わからん

空間を分割していく、どこまでもどこまでも、それでも無限に分割するということはできないのだ。
あるスケールを下回る領域は、それを測ろうとするとブラックホールのなかに消え去ってしまうのだ。
世界に存在する最小の長さ、それはプランク長と呼ばれる。
それは10のマイナス33乗センチだ。
仮に一粒のクルミの殻を、わたしたちの目に映る全宇宙と同じサイズに拡大したとする。
それでも、わたしたちはまだプランク長を見ることができない。

プランク長のスケールまで目盛りを下げて見ることができれば、空間は細かく切り刻まれ、ぷくぷくと泡立っている。
そこが量子重力の世界だ。

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その世界をどうみるか、僕の読み終わった「すごい物理学講義」のカルロ・ロヴェッリの話はワクワクさせながら、今日思い返すと、僕には、ちいとも理解できてはいないのだ。

祖母や母にそういったら、笑うだろうか。

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姉上の墓詣り十三年の忌に

しら梅の忌と申さなむ逝きませし昔も今日も匂ふこの花
古風な歌だね。
でもいかにもお祖母ちゃんだ。
祖母の姉上、あったこともないな。

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母の句、冬の句だけれど
鍋に足す小松菜一把雪催い
ああ、夢でもいいから、もういちど母や弟と鍋を囲みたい。
豆腐と菜っ葉だけの鍋でいいから。
きょう一日あったことを遠慮なくしゃべるのだ。
すると本気で聞いてくれる、そのひと時がどんなに得がたいものであったか。
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Commented by jyariko-2 at 2025-02-12 12:29
子供の頃の家族の風景
焦げ茶色 薄暗い 日に焼けた父母 腰の曲がった祖母
家の外は赤い花 農作業の道具 ヤギがいた
板の壁の家は節穴 屋根は板葺き 井戸水の炊事 囲炉裏の炎
今思えば色々だけれど当時はそれが普通
普通に家族がいて一緒に生きていた
当たり前のことだったけれど今になれば
とても有り難いことだったとつくづくしみじみ、、、
Commented by saheizi-inokori at 2025-02-12 12:50
> jyariko-2さん、貧しいことをなんとも思わなかったのも感謝の日々でしたね。
Commented by jyon-non3 at 2025-02-12 15:01
こんにちは。

量子の世界は逆立ちしても何も理解できませんが、馥郁たる白梅から香しい香りを感じることは出来ます。(^^♪

サヘイジさんの・・

「ああ、夢でもいいからもい一度、母や弟と鍋を囲みたい~すると本気で聞いてくれる、

そのひと時がどんなに

得難いものであったか。・・・」

しみじみと共感させていただきます。

行けそうでいけないその情景の世界。

燦燦と輝いているのに、近づけない哀しみと切なさ。

かけがえのない世界があったと自分にしかわからない大切な思い出。

でもサヘイジさんはお母さまやおばあ様、そして弟さんと深く絆で結ばれて

幸せな方だと思います。

私も何時も両親の面影を抱きしめ、大切に育ててくれたことをしみじみ感謝し、

写真を見つめる日々です。

奥様とサンチちゃんと幸せにお過ごし下さることを。💐
Commented by saheizi-inokori at 2025-02-12 15:47
> jyon-non3さん、らちもない話をグダグダと話す、その一言一言を身を入れて聞いてくれる、そんな人にはめったに会えないということを今頃痛感しています。
そういうこちらも同じことなのですね。
Commented by tona at 2025-02-13 10:16
プランク長、あまりの小ささに想像するにも範囲を超えています。
難しい勉強をしている方が世界にはたくさんいるのですね。
本当におばあさんとお母さんと弟さんと一緒に鍋を囲めたら極楽ですね。
夢に出てきますように。
Commented by open-mind1109 at 2025-02-13 10:16
夢でもいいからもう一度一緒に鍋を囲みたい・・と思える家族がいらっしゃること、そのような思い出があることが素晴らしい!
話を親身に聞いてくれる人がいた、あるいはいる人生も素晴らしいと思います。
saheiziさんの人間性にそれらのことが反映しているのでしょうね^^
(前ブログで血液検査の結果が良かったと書かれていましたね、良かったです🍀)
Commented by saheizi-inokori at 2025-02-13 10:24
> tonaさん、高校や大学の友人にもそういうことを分かる人たちがいます。
ごく普通の好い奴でした。
けさの夢、はっきりした夢だったのに、思い出せないな、いまは。
Commented by saheizi-inokori at 2025-02-13 10:26
> open-mind1109さん、きのうは内視鏡検査もOKでした^^。
いろいろあるけど、身体も頑張っていると嬉しくなりました。
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by saheizi-inokori | 2025-02-12 09:16 | わが母と祖母の遺したまいしうた | Trackback | Comments(8)

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