床屋政談
2025年 04月 30日
四月尽、旧は三月尽(じん)といって、逝く春を惜しみ、新しい暮らしが始まる気持ちをこめた季語だったが、今は四月尽というようになった。

いい天気だし、連休だというし、ずっと洗濯ばかりにかまけているのもなんだから、思いきって旅に出た。
歩いて百歩の床屋への旅だ。
二か月ぶり、耳の上にたれてくる髪の毛がうるさくてたまらなくなったときが、僕の床屋どきだ。

古いカセットラジオからは、懐かしい歌謡曲が流れる。
昭和の日?みどりの日じゃなかったのか。
天皇誕生日ってのが、いちばんぴったりくる。
ブログにあげたばかりの消費税について、親方とはなす。
3800円の料金には、消費税がふくまれていない。
でも取りたければ取ってもいいけど、取ったら税務署に届けろといわれたそうだ。
届ける?落とし物みたいな話だ。床屋のオヤジでどーにでもなる、そんないい加減な税金に苦しめられているのか。
床屋が免税事業者になっていなければ、客から消費税を取ろうが取るまいが、売り上げの10%分は国に払わなくてはならない。
たとえ赤字でも!
しかも人件費は経費として控除されない。
もし20%に引き上げられでもしたら、客にその分を転嫁できない事業者は自ら負担しなければならなくなって、つぶれてしまう。
財務省のなかでは、消費税のことを「第二法人税」と呼んでいる。
売上税(付加価値税)が本質なのに、財界の猛反対で、消費税と名を変えてあたかも消費者に負担させるからと受け入れさせたが、消費者が払っている10%は、税金ではなくて代金の一部だという最高裁の判断が確定している。
消費税相当分は、消費者からの「預かり金」だという俗説を信じていた親方はびっくりする。
こうしたインチキからくりは、国会でもなんども糺されているが、与党はどこ吹く風と聞き流す。
消費税引き下げに反対する与党議員の、反対の弁は「値札を付け替えなければならないのが大変だ」などと、アホみたいなことばかりだ。
「みんな落っことしましょう」と親方はいう。
かつて理容師組合は自民党支持で固まっていて、多くの床屋は自民党支持で、読売新聞を購読し、読売ジャイアンツを応援していた、と僕がいうと、理容組合もどんどん会員数が減ってそのうち解散するんじゃないかな、うちも読売です、変えようかな東京に、あっちの方が安いし、と、とんだ床屋政談。
近所の変化のあれこれ、毎日歩いていても気づかなかった、あの店が閉店した、この空き地には何が建つ、などの情報を仕入れもする。
↑ 消費税が、消費者だけでなく生産者(事業者)にも損を与えて経済成長を阻害する税金であることをミクロ経済学的に証明する、痛快な高等講談。
いつもながら、丁寧に髭剃り、鼻毛抜き、耳穴掃除をやってマッサージは断っても90分たっぷりの仕事に、清々とした頭で、近所を2キロちょっと歩いて、連休の旅は終わりだ。

就寝前に、ズワイショウをしながら、テレビをザッピングすると、衛星でやっていたのが、ドリカムのライブ。
吉田美和とグループのパワフルで繊細で楽しくなる歌とダンス、大観衆の真中に作られた巨大な円形ステージとそこから延びる回廊や階段(足がすくみそう)を駆けまわる。
その迫力に負けて、すぐ寝るつもりが最後まで見てしまった。
1995年、10回の公演で50万人を動員したという、なるほど、なんともワクワク、惹きつけられるライブだ。
ときおり映される観衆の顔や佇まいが、熱狂していても、とても品があって、イイのだ。
「大阪だいすき!」と吉田が叫んだから、大阪の人たちが多いのだろう。
維新の会ができる前の大阪の人たちの顔、今の人たちはどうなんだろう。

いい天気だし、連休だというし、ずっと洗濯ばかりにかまけているのもなんだから、思いきって旅に出た。
歩いて百歩の床屋への旅だ。
二か月ぶり、耳の上にたれてくる髪の毛がうるさくてたまらなくなったときが、僕の床屋どきだ。

古いカセットラジオからは、懐かしい歌謡曲が流れる。
昭和の日?みどりの日じゃなかったのか。
天皇誕生日ってのが、いちばんぴったりくる。
ブログにあげたばかりの消費税について、親方とはなす。
3800円の料金には、消費税がふくまれていない。
でも取りたければ取ってもいいけど、取ったら税務署に届けろといわれたそうだ。
届ける?落とし物みたいな話だ。床屋のオヤジでどーにでもなる、そんないい加減な税金に苦しめられているのか。
床屋が免税事業者になっていなければ、客から消費税を取ろうが取るまいが、売り上げの10%分は国に払わなくてはならない。
たとえ赤字でも!
しかも人件費は経費として控除されない。
もし20%に引き上げられでもしたら、客にその分を転嫁できない事業者は自ら負担しなければならなくなって、つぶれてしまう。
財務省のなかでは、消費税のことを「第二法人税」と呼んでいる。
売上税(付加価値税)が本質なのに、財界の猛反対で、消費税と名を変えてあたかも消費者に負担させるからと受け入れさせたが、消費者が払っている10%は、税金ではなくて代金の一部だという最高裁の判断が確定している。
消費税相当分は、消費者からの「預かり金」だという俗説を信じていた親方はびっくりする。
こうしたインチキからくりは、国会でもなんども糺されているが、与党はどこ吹く風と聞き流す。
消費税引き下げに反対する与党議員の、反対の弁は「値札を付け替えなければならないのが大変だ」などと、アホみたいなことばかりだ。
「みんな落っことしましょう」と親方はいう。
かつて理容師組合は自民党支持で固まっていて、多くの床屋は自民党支持で、読売新聞を購読し、読売ジャイアンツを応援していた、と僕がいうと、理容組合もどんどん会員数が減ってそのうち解散するんじゃないかな、うちも読売です、変えようかな東京に、あっちの方が安いし、と、とんだ床屋政談。
近所の変化のあれこれ、毎日歩いていても気づかなかった、あの店が閉店した、この空き地には何が建つ、などの情報を仕入れもする。
↑ 消費税が、消費者だけでなく生産者(事業者)にも損を与えて経済成長を阻害する税金であることをミクロ経済学的に証明する、痛快な高等講談。
いつもながら、丁寧に髭剃り、鼻毛抜き、耳穴掃除をやってマッサージは断っても90分たっぷりの仕事に、清々とした頭で、近所を2キロちょっと歩いて、連休の旅は終わりだ。

