農耕社会化に着せられた冤罪
2025年 01月 12日
きのうは今年初めて学大のカフエに行った。
早く行きたいけれどサンチが寝てくれないと、、なんとか寝かしつけて。
マスターが顔をみるや年賀の挨拶と「いつものでいいですか、きょうは土曜じゃないですか」、サンデーなんとかってピッチャーがいたっけ。
数回しかきてないのに、すっかり常連客扱いは嬉しいけれど、そんなに客が少ないのかと心配になる。
でかい応接セットをきょうも独占だし。
もっとも自然食品を買う人はしょっちゅうやってきては、やはり常連客のような挨拶を交わして奥の売店のほうに入っていく。

売っているアラレを半分皿に出してもらってつまみながら「万物の黎明」を、ノートを取りながら読んだ。
紀元前1万年前から始まって3000年をかけて完了した、チグリスユーフラテス川の「肥沃な三日月地帯」における「農耕革命」の実相を、よくできたミステリを読むような喜びをもって読んだ。

引き揚げる前に奥の売店を覗いたら、何冊かの自然農法に関する本が並んでいて、貸し出しますとある。
なかの一冊を借りることにして、レジにいた若い男に「いまここで読んでいた本に農業の起源、氾濫農耕などについて書いてあって、それが今の自然農法につながるものがあるような気がして、、」などと言って、本の名前をいうと、「あ、それ聞いたことがあります」、共著者のデヴィッド・グレーバーの「ブルシット・ジョブ」を読んだことがあるそうだ。
「万物の黎明」を持っていってみせて、ノートを取りながら読んでるというと「そうでしょうね、これは」と、なんだか知己を得た思いがした。

暮れかかった学大商店街を初散歩、せんじつ焼き鳥屋にいったので、焼き鳥屋が多いのに気付く。

どの店も感じが良くて、しかも安そうだ。
焼き鳥を馬鹿にするわけではないけれど、あれは民衆の食い物、気どって食うべきものじゃないな。
こんどはこの辺にカミさんを連れてこようか‥と思いつつ、トイレットペーパーと豆腐を買って帰った。

僕もそう教えられてきたけれど、人類の進化は、「移動型」で「私有財産を放棄して」「生来平等な」狩猟採集社会が、「定住型」で「私有財産を保持して」「不平等な」農耕社会へというコースを辿った、というのが旧来の理論体系の基盤をなしている。
それは間違いだというのが、本書の立場であり、それが何故かということがミステリを読むように解き明かされたのだ。
農耕が犯人でないとすれば、いったい人類の暴力的支配はどのようにしてもたらされたのか?
それをこれから読むところだ。
早く行きたいけれどサンチが寝てくれないと、、なんとか寝かしつけて。
マスターが顔をみるや年賀の挨拶と「いつものでいいですか、きょうは土曜じゃないですか」、サンデーなんとかってピッチャーがいたっけ。
数回しかきてないのに、すっかり常連客扱いは嬉しいけれど、そんなに客が少ないのかと心配になる。
でかい応接セットをきょうも独占だし。
もっとも自然食品を買う人はしょっちゅうやってきては、やはり常連客のような挨拶を交わして奥の売店のほうに入っていく。

売っているアラレを半分皿に出してもらってつまみながら「万物の黎明」を、ノートを取りながら読んだ。
紀元前1万年前から始まって3000年をかけて完了した、チグリスユーフラテス川の「肥沃な三日月地帯」における「農耕革命」の実相を、よくできたミステリを読むような喜びをもって読んだ。

引き揚げる前に奥の売店を覗いたら、何冊かの自然農法に関する本が並んでいて、貸し出しますとある。
なかの一冊を借りることにして、レジにいた若い男に「いまここで読んでいた本に農業の起源、氾濫農耕などについて書いてあって、それが今の自然農法につながるものがあるような気がして、、」などと言って、本の名前をいうと、「あ、それ聞いたことがあります」、共著者のデヴィッド・グレーバーの「ブルシット・ジョブ」を読んだことがあるそうだ。
「万物の黎明」を持っていってみせて、ノートを取りながら読んでるというと「そうでしょうね、これは」と、なんだか知己を得た思いがした。

暮れかかった学大商店街を初散歩、せんじつ焼き鳥屋にいったので、焼き鳥屋が多いのに気付く。

どの店も感じが良くて、しかも安そうだ。
焼き鳥を馬鹿にするわけではないけれど、あれは民衆の食い物、気どって食うべきものじゃないな。
こんどはこの辺にカミさんを連れてこようか‥と思いつつ、トイレットペーパーと豆腐を買って帰った。

