花は咲く
2026年 04月 16日
きのうは昼飯前にカミさんを誘って山種美術館に行った。

「花・flower・華 2026―横山大観の桜・川端龍子の牡丹・速水御舟の梅ー」という特別展。
題名のとおり、四季おりおりの花が描かれた名画54点を堪能する展覧会だった。

副題の筆頭にあげられた大観は「春朝」一点のみだが、朝日と山桜が「どうだ、参ったか、神韻縹渺にして明朗闊達!これが日本ぞ、あまり気安く”美しい日本を取り戻す”などと言ってくれるなよ」、というような堂々たるもの。
速水御舟「紅梅・白梅」、なるほどな、梅は花だけでなく枝もみるものなのだと教えてくれた。
これを部屋に飾って日夜眺めていたという山種種二が羨ましい。
この絵にかぎらずどの絵も、その世界に没入すると自律神経がおりこうさんになる。
酒井抱一「月梅図」の交錯する白梅と紅梅の枝、それを照らす月を見ていると、ベートーヴェンの「月光」が聞こえてくるような気がした。
馥郁たる、という形容はこれらの画にこそふさわしいと思う。
花鳥風月、雪月花というと百閒先生の試験の採点を思い出すが(生徒はどの「花」かわからない)、鳥だけでなく犬やトンボも参加していた。
四季のある国のすばらしさ、これがいつまでも続きますように。

(速水御舟「墨牡丹」これだけ撮影許可)

花の次は団子、恵比寿にむかう道すじにあった沖縄料理の店で、ソーキそば(千円)を食べた。
ゴロゴロ大きなあばら肉の塊がどかどかと入っていて、それがほろほろとうまい。
ソバもちゃんとオキナワしている。
僕はベニショーガをどっさり入れて、コーレーグスもふりかけて食った。





(渋谷川?)
帰宅して「失われた時を求めて 花咲く乙女たちのかげに」を読むと、ちょうど「私」がヴィルパリジ侯爵夫人の馬車で田舎の教会を見にいく途中で、田舎道に入るところ。
花をつけておらず雌蕊だけが残っているリンゴの木を見て「私」はうっとりする。
なぜなら、そこにリンゴ特有の葉を認めたからだ。
翌年、パリで「私」はなんどもリンゴの枝を買っては、その花を前にして夜を明かしたという。
そして、その花を想像の力で前の年のあの田舎道に移して、数を何倍にも増やそうと試みるのだ。
山種美術館の展覧会にはリンゴの花はなかったような気がする。
プルーストが、広尾に舞い降りてあの展覧会を見たらどの絵が一番気にいるだろうか。


「花・flower・華 2026―横山大観の桜・川端龍子の牡丹・速水御舟の梅ー」という特別展。
題名のとおり、四季おりおりの花が描かれた名画54点を堪能する展覧会だった。

副題の筆頭にあげられた大観は「春朝」一点のみだが、朝日と山桜が「どうだ、参ったか、神韻縹渺にして明朗闊達!これが日本ぞ、あまり気安く”美しい日本を取り戻す”などと言ってくれるなよ」、というような堂々たるもの。
速水御舟「紅梅・白梅」、なるほどな、梅は花だけでなく枝もみるものなのだと教えてくれた。
これを部屋に飾って日夜眺めていたという山種種二が羨ましい。
この絵にかぎらずどの絵も、その世界に没入すると自律神経がおりこうさんになる。
酒井抱一「月梅図」の交錯する白梅と紅梅の枝、それを照らす月を見ていると、ベートーヴェンの「月光」が聞こえてくるような気がした。
馥郁たる、という形容はこれらの画にこそふさわしいと思う。
花鳥風月、雪月花というと百閒先生の試験の採点を思い出すが(生徒はどの「花」かわからない)、鳥だけでなく犬やトンボも参加していた。
四季のある国のすばらしさ、これがいつまでも続きますように。

とくに良かった作品。
吉田善彦「藤咲く春日野」、川端龍子「牡丹」「八ツ橋」、重政周平「素心蝋梅」、上村松篁「春鳩」、田能村直入「百花」(ポスターの画)、荒木十畝「四季花鳥」、小林古径「菖蒲」、西田俊英「華鬘」。
吉田善彦「藤咲く春日野」、川端龍子「牡丹」「八ツ橋」、重政周平「素心蝋梅」、上村松篁「春鳩」、田能村直入「百花」(ポスターの画)、荒木十畝「四季花鳥」、小林古径「菖蒲」、西田俊英「華鬘」。

花の次は団子、恵比寿にむかう道すじにあった沖縄料理の店で、ソーキそば(千円)を食べた。
ゴロゴロ大きなあばら肉の塊がどかどかと入っていて、それがほろほろとうまい。
ソバもちゃんとオキナワしている。
僕はベニショーガをどっさり入れて、コーレーグスもふりかけて食った。




えびすストア、こんどは恵比寿散歩にこようかな。

帰宅して「失われた時を求めて 花咲く乙女たちのかげに」を読むと、ちょうど「私」がヴィルパリジ侯爵夫人の馬車で田舎の教会を見にいく途中で、田舎道に入るところ。
花をつけておらず雌蕊だけが残っているリンゴの木を見て「私」はうっとりする。
なぜなら、そこにリンゴ特有の葉を認めたからだ。
翌年、パリで「私」はなんどもリンゴの枝を買っては、その花を前にして夜を明かしたという。
それらの花にもやはり同じクリーム状のエキスが花開いていて、その泡が新緑の葉に白粉(おしろい)をはいていたし、また白い花冠のあいだのバラ色は、花屋がサーヴィスのつもりで、しかも創意をこらした対照の妙を発揮させようとして、両側からよく似合う薔薇の蕾をおまけにつけ加えたかのように見えた。
そして、その花を想像の力で前の年のあの田舎道に移して、数を何倍にも増やそうと試みるのだ。
山種美術館の展覧会にはリンゴの花はなかったような気がする。
プルーストが、広尾に舞い降りてあの展覧会を見たらどの絵が一番気にいるだろうか。

向こうに見えるのが、サンチが世話になったながいき病院。
孫の名前が、雪〇 と 〇月 で3人目は 花 が付く予定だったらしいんですが
3人目は居りません
3人目は居りません
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この美術展、テレビで紹介しているのを見ていきたいなあと思いました。
花咲く今の季節にぴったりですね。
当地もようやく花が咲き始め(水仙も梅も桜も桃も芝桜もたんぽぽも一斉に)
行くことができないので、その花を見て楽しむことにします。
沖縄そば美味しそう。
おかげさまでベートーベンも久しぶりに聴きました。
三月に上京した時恵比寿にふと降りてみましたが、このお店には気が付きませんでした。
こんど行った時は寄ってみたいです、面白そう。佐平治さんは面白いお店を見つけるのが上手ですね。
花咲く今の季節にぴったりですね。
当地もようやく花が咲き始め(水仙も梅も桜も桃も芝桜もたんぽぽも一斉に)
行くことができないので、その花を見て楽しむことにします。
沖縄そば美味しそう。
おかげさまでベートーベンも久しぶりに聴きました。
三月に上京した時恵比寿にふと降りてみましたが、このお店には気が付きませんでした。
こんど行った時は寄ってみたいです、面白そう。佐平治さんは面白いお店を見つけるのが上手ですね。
山種美術館は、憧れの美術館です。近くに住んでいたら、足しげく通っていると思います。花の季節にぴったりの展示でしたね。
> barnes_and_nobleさん、私も久しぶりでした。
近くに住んでいる、といえないことはないのですが、あそこは身障者も有料(200円引きの1200円)なのが玉に瑕なのです。
シルバーパスを買ったので交通費が要らなくなったから、もう少し行けるかな^^。
近くに住んでいる、といえないことはないのですが、あそこは身障者も有料(200円引きの1200円)なのが玉に瑕なのです。
シルバーパスを買ったので交通費が要らなくなったから、もう少し行けるかな^^。
by saheizi-inokori
| 2026-04-16 10:12
| こんなところがあったよ
|
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Comments(6)
