焼き鳥
2025年 01月 10日
年を取るとみんなそうなるのだろうか。
いぜん笑ったことが面白いと思えなくなる。
そして、なんでもないようなこと、たとえばサンチのちょっとしたしぐさなどが可笑しくて一人で笑っている。

きのうは、カミさんに誘われて焼き鳥屋で晩飯、散歩がてら歩くと4千歩、歩きはじめは寒かったけれど、腕を振って歩いたら温かくなる。
いぜん一人で歩いていて、良さそうな店と見て、入ろうとしたら、満席ですと断られ、二度目は誰もいなかったのに予約でいっぱいですと断られた店だ。
そうとは知らないカミさんが、どこかで調べてきて予約した、三度目の正直だった。

基本のコースを義務的にとって、あとは追加するという仕組み。

焼き鳥屋といっても、澄まし汁やレバーペーストをトーストに塗ったのとか、コース外だったけれどクレソンサラダだとか、こぎれいに出す。
こぎれいの「こ」は、僕には「小」そのもので、もうちっと大きなのを欲しかったけれど。

僕は静岡の「開運」と新潟の「鶴齢」を120ccづつ(こう書くと色気がないね)、新年らしい目出度い名前だ。
カミさんは、白ワイン(グラス)のあと、「じゃばら酒」のソーダ割を吞んでみた。

巳年だからってわけじゃなくて、和歌山のじゃばらという柑橘類を使った酒を土地起こしで販売しているのだそうだ。
少し味見をさせてもらったが、さわやかで焼き鳥にもあいそうだ。

医者らしい四人組が声高に話しているほかは、一人で見えた女性が二人、その一人は何か外国語で話している、あとは若いカップルが二組とおじさんが独り、みんな静かに満足げに過ごしている。

八品食べたあと、カミさんは、そぼろ丼のハーフを追加、ボンジリを二人が追加、けっきょく腹いっぱいになった。

かつての僕なら、これから本気で食うぐらいだが、胃袋が小さくなったのか、今頃になってふつうになったのだろう。
こぎれいでちょうどよかった。

焼き鳥は若い頃から大好きで、いろんな店でたくさん食った。
焼き鳥といっても、豚のモツを刺したのが多かったな。
本郷の寮の近くに銭湯があって、怠け者の僕はアルバイトがないと、3時に始まるのを待ちかねるようにして湯にはいったのだが、銭湯の隣にあった小さな焼き鳥屋でおばさんが一心に仕込みをしているのを覗いて「帰りに寄るから」と声をかけることが多かった。
二級酒が一合60円、焼き鳥は一本8円くらいだったか、200円あればなんとかなった(奨学金7500円と家庭教師週五回7500円で暮らしていた)。
いつものことで、もっと飲みたそうな顔をしていると、おばさんが前の客が残していったビールなどをついでくれることもあった。
国鉄に入って、巣鴨の料亭にいったらそのおばさんが仲居をしていて、びっくりしたことを覚えている。

ようやく第5章「いく季節もむかしのこと」を読み終えて、これで三合目かな。
北アメリカ太平洋岸の先住狩猟採集民は、カナダとカリフオルニアでは、対照的な文化をもっている。
カナダ側では漁業が盛んで、貴族たちは称号、祖先を自慢し、眩惑的な物質文化やパフォ―マンスを好み、ポトラッチという盛大な宴会を催し、戦闘的で、奴隷が人口の三分の一を占める。
カリフオルニア側では、ドングリを主食とし、貨幣経済が発達、ヴェーバーの言うプロテスタンティズムのピューリタン精神を彷彿させるように、勤勉に蓄財に励む、祖先は軽視されポトラッチはしないし、作るものは地味で単純、平和で奴隷はいない。
隣接する土地でどうしてこのような文化の違いが生じるのか。
環境、民族、歴史、偶然、、さまざまな要因をあげながら、筆者たちは「分裂生成」という概念を紹介する。
たがいに接触している社会がお互いを区別しようとしながらも、結局は共通の差異のシステムのうちに結合する。
分かりにくいね、人のふりみて我がふりなおしているうちに、おたがいが離れがたくなってしまう、そんなことだろうか。
古代アテネとスパルタを好例とする。
カナダ寄りの北西部太平洋岸の、貴族は戦い、称号・祖先の名を挙げることを第一義としたから、自ら働くことは想像もしなかった。
そうかといって、「自由社会」において平民に仕事を強制することも出来ず、やむを得ず奴隷の労働に頼った。
カリフオルニアにおいては、称号はないし、奴隷を保持することになれば、「太って怠惰になってしまって」彼らにとって重要な社会的価値が失われてしまうと「考えた」。
要するに、彼らが主体的に考えた、ただしい社会秩序の概念が、それぞれの文化の違いをつくったのだ。
いよいよ佳境にはいってきた。

