無明
2026年 05月 17日
快適な初夏の名残りを惜しむように散歩する。
ヤクルトスワローズの旗色が悪いのは面白くないけれど。

ひさしぶりの道をあるくと、なんとあの亭々たる巨木が無残な姿をさらしている。
ところが、僕はここにいたのは大銀杏だと思ったのに、この幹の感じは銀杏っぽくない。
欅?
紅葉を美しいと思ってみていたのかな。

等々力駅前の焼き鳥やは、あいかわらず早い時間から繁盛しているようだ。
鉄道会館にいた頃、新人女性がこの近くに下宿していて、ときどきこの店に行くけれど、相席したオッサンたちにゴチになることが多いと言っていた。
あの子も会社を辞めて、今はもう大きな息子がいるはずだ。
彼女が退社するときに、所属した課の人たちと送別会をやった。
その席で彼女が先輩の男性社員(係長)にむかって「あなたが大嫌いだった」と明言したのには驚いた。
僕からみたらやる気も能力もある男で、その後課長に抜擢した男だったから。
その後、彼のがむしゃらなやり方に気づいた頃、僕は別件で本社に辞意を明らかにして彼とも別れたのだが、問題を起こして退社したと聞いた。

バラは最後の輝きかな。

『失われた時を求めて』。
ロベールの母にしてゲルマント公爵の実の妹であるマルサント夫人が、上流社会において、天使のようにやさしい心と忍従の気持をもった、すぐれた人物と見なされていることについての「私」の感想。
神話や軍功記などに、荒ぶる男(兄弟)に対し慈悲の女(姉妹)が、配されているのは、女性を聖化する一方、権力や歴史の外部におくというジェンダー的な思考もあるのだろうね。
プルーストは、それを男性の願望、幻想として、冷笑もしくは批判しているのではないか。
僕も子供の頃からずっと女性はすべて「優しくて」「嘘をつかず」「清潔でキレイ好き」だと思っていた。
今でも、感覚的にはそういう「偏見」が根っこにあるな。
現代においては、目前のできごとだけでなく、たとえば軍事国家を目指す与党を支持することが、弱者に対する支援を削減することに繋がるような、無自覚な冷酷さ・狂暴さを発揮すること、それに気づかないのも男女を問わず恐ろしい現象だ。





ヤクルトスワローズの旗色が悪いのは面白くないけれど。

ひさしぶりの道をあるくと、なんとあの亭々たる巨木が無残な姿をさらしている。
ところが、僕はここにいたのは大銀杏だと思ったのに、この幹の感じは銀杏っぽくない。
欅?
紅葉を美しいと思ってみていたのかな。

等々力駅前の焼き鳥やは、あいかわらず早い時間から繁盛しているようだ。
鉄道会館にいた頃、新人女性がこの近くに下宿していて、ときどきこの店に行くけれど、相席したオッサンたちにゴチになることが多いと言っていた。
あの子も会社を辞めて、今はもう大きな息子がいるはずだ。
彼女が退社するときに、所属した課の人たちと送別会をやった。
その席で彼女が先輩の男性社員(係長)にむかって「あなたが大嫌いだった」と明言したのには驚いた。
僕からみたらやる気も能力もある男で、その後課長に抜擢した男だったから。
その後、彼のがむしゃらなやり方に気づいた頃、僕は別件で本社に辞意を明らかにして彼とも別れたのだが、問題を起こして退社したと聞いた。

バラは最後の輝きかな。

『失われた時を求めて』。
ロベールの母にしてゲルマント公爵の実の妹であるマルサント夫人が、上流社会において、天使のようにやさしい心と忍従の気持をもった、すぐれた人物と見なされていることについての「私」の感想。
その美しい鼻とするどい視線は、兄のゲルマント公爵と形の上でよく似ているので、私はどうしてもマルサント夫人を知的道徳的に同じ家系に組み入れたくなるのだった。たしかに彼女は女性であり、そしてたぶん不幸な目にあい、みなから同情されたのだろう。しかしそのような事実だけで、ちょうど武勲詩においていっさいの美徳や優雅さが、狂暴な兄弟を持つ女性のうちに集められるように、これほどまで身内の者とかけ離れてしまうことがあるものだろうか。それが私には信じられなかった。自然は昔の詩人ほど自由でないから、ほとんど一つの家族に共通する要素だけしか使わないように思われたし、ばかな男や粗野な男を形づくるのと同じような素材を用いて、いささかも間のぬけたところのない偉大な精神の持ち主や、粗暴なもののかけらさえない聖女を作り上げるなどという、そのような刷新の力が自然にあろうとは、私には考えられなかった。僕がこの長い小説を延々と読みつづけているのは、こういう考え方や言い回しが気に入っているからでもある。
神話や軍功記などに、荒ぶる男(兄弟)に対し慈悲の女(姉妹)が、配されているのは、女性を聖化する一方、権力や歴史の外部におくというジェンダー的な思考もあるのだろうね。
プルーストは、それを男性の願望、幻想として、冷笑もしくは批判しているのではないか。
僕も子供の頃からずっと女性はすべて「優しくて」「嘘をつかず」「清潔でキレイ好き」だと思っていた。
今でも、感覚的にはそういう「偏見」が根っこにあるな。
現代においては、目前のできごとだけでなく、たとえば軍事国家を目指す与党を支持することが、弱者に対する支援を削減することに繋がるような、無自覚な冷酷さ・狂暴さを発揮すること、それに気づかないのも男女を問わず恐ろしい現象だ。


選び方が絶妙だからなのだと思いますが、
佐平次さんのブログで拝読するプルーストの言葉、
ほぼ例外なく胸にじわじわときます。
佐平次さんのブログで拝読するプルーストの言葉、
ほぼ例外なく胸にじわじわときます。
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> open-mind1109さん、うろができたりして見るからにいつ倒れても不思議ではないような木ならともかくまだまだ盛りのような木を切ってしまうのには怒りすら感じました。
by saheizi-inokori
| 2026-05-17 10:02
| 今週の1冊、又は2・3冊
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Comments(4)