僕もそう教えられてきたけれど、人類の進化は、「移動型」で「私有財産を放棄して」「生来平等な」狩猟採集社会が、「定住型」で「私有財産を保持して」「不平等な」農耕社会へというコースを辿った、というのが旧来の理論体系の基盤をなしている。
それは間違いだというのが、本書の立場であり、それが何故かということがミステリを読むように解き明かされたのだ。
この(上述)のような支配的説話が、入手可能な証拠とほとんど一致していないことは、いまや読者の目にはますますあきらかだろう。「農耕革命」の発祥の地と長いあいだ目されてきた中東の肥沃な三日月地帯では、旧石器時代の狩猟採集民から新石器時代への農耕民への「転換(スイッチ)」など、実際には起きていないのだ。主に野生資源を利用した生活から、食料生産を中心とした生活への移行には、3000年ほどの時間を要している。また、農耕は富の不平等な集中の可能性はもたらした。だが、ほとんどのばあい、そうした不平等な集中が生まれはじめたのは、農耕のはじまりから数千年後のことなのだ。そのかんの長期にわたり、人びとは農耕を実地に試していた。つまり、かれらは社会構造を入れ替えたのとおなじように生産洋式を切り替えながら、いわば「遊戯農耕play farming」をおこなっていたのである。では、である。
あきらかに、このような途方もない長さと複雑さをもつ過程を扱うにあたって「農耕革命」などという用語を使うことはもはや意味をなさないだろう。また、最初の農耕民がそこから不平等への一歩をふみだしたエデンの園のごとき状態は存在しなかったため、農耕を社会的地位や不平等、私有財産の起源のしるしとして語ることは、さらに意味をなさない。肥沃な三日月地帯において、階層化と暴力が定着していたのは、どちらかといえば、農耕への依存から最も遠い高地の集団である。いっぽう作物の生産を重要な社会的儀礼と結びつけていた低地の集団は、あきらかに平等主義的な印象を受ける。この平等主義の大部分が、女性の経済的・社会的可視性の上昇に絡み合っており、それは彼女たちの芸術や儀礼に反映されている。その意味では、ギンブタスの作品は、たしかにおおまかな筆致で描かれており、ときには戯画化されているものの、あながち的外れではないのだ。
農耕が犯人でないとすれば、いったい人類の暴力的支配はどのようにしてもたらされたのか?
それをこれから読むところだ。
学大商店街、懐かしいです。
娘が住んでいた街で、何度か出掛け、この商店街を通りました。
こじんまりとして、お店もそうだけど、感じが良かったです。
↑『3か月でマスターする世界史』全て録画しているのに、未だ初回しか見れていません。
saheiziさんの記事で、早く見なくちゃいけないと^^;
娘が住んでいた街で、何度か出掛け、この商店街を通りました。
こじんまりとして、お店もそうだけど、感じが良かったです。
↑『3か月でマスターする世界史』全て録画しているのに、未だ初回しか見れていません。
saheiziさんの記事で、早く見なくちゃいけないと^^;
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日本では縄文、三内丸山遺跡の時代、栗を植えて選抜するけど、狩猟採集も続けていた。
20世紀まで狩猟採集を続けたアフリカの人たちは、農耕する人たちと交流するけれど…なんで、あんなめんどい事すんねん??と農耕民を蔑んでいたという。
いつの間にか…狩猟民よりも平和そうな農耕民が、暴力的に世界を征服していった…この過程、ジャレド・ダイヤモンドさんなど読んでいても、モヤモヤが解けませぬ。
この辺りを、キレイに解きほぐしてくれる本があるなら、大枚を叩いても買いたいと思っています〜
20世紀まで狩猟採集を続けたアフリカの人たちは、農耕する人たちと交流するけれど…なんで、あんなめんどい事すんねん??と農耕民を蔑んでいたという。
いつの間にか…狩猟民よりも平和そうな農耕民が、暴力的に世界を征服していった…この過程、ジャレド・ダイヤモンドさんなど読んでいても、モヤモヤが解けませぬ。
この辺りを、キレイに解きほぐしてくれる本があるなら、大枚を叩いても買いたいと思っています〜
最近は大学のカフェや食堂、素敵なところが多くなりましたね。地域に溶け込んで。サンチを寝かしつけて…のくだり、赤ちゃんのようで可愛いですね~(^^)
イイネを押さないものでコメントという重苦しい形でのご挨拶で申し訳ない。です。
saheizi-inokoriさんのお名前はもうずっと昔から存じ上げておりました。
私が訪問するブログとご一緒の事多く、コメント読ませていただいていました。
お名前通りのスキッとした切れ味良きコメント
私のだらだら長いコメントが恥ずかしくなる事も度々でありました~ふふ
なるほど。。
こんな素敵な日々を送られていらっしゃったのですね。
いろいろな事柄に興味を持ち
ゆっくりとした時間が流れる、、そういう場をいくつもお持ちで
そういう中から紡がれた言葉だったのですね。....... 羨ましき限りです~♪
saheizi-inokoriさんのお名前はもうずっと昔から存じ上げておりました。
私が訪問するブログとご一緒の事多く、コメント読ませていただいていました。
お名前通りのスキッとした切れ味良きコメント
私のだらだら長いコメントが恥ずかしくなる事も度々でありました~ふふ
なるほど。。
こんな素敵な日々を送られていらっしゃったのですね。
いろいろな事柄に興味を持ち
ゆっくりとした時間が流れる、、そういう場をいくつもお持ちで
そういう中から紡がれた言葉だったのですね。....... 羨ましき限りです~♪
草も景観の美味しい庭造りをめざしている私です。
自然栽培 土に「雑草」体に「雑穀」の本は興味深いです。探して読んでみます。
鎌倉に越して来る前は学芸大学駅から歩いて学芸大付属高校のそばに住んでおりましたから懐かしい。
自然栽培 土に「雑草」体に「雑穀」の本は興味深いです。探して読んでみます。
鎌倉に越して来る前は学芸大学駅から歩いて学芸大付属高校のそばに住んでおりましたから懐かしい。
by saheizi-inokori
| 2025-01-12 12:13
| 今週の1冊、又は2・3冊
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Comments(12)