緊縮策の登場

きのうは、朝のいろいろから始まって、ブログ、昼飯食って午後は読書、夕方散歩と買物、何の変哲もない一日だった。
変わったことと言えば、国勢調査をスマホから提出したことくらいかな。
こんなことでも、昔は夢のような仕組みなのだな。
あちこち不具合、とくにカイカイの再発や血圧のことなど、はあるが、この年相応なのだろう。

ブログなどで、死に支度のことを読むと、いよいよその時がきたか、頭がはっきりしているうちに、最低限のことはやらなくちゃ、とある種の強迫観念もないわけではない。
多くもない連絡先リストとか、各種パスワード一覧とか、、葬式なんていらないと思うが、あれは遺された者たちの考えでやればイイ（「故人の遺志により」と書くのはお任せだけれど）とか、、まあ、なるようにな、、らないか。
こういう準備は、もっと若い頃、自分の死が遠い先のように感じられる頃に、やった方がいいのかもしれない。
しかし、そういう頃に考えたことは、その後いろいろ変更されることが多いので、さし迫ってからの方が効率的かつ妥当な結論になるのではなかろうか。
いずれにせよ、憂鬱な仕事だね。


「緊縮資本主義」、いよいよ労働者に対する、資本主義の守り手が登場する。
彼らの武器こそ、本書のテーマである緊縮策だった。
緊縮策は、物質とイデオロギーによる二重構造をその身にまとっていた。それはあえて言えば、二重の戦略、すなわち強制と合意からなっていた。

労働者への強圧行動は、ブリュッセル（１９２０年）とジェノヴァ（１９２２年）の重要な二つの国際金融会議で打ち出された緊縮策の標語「目いっぱい働き、目いっぱい消費を控えよ」にはっきりと表れている。資本主義国家と経済学者は、国民の大半に「適切な」（すなわち階級にふさわしい）行動を課していく政策を通じて、資本蓄積を維持した。
財政、金融、産業が緊縮の三位一体となって、労働者階級の手から武器を取り上げ、賃金に下方の圧力をかけた。

ジェノヴァ国際金融会議の財政委員会委員長を務めた、イギリス保守党大臣を歴任したワージントン＝エヴァンスは、この会議で採択される決議は、ユスティニアヌス法典（ヨーロッパのみならず世界の法的基礎を提供してきた）に匹敵する意味をもつ金融上の法典だと宣言した。
事実、緊縮策はわれわれの社会を形成し、今日に至るまでその状況は変わっていない、と筆者。

ここから、緊縮策が具体的にいかなる意味を持つのかが、説かれる。
僕は、本棚を探して「経済学講義」（飯田泰之）ちくま新書を引っ張り出して、ケインズ型消費関数、ＩＳ－ＬＭモデル、流動性の罠、信用創造・貨幣創造、預金準備制度、コールレート、債券オペレーション（買いオペ、売りオペ）、非伝統的金融政策、超過準備、アナウンス効果、フイリップス曲線、スタグフレーション、、などをオサライする。
オサライではなくて、初めて知る感じ、これからの読書にどれほどのキキメがあるやら、はなはだ心もとない。

おまけ、資本主義の正体を知ってしまうと、こんな記事↓も驚くにはあたらない。