就寝前に、ズワイショウをしながら、テレビをザッピングすると、衛星でやっていたのが、ドリカムのライブ。
吉田美和とグループのパワフルで繊細で楽しくなる歌とダンス、大観衆の真中に作られた巨大な円形ステージとそこから延びる回廊や階段(足がすくみそう)を駆けまわる。
その迫力に負けて、すぐ寝るつもりが最後まで見てしまった。
1995年、10回の公演で50万人を動員したという、なるほど、なんともワクワク、惹きつけられるライブだ。
ときおり映される観衆の顔や佇まいが、熱狂していても、とても品があって、イイのだ。
「大阪だいすき!」と吉田が叫んだから、大阪の人たちが多いのだろう。
維新の会ができる前の大阪の人たちの顔、今の人たちはどうなんだろう。
こんにちは。一水です。
歩いて百歩の床屋への旅…。記事を読んでいて…、いや、読ませてくれる文章ですね。私も愉しめました。
歩いて百歩の床屋への旅…。記事を読んでいて…、いや、読ませてくれる文章ですね。私も愉しめました。
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> tachiyomi03さん、毎日散歩で通る床屋でも、その気になれば旅の目的地なのです。
自分も耳にかかる髪が鬱陶しくて床屋に行きます。現在価格4500円(消費税込みと言われてます)。
自前店舗で土日のみ従業員一人。時にアルバイトが来るが居つかない。
saheizi様のBlogを読む迄価格のからくりは知りませんでした。
桔梗信玄餅の〆が効いてます。
その上の薊の写真に癒されます。もうすぐワンコの散歩時間。
自前店舗で土日のみ従業員一人。時にアルバイトが来るが居つかない。
saheizi様のBlogを読む迄価格のからくりは知りませんでした。
桔梗信玄餅の〆が効いてます。
その上の薊の写真に癒されます。もうすぐワンコの散歩時間。
今日の記事をMさんが読んだら、きっと「また以前のように床屋さんへ行きたい!」と言うでしょう。
もう何年も前から私が粗雑にバリカンでガーっと刈っているのですから。
床屋さんっていいとこや!
分かるかな~~^^
もう何年も前から私が粗雑にバリカンでガーっと刈っているのですから。
床屋さんっていいとこや!
分かるかな~~^^
> higashinumaさん、床屋の料金は本来は自由に決められるのじゃなかったかな。
この店は安くて丁寧、腕も達者です。
四つもイスがあるのに、親方ひとりでやっています。
一人だから予約制にはできないと言ってました。
時間通りに来ない客も多いから^^。
この店は安くて丁寧、腕も達者です。
四つもイスがあるのに、親方ひとりでやっています。
一人だから予約制にはできないと言ってました。
時間通りに来ない客も多いから^^。
> open-mind1109さん、記事には書かなかったけれど、ちょっとうるさくもあるのですよ。
なんどもおなじ愚痴をこぼして、人の話をきかない癖もあるのです。
まあ、この料金ならそんなとこやないかいな^^。
なんどもおなじ愚痴をこぼして、人の話をきかない癖もあるのです。
まあ、この料金ならそんなとこやないかいな^^。

クレマチスが綺麗に咲いてますね。
20年くらい前の母の日に義母の日に鉢植えをあげたら
その後に義母が地植えにして、庭で育ち過ぎました(笑
床屋では髪やヒゲの他に、鼻毛や耳もやってくれるのですね
実は父の鼻毛がすごくて、どうしたもんか?と思ってたら
床屋さんへ行ったあとで綺麗になっていたのでした。
また父を床屋に連れていこうと思います。
20年くらい前の母の日に義母の日に鉢植えをあげたら
その後に義母が地植えにして、庭で育ち過ぎました(笑
床屋では髪やヒゲの他に、鼻毛や耳もやってくれるのですね
実は父の鼻毛がすごくて、どうしたもんか?と思ってたら
床屋さんへ行ったあとで綺麗になっていたのでした。
また父を床屋に連れていこうと思います。
> yossina-laniさん、美容院では髭を剃ってはいけないのですね。
そのうち理髪師と美容師は一本化されるのじゃないかと親方が云ってました。
鼻毛を切る道具は売ってますよ。
ご自分でできるかどうかはわかりませんが。
そのうち理髪師と美容師は一本化されるのじゃないかと親方が云ってました。
鼻毛を切る道具は売ってますよ。
ご自分でできるかどうかはわかりませんが。
by saheizi-inokori
| 2025-04-30 11:55
| 梟のゴタク
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