスなどに存在した無道・非道が、リベラルと言うタガが外れて――恥も外聞も見栄もかなぐり捨てて現れただけではないかという指摘も。

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(レストランの中庭、一階はご婦人方で超満員、例の会は二階「橄欖」)

イランの革命防衛隊はイスラム教に無関係に権力組織になっている。
だからホメイニに反旗を翻した勢力とも、リーダー次第では結びつくかもしれない。

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韓国の若者と日本の若者の違いは徴兵制の有無も影響しているかもしれない。
さらに光州事件や済州島4・30が日本にはなかったこと。

イスラエルの将来は暗澹たるもの。
AIは過去のデータでしか判断できない。
したがってAIの勧める株は買うべきではない。
、、、。

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ワインの酔いも手伝って、話題はあっち飛びこっち飛び、でもそれぞれ学識や経験豊富なメンバーだから、飽きることがなく、目を啓かれることも多々。

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(「嗚呼玉杯に花うけて」の歌碑)

例の会が霊の会にならないように、せいぜい自重してまた12月に会いましょう。
くだんの女性が僕にジャケットを着せかけてくれながら「それではまた、、」というのに「貴女もお元気でね」というと「お客様こそ」と本気でいわれた。
幹事がまた「年齢別余命表」という嫌味な資料を配布したのだ。

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Commented by unjaku at 2026-06-18 11:44
saheijiさん こんにちは。
新聞も本も読まなくなった人増えましたねぇ。
「スマホでわかることも増えたから、わざわざ紙の新聞読む必要が無くなった。
それに電車の中で、新聞を広げるのは無理!」とか言っていた人もいたわ。
電子書籍というアイテムも増えたなぁ。

でも私は絶対紙の新聞。
朝、待っていました!とばかりに、ポストから受け取って、
コーヒーを飲みながら、ページをめくる愉悦。
なので、休刊日があるとなんとも間の抜けた朝になる。

本も同じ。気に入った本は繰り返し読んで、書き込み入れたり折り込んだり。
「勝海舟」なんか16回も読んだもの。ストーリーもほぼ覚えてしまったし、
幕末には法華信者が武士の間にも多かったと知りました。
惚れた男に会うのは楽しいものです。
後新聞連載の小説を読むことも素敵。
単行本になって出版されれば、もちろん取り寄せてそばに置きます。
こうなったら、死出の旅にも同伴してもらわなくちゃね。
Commented by umi_bari at 2026-06-18 13:13
駒場の東大、上原中学校に勤務している時の
何回も歩きました、夏休みでも勤務でしたので、
「地域巡回をして来ます。」そう言ってランニング
していました。
お友達のと集い良いですね。
お見事バグースです。
Commented by saheizi-inokori at 2026-06-18 17:35
> unjakuさん、bfには会えましたか?
でも、ひるがえってみれば私も新聞をちゃんと読むことが少ないな。
ほとんど斜め読みかも。
新聞小説と言えば「天皇の世紀」もそうでしたっけ、読まれましたか。
Commented by saheizi-inokori at 2026-06-18 17:36
> umi_bariさん、大学の構内はランニングには適していますね。
もっとも日体大は外部の人が走るスペースはあまりないなあ。
Commented by unjaku at 2026-06-18 20:14
saheijiさん こんばんは。
カナダのBFにはまだ会っていません。
明後日。12人のクラスメイトと一緒にご飯を食べます。
「亭主持ちの女とは付き合わない!」なんて憎たらしい話は聞きましたが。
今回は、大雨目指して日本へやってきたようなもの。
実家へ戻るまでの間、ホテルに缶詰めになっていましたよ。
で、22日には海を越えて帰るんだから。
いったいなにしに日本まで来たのやら。
「来年また来るよ」なんて言ってましたが、今年が最後になるかもしれない年齢だから
あいつの言うことはあてにならない。

知っています。「天皇の世紀」長い連載でしたね。
あの頃は興味がなかったので読んでいません。

そろそろ別な本へ引っ越したいのですが、勝海舟最終6巻、あと少しで読み終わるので
その後、夏目漱石でも読むかナ。
Commented at 2026-06-18 20:20
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by saheizi-inokori at 2026-06-18 21:39
> 鍵コメさん、そうでしたか。
こちらは幹事と店のスタッフだけでの通称、はじめて知ってなかなかいいじゃないかと追認されました。
Commented by saheizi-inokori at 2026-06-18 21:44
> unjakuさん、それは楽しみですね。
天皇の世紀、延々と読みました。
熱力学と記号論を読もうと思って入門書を買ってあるのですが、プルーストのあとだな。
Commented by k_hankichi at 2026-06-19 17:10
「例の会」は素晴らしいですね。話題も的を得ていて凄い。
若者たちが本も読まずに政治家を判断するということについては、ひとつだけわからないことがあります。あの「意味不明の取って付け含み笑い」をも見ずに受け入れているということなのか。
Commented by saheizi-inokori at 2026-06-19 17:24
> k_hankichiさん、そりゃ見ていると思いますよ、だから不思議なのです。
そして言語リテラシーと関係するのかも知れないという説が披露されたのでした。
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by saheizi-inokori | 2026-06-18 09:54 | 気になる店・ひと皿 | Trackback | Comments(10)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori
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