アメリカ先住民に教わる
2025年 01月 20日
カミさんがいてくれるので、午後から学大のカフエに行った。
「万物の黎明」第11章を読み終える。
北アメリカの先住民による、金銭、信仰、世襲権力、女性の権利、個人の自由などについてのヨーロッパ批判は啓蒙主義者に巨大な影響を与えるとともに、ヨーロッパ人思想家たちのバックラッシユを招く。
そのバックラッシユが、現在も日本を含めた西洋的常識である人類史を進化論的枠組みでとらえる考え方が創られる。
歴史を物質的進歩のストーリーとして描き出すことにより、先住民を無垢な未開の自然の子と位置づけて、彼らの自由についての見解を、未開の生活なるが故の副産物として、取るに足らないものとする。
それが、誤りであることを本書はここまでの500頁を費やして地球規模の考古学的人類学的知見を動員して検証してきた。

本章では再び、北アメリカ先住民の生活と思想に戻るべく、オハイオ州のホープウエル遺跡群に見られる文化と、その影響を受けているカホキア、そして植民地時代のオーセージ族、イロコイ族、チェロキー族などの興味深い事例がつぶさに検討される。
いったん出来上がった「国家」らしきものを自覚的に解体して平等主義の社会を創り出したことなどは、国家形成を後戻りのできない歴史的必然とみなす(ヨーロッパ的)立場からは容認できないだろう。
彼らは、3世紀にわたって、世襲的権力、啓示宗教、個人の自由というような問題を自覚的に討議の対象とし、そのあいだ、全体的な方向性としてははっきりと反権威主義的であった。
三権分立を説いたモンテスキューは、アメリカ先住民の思想に触れて、その影響下で「法の精神」を書いたとみなせるという。
「西洋の敗北」でエマニュエル・トッドが、西洋が自由思想の創始者であって世界の自由の守り手であると(いまだに)信じ込んで我が物顔にふるまっている姿を痛烈に嘲笑していたことが想起される。

僕が応接セットで本を読んでいたときになんどか来店して、姿勢正しくかつ美味そうにゆっくりゆっくり飯を食っていた若者が、自分の席に僕がいるものだから、隣りの席で飯を食う。
背筋をまっすぐにして、ひとつひとつをじっくり味わうようにして、まったく物音をたてない。
すると、前に僕が座った応接セットに、ちょっとオシャレな初老のカップルが座って、昼酒を始める。
マスターも乾杯だけつきあっている。
俺も入れてくれ、といいたくなった。

外に出ていつもの通り学大商店街をあるく。
傘をさしている人が、一人二人、知らない間に降ったのだろう。

東急ストアで水栽培のレタスを買う。
裾の長いコート、長髪、ハット、黒ずくめで、ちょっとニヒルな雰囲気の男がたっている。
脇を通ると、携帯に向かって、しごく普通のアンチャンの口調で「金が」どうたら言っていた。

バスが来るけれど、トイレはダイジョブか、そう思うと心配になって、バスをやり過ごしてトイレを探す。
その辺にあるだろうと思ったコンビニがなくて、二区間もあるいて、オオゼキでほっとする。
こんなことなら駅に戻った方が早かった、けれど、七千歩になったからよしとしよう。
「万物の黎明」第11章を読み終える。
北アメリカの先住民による、金銭、信仰、世襲権力、女性の権利、個人の自由などについてのヨーロッパ批判は啓蒙主義者に巨大な影響を与えるとともに、ヨーロッパ人思想家たちのバックラッシユを招く。
そのバックラッシユが、現在も日本を含めた西洋的常識である人類史を進化論的枠組みでとらえる考え方が創られる。
歴史を物質的進歩のストーリーとして描き出すことにより、先住民を無垢な未開の自然の子と位置づけて、彼らの自由についての見解を、未開の生活なるが故の副産物として、取るに足らないものとする。
それが、誤りであることを本書はここまでの500頁を費やして地球規模の考古学的人類学的知見を動員して検証してきた。