いぜん笑ったことが面白いと思えなくなる。
そして、なんでもないようなこと、たとえばサンチのちょっとしたしぐさなどが可笑しくて一人で笑っている。

きのうは、カミさんに誘われて焼き鳥屋で晩飯、散歩がてら歩くと4千歩、歩きはじめは寒かったけれど、腕を振って歩いたら温かくなる。
いぜん一人で歩いていて、良さそうな店と見て、入ろうとしたら、満席ですと断られ、二度目は誰もいなかったのに予約でいっぱいですと断られた店だ。
そうとは知らないカミさんが、どこかで調べてきて予約した、三度目の正直だった。

基本のコースを義務的にとって、あとは追加するという仕組み。

焼き鳥屋といっても、澄まし汁やレバーペーストをトーストに塗ったのとか、コース外だったけれどクレソンサラダだとか、こぎれいに出す。
こぎれいの「こ」は、僕には「小」そのもので、もうちっと大きなのを欲しかったけれど。

僕は静岡の「開運」と新潟の「鶴齢」を120ccづつ(こう書くと色気がないね)、新年らしい目出度い名前だ。
カミさんは、白ワイン(グラス)のあと、「じゃばら酒」のソーダ割を吞んでみた。

巳年だからってわけじゃなくて、和歌山のじゃばらという柑橘類を使った酒を土地起こしで販売しているのだそうだ。
少し味見をさせてもらったが、さわやかで焼き鳥にもあいそうだ。

医者らしい四人組が声高に話しているほかは、一人で見えた女性が二人、その一人は何か外国語で話している、あとは若いカップルが二組とおじさんが独り、みんな静かに満足げに過ごしている。

八品食べたあと、カミさんは、そぼろ丼のハーフを追加、ボンジリを二人が追加、けっきょく腹いっぱいになった。

かつての僕なら、これから本気で食うぐらいだが、胃袋が小さくなったのか、今頃になってふつうになったのだろう。
こぎれいでちょうどよかった。

焼き鳥は若い頃から大好きで、いろんな店でたくさん食った。
焼き鳥といっても、豚のモツを刺したのが多かったな。
本郷の寮の近くに銭湯があって、怠け者の僕はアルバイトがないと、3時に始まるのを待ちかねるようにして湯にはいったのだが、銭湯の隣にあった小さな焼き鳥屋でおばさんが一心に仕込みをしているのを覗いて「帰りに寄るから」と声をかけることが多かった。
二級酒が一合60円、焼き鳥は一本8円くらいだったか、200円あればなんとかなった(奨学金7500円と家庭教師週五回7500円で暮らしていた)。
いつものことで、もっと飲みたそうな顔をしていると、おばさんが前の客が残していったビールなどをついでくれることもあった。
国鉄に入って、巣鴨の料亭にいったらそのおばさんが仲居をしていて、びっくりしたことを覚えている。

ようやく第5章「いく季節もむかしのこと」を読み終えて、これで三合目かな。
北アメリカ太平洋岸の先住狩猟採集民は、カナダとカリフオルニアでは、対照的な文化をもっている。
カナダ側では漁業が盛んで、貴族たちは称号、祖先を自慢し、眩惑的な物質文化やパフォ―マンスを好み、ポトラッチという盛大な宴会を催し、戦闘的で、奴隷が人口の三分の一を占める。
カリフオルニア側では、ドングリを主食とし、貨幣経済が発達、ヴェーバーの言うプロテスタンティズムのピューリタン精神を彷彿させるように、勤勉に蓄財に励む、祖先は軽視されポトラッチはしないし、作るものは地味で単純、平和で奴隷はいない。
隣接する土地でどうしてこのような文化の違いが生じるのか。
環境、民族、歴史、偶然、、さまざまな要因をあげながら、筆者たちは「分裂生成」という概念を紹介する。
たがいに接触している社会がお互いを区別しようとしながらも、結局は共通の差異のシステムのうちに結合する。
分かりにくいね、人のふりみて我がふりなおしているうちに、おたがいが離れがたくなってしまう、そんなことだろうか。
古代アテネとスパルタを好例とする。
カナダ寄りの北西部太平洋岸の、貴族は戦い、称号・祖先の名を挙げることを第一義としたから、自ら働くことは想像もしなかった。
そうかといって、「自由社会」において平民に仕事を強制することも出来ず、やむを得ず奴隷の労働に頼った。
カリフオルニアにおいては、称号はないし、奴隷を保持することになれば、「太って怠惰になってしまって」彼らにとって重要な社会的価値が失われてしまうと「考えた」。
要するに、彼らが主体的に考えた、ただしい社会秩序の概念が、それぞれの文化の違いをつくったのだ。
いよいよ佳境にはいってきた。

