永遠と一日
2025年 05月 06日
雨降り、身体を動かしていると蒸し暑く、じっとしていると肌寒さを感じるのは、僕の体調のせいか。
サンチも朝ご飯を食べなかったが、遊んでやったら食欲が出たのか、いつものように平らげた。
じつは、ゆうべシンガポールから帰国した次男に招待されて、表参道のレストランでイタリアンをご馳走になってきたのだ。
ワンちゃんOKのテラス席に、柴犬・シイちゃんも参加した3年ぶりの六人会。
そこでカミさんの膝に抱かれたサンチは、異常な食欲を示して、テーブルに出された料理を食べたがった。
ついほだされて、サクラマスの身をほんのひとかけらやったら、人生初の美味に狂わんばかりに興奮して食べ、もっともっとと催促する始末(やらなかったけれど)。
僕は僕で、三本供されたワインの、一本相当を飲んでしまった。
そんなこんなで、熟睡も出来ず、今朝は手洗い洗濯をする元気が湧いてこない、サンチは朝飯にすぐ飛びつかなかっのじゃないか。

「サクラエビとポテサラ」

「カツオのカルパッチョ」、初物。

「生ハムとサラミ」

「イカ、筍、タラの芽などのフリット」


「低温調理の小牛肉」

話に無中になって説明を聞きそびれた「二種類のパスタの一皿」

さいしょのうちは、一皿の分量が少なくて、それを四分割(次男がやってくれた)するから、ペロッと食ってしまい、これじゃあお腹いっぱいにならないと心細かったが、フリットのあたりから、ずしんと腹(口にも)に応えるものになって、パスタの頃は心も腹も満腹した。

満腹の腹を抱えて短い距離だったが、青山通りを駅までいっしょに歩いた。
新しい部署で責任のある仕事をする次男と、それを支えるマユちゃんの健康を心から祈って帰途についた。
ボルヘス「七つの夜」の第二夜は「悪夢」、第三夜は「千一夜物語」だ。
その「千一夜物語」のなかにこういう一節がある。「千一夜物語」というタイトルは、世界でいいちばん美しいタイトルのひとつだ、と言った後で、
そして、「永遠と一日」と題された、テロ・アンゲロプロス監督の映画のことも。




サンチも朝ご飯を食べなかったが、遊んでやったら食欲が出たのか、いつものように平らげた。
じつは、ゆうべシンガポールから帰国した次男に招待されて、表参道のレストランでイタリアンをご馳走になってきたのだ。
ワンちゃんOKのテラス席に、柴犬・シイちゃんも参加した3年ぶりの六人会。
そこでカミさんの膝に抱かれたサンチは、異常な食欲を示して、テーブルに出された料理を食べたがった。
ついほだされて、サクラマスの身をほんのひとかけらやったら、人生初の美味に狂わんばかりに興奮して食べ、もっともっとと催促する始末(やらなかったけれど)。
僕は僕で、三本供されたワインの、一本相当を飲んでしまった。
そんなこんなで、熟睡も出来ず、今朝は手洗い洗濯をする元気が湧いてこない、サンチは朝飯にすぐ飛びつかなかっのじゃないか。





くだんの「サクラマス」




新しい部署で責任のある仕事をする次男と、それを支えるマユちゃんの健康を心から祈って帰途についた。
ボルヘス「七つの夜」の第二夜は「悪夢」、第三夜は「千一夜物語」だ。
その「千一夜物語」のなかにこういう一節がある。「千一夜物語」というタイトルは、世界でいいちばん美しいタイトルのひとつだ、と言った後で、
その理由は、私たちにとって「千」という言葉は「無数」のほぼ同意語に等しいからです。千夜というのは無数の夜、数多の夜、数えきれない夜と言うのと同じです。「千一夜」と言うのは、無数に一を加えることです。英語に面白い表現があります。「永遠に」という意味でfor everと言うかわりに、ときにfor ever a dayと言うことがある。「永遠」という言葉に一日加えるのです。このことは、「きみを永遠に、さらにその後も僕は愛するだろう」という、ハイネがある女性に捧げたエピグラムを思い出させます。僕は、表参道の裏にある森のような公園に面するレストランのテラスで、家族たちの談笑するのを聞きながら、ふと昼間読んだこの一節を思いだした。
そして、「永遠と一日」と題された、テロ・アンゲロプロス監督の映画のことも。





ペット可のイタリアンは珍しいかな。
どの皿も美味しそうな料理
信号待ちの柴犬連れた方がご次男夫妻ですか。
どの皿も美味しそうな料理
信号待ちの柴犬連れた方がご次男夫妻ですか。
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
こんにちわ。
「七つの夜」読みやすかった記憶があります。じっくりと楽しまれているようですね^^
詩と短編しか書かなかったボルヘス・・・・そんな彼だからこそ私も出会えたのかもしれません。
「千一夜物語」アラビアン・ナイトといえば、ちょいとHな要素もあって(バートン訳)^^;
不幸な交通事故でなくなってしまったテオ・アンゲロプロス、
「永遠と一日」「シテール島への脱出」「ユリシーズの瞳」好きな作品でした。
「七つの夜」読みやすかった記憶があります。じっくりと楽しまれているようですね^^
詩と短編しか書かなかったボルヘス・・・・そんな彼だからこそ私も出会えたのかもしれません。
「千一夜物語」アラビアン・ナイトといえば、ちょいとHな要素もあって(バートン訳)^^;
不幸な交通事故でなくなってしまったテオ・アンゲロプロス、
「永遠と一日」「シテール島への脱出」「ユリシーズの瞳」好きな作品でした。
> 鍵コメさん、よくいらっしゃいました。
硬派の?不平不満もときどき書かなくてはね^^。
「永遠と一日」、すっかり内容は忘れてしまいましたが、独特のあの世界の感じは今も懐かしく思っています。
とくに音楽は、たしかCDをもっているはずです。
硬派の?不平不満もときどき書かなくてはね^^。
「永遠と一日」、すっかり内容は忘れてしまいましたが、独特のあの世界の感じは今も懐かしく思っています。
とくに音楽は、たしかCDをもっているはずです。
> shisouanさん、たしかに、食いしん坊だから、食べている間はもっともっとという感じでしたが、一日経ったきのうはなんだか食べすぎたなあ(飲みすぎも)の感じに浸っていましたよ。
by saheizi-inokori
| 2025-05-06 12:27
| 今週の1冊、又は2・3冊
|
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Comments(10)