本章では再び、北アメリカ先住民の生活と思想に戻るべく、オハイオ州のホープウエル遺跡群に見られる文化と、その影響を受けているカホキア、そして植民地時代のオーセージ族、イロコイ族、チェロキー族などの興味深い事例がつぶさに検討される。
いったん出来上がった「国家」らしきものを自覚的に解体して平等主義の社会を創り出したことなどは、国家形成を後戻りのできない歴史的必然とみなす(ヨーロッパ的)立場からは容認できないだろう。
彼らは、3世紀にわたって、世襲的権力、啓示宗教、個人の自由というような問題を自覚的に討議の対象とし、そのあいだ、全体的な方向性としてははっきりと反権威主義的であった。
三権分立を説いたモンテスキューは、アメリカ先住民の思想に触れて、その影響下で「法の精神」を書いたとみなせるという。
「西洋の敗北」でエマニュエル・トッドが、西洋が自由思想の創始者であって世界の自由の守り手であると(いまだに)信じ込んで我が物顔にふるまっている姿を痛烈に嘲笑していたことが想起される。

僕が応接セットで本を読んでいたときになんどか来店して、姿勢正しくかつ美味そうにゆっくりゆっくり飯を食っていた若者が、自分の席に僕がいるものだから、隣りの席で飯を食う。
背筋をまっすぐにして、ひとつひとつをじっくり味わうようにして、まったく物音をたてない。
すると、前に僕が座った応接セットに、ちょっとオシャレな初老のカップルが座って、昼酒を始める。
マスターも乾杯だけつきあっている。
俺も入れてくれ、といいたくなった。

外に出ていつもの通り学大商店街をあるく。
傘をさしている人が、一人二人、知らない間に降ったのだろう。

東急ストアで水栽培のレタスを買う。
裾の長いコート、長髪、ハット、黒ずくめで、ちょっとニヒルな雰囲気の男がたっている。
脇を通ると、携帯に向かって、しごく普通のアンチャンの口調で「金が」どうたら言っていた。

バスが来るけれど、トイレはダイジョブか、そう思うと心配になって、バスをやり過ごしてトイレを探す。
その辺にあるだろうと思ったコンビニがなくて、二区間もあるいて、オオゼキでほっとする。
こんなことなら駅に戻った方が早かった、けれど、七千歩になったからよしとしよう。
saheiziさんのブログを拝見すると(昨日のブログもそう)その運動量と効果に感心し、私たちは本当に怠け者だな~と焦ってしまいます。
街散歩の描写が目に浮かぶようでワクワク感もあり、読むのが楽しみです♪
寒いを言い訳に運動不足になるのはダメですね~反省!
街散歩の描写が目に浮かぶようでワクワク感もあり、読むのが楽しみです♪
寒いを言い訳に運動不足になるのはダメですね~反省!
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昼酒いいなぁ。私も仲間に入れて!
あんまり外食はしないけれど、どうしてもお昼の時間に引っかかって
しまったときは、行きつけのお店でパスタとワインをいただきます。
だってもう十分頑張ってきたんだもの。
好きにさせてよ。
珍しそうに見ないでほしいわ。
カナダから友人が一時帰国した時は
ふたりでワインデートをするの。
何とも楽しい時間。歳を重ねればこそ、周りなんて気にしないで
愉しめるのよ。もちろん相手は男ですよ!
あんまり外食はしないけれど、どうしてもお昼の時間に引っかかって
しまったときは、行きつけのお店でパスタとワインをいただきます。
だってもう十分頑張ってきたんだもの。
好きにさせてよ。
珍しそうに見ないでほしいわ。
カナダから友人が一時帰国した時は
ふたりでワインデートをするの。
何とも楽しい時間。歳を重ねればこそ、周りなんて気にしないで
愉しめるのよ。もちろん相手は男ですよ!
> open-mind1109さん、主婦は知らない間にかなりの運動量があると思いますよ。
短い時間やながらで爪先立ちとかスクワット、背伸びなどで、使わない筋肉をストレッチすることをおすすめします。
短い時間やながらで爪先立ちとかスクワット、背伸びなどで、使わない筋肉をストレッチすることをおすすめします。
7000歩、良き収穫でしたね!(^^)読書も人間ウォッチングも楽しそうです。
> hibiscus2025さん、ただでできることばかり、ありがたく楽しんでいます。
by saheizi-inokori
| 2025-01-20 11:57
| 今週の1冊、又は2・3冊
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Comments(6)