百合の香 : 梟通信～ホンの戯言

皮膚科の先生に免疫について、分かったような分からないような話を聞いて、その場では少し「見えた」ような気がしたけれど、その後考えてみると、やはり分からない。

多田富雄の免疫についての本が本棚に見つからないので図書館から別の本を借りてきたけど、どうもこれでは理解の助けにはなりそうもない。

そんなやさき、坂口さんのノーベル賞受賞のニュース。

知らなかった人なので調べてみたら、影響を受けた人のなかに多田富雄の名前もあった。

著書は制御性Ｔ細胞に関する一冊、難しそうだが、手に入るなら読んでみようかな。

きのうの午後はＮＨＫテレビで映画「テルマとルイーズ」を見た。
１９９１年、米英仏合作、リドリー・スコット監督、主演の女優の名前は知らないけれど好演だ。
ろくでなしの亭主にしばりつけられている日常、ろくでもない仕事にしばりつけられている日常から、ちょっとだけ抜け出して羽を伸ばそうと、山荘を目指す仲良し女性コンビ。
とちゅうで休憩したテキサスの酒場で、酒を飲みちょっかいをかけて来た男とダンスをして気持ちが悪くなったテルマは、介抱しようと外に連れ出した男にレイプされそうになる。
それをルイーズが、護身用にもっていたピストルで脅してやめさせたまでは良かったが、男が去り際に吐いた罵詈がルイーズの心のどこかに触れて、彼女は思わず男を殺してしまう。
自首しようというテルマに、テキサスではこういうケースでは、女が悪いことにされてしまう、といって、二人の逃亡が始まる。

西部劇などでお馴染みの広大なアメリカの荒野の長い道路をひたすらメキシコに向かうロード・ムービーだ。
逃亡の過程で起るいろんなアクシデントによって、二人の関係がぎくしゃくしたり、許しあったりもして深まっていく。
かわいいけれど、世間知らずの女だったテルマが、事件によって脱皮して、新しい自分を発見して別人２８号になっていくのが、かっこよくかつおもしろかった。

祖母の歌から。

吾逝かば世はつらからむなれが身をあはれむといひていにし夫はや

「はや」、亡失したものを哀惜する気持を表す
１９７８年発行の岩波古語辞典による。
古語辞典は古くても言葉の意味は変らない。
ひとり先に逝く夫や妻を哀惜する遺された者の気持、遺して逝く者の遺る者を哀れむ気持ちも、何年経っても変らない。
祖父の人柄や死について、何も知らないままに今まで生きて祖父よりも長生きしてしまった。

母の夏の句から。

百合の香の芬々たるに詩集閉づ

誰の詩集だったのだろう。
僕はずっと百合の香りは葬式を思わせるので好きではなかった。
このあいだ散歩の道に咲いていた百合の香は良いと思った。
葬式に馴れたのかな。

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Commented by umi_bari

at 2025-10-07 07:59

アラック、文学・医学・映画、花、どれも全く
詳しくないんです。
でもね、NITTAIDAIのロゴが嬉しくなりました。
ありがとうございます。
世田谷校舎も健志台校舎も全て、アラックが
学んでいたころとは変わっています。

Commented by saheizi-inokori

at 2025-10-07 12:38

> umi_bariさん、どんどん立派になっていきますね

Commented by unjaku

at 2025-10-07 22:18

こんばんは。
テルマ＆ルイーズ見ましたよ。

主演したスーザン・サランドンは好きな女優です。
歳を重ねても美しい人です。
テルマを演じたジーナデイビスはよく知りません。

痛快で破滅的というかある意味自暴自棄になっていく二人の物語は
あまり好きではありません。
でも、封切りになった当時、かなり話題をさらった映画です。

男に誘惑されやすいテルマと姉御肌のルイーズ。
ちょっとした羽根伸ばしの旅のはずが、
たががはずれたように転落と破滅へと向かうロードムービー。
なんかむなしいね。

日本の新しい政権も先祖返りでむなしい未来がもう見えているようです。
何しろボスがボスですからね。
おまけに公明党とは離婚騒動。
公明党がり連立を解消すれば、国民民主と連立しても矢張り国会では、
数が足りないのでしょう？
公明党はもうくだらない自民党とは決別してほしい。
いっしょにいると、どんなに尽くしても尽くしガイのない男と同じだから。
ああ・・やだやだ。