新潟・塩沢の酒「鶴齢」。さわやかでキレのある、実に上品ながらリーズナブルな値段にて、越後湯沢の単身生活にて櫓こたつの友でした。
2
> たまさん、私はいつもは「越後誉」を飲んでいます。飲みつけたせいもありますが、きりっとしまってイケます。
たまに大吟醸なと高級な酒をいただくと、最初の一二杯はうまいのですが、やがて飽きてしまいます。重たいとも感じます。
普通の純米酒が口に合うなあ。
たまに大吟醸なと高級な酒をいただくと、最初の一二杯はうまいのですが、やがて飽きてしまいます。重たいとも感じます。
普通の純米酒が口に合うなあ。
たまさん、訂正、「越後誉」じやなくて「越の誉」です。
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
夫婦で新年会!(^^)ですね。胃袋、確かにもう食べ放題のブッフェ形式は無理になりました。昔はあんなに食べていたのに。焼き鳥は良いですね!今でもたまに仕事帰り、おじさん気分で炭火焼きの焼き鳥屋さんに立ち寄ることも!そこの加賀梅酒が好きです😌
以前時々楽しんだ外飲みを今はほとんどしなくなりました。
もし今どこに飲みに行きたい?とMさんに聞かれれば迷わず「焼き鳥屋!」と私は言います。
ご夫婦で焼き鳥屋・・・いいですね^^
お酒も進みお話も弾むでしょう♪
たぶんささみ焼きかな?わさびが乗ったやつ、あ~、これをサクッと食べて日本酒を・・・
まずい、妄想癖が始まった。。。
もし今どこに飲みに行きたい?とMさんに聞かれれば迷わず「焼き鳥屋!」と私は言います。
ご夫婦で焼き鳥屋・・・いいですね^^
お酒も進みお話も弾むでしょう♪
たぶんささみ焼きかな?わさびが乗ったやつ、あ~、これをサクッと食べて日本酒を・・・
まずい、妄想癖が始まった。。。
> jyariko-2さん、うちにいるときよりしやべりますよ。黙ってると格好つかないから。
どうつてことのない話。
松本の居酒屋や蕎麦屋にも二人で行きましたよ。いい店ばつかり!いらっしゃつらないなんて!
どうつてことのない話。
松本の居酒屋や蕎麦屋にも二人で行きましたよ。いい店ばつかり!いらっしゃつらないなんて!
あのう 余計なおせっかいです。
「出羽桜」というお酒はご存じですか?
山形の確か庄内のお酒です。
私は日本酒飲めないのですが、先日夫が珍しく手に入れてきて
「あら・・・懐かしいわ。」と言ったら、「なんかの賞をもらったんだとか言ってたよ」だと。
「でわざくら」いい名前ですね。
「出羽桜」というお酒はご存じですか?
山形の確か庄内のお酒です。
私は日本酒飲めないのですが、先日夫が珍しく手に入れてきて
「あら・・・懐かしいわ。」と言ったら、「なんかの賞をもらったんだとか言ってたよ」だと。
「でわざくら」いい名前ですね。
私も純米酒が好きです。大吟醸、たしかに贅沢ですが、私にはちょっと甘いかなー。好みもありますね。
おシャレで、支度のよいお店ですね。
私も焼き鳥が大好きで、渋谷の井の頭線界隈で薫陶を受けた(?)クチです。
塩が多くなりましたが、ねぎまとレバーはタレですね。
手羽先、皮、軟骨、ぼんじり、つくね・・・ああ、食べたくなりました。
私も焼き鳥が大好きで、渋谷の井の頭線界隈で薫陶を受けた(?)クチです。
塩が多くなりましたが、ねぎまとレバーはタレですね。
手羽先、皮、軟骨、ぼんじり、つくね・・・ああ、食べたくなりました。
by saheizi-inokori
| 2025-01-10 12:34
| 今週の1冊、又は2・3冊
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Comments(17)