小さな相違が大きな違いをうむ
2024年 12月 07日
土曜日、掃除を終えたあとの朝飯の後のコーヒーは格別にうまい。
うまく感じさせてくれるということが、天からの褒美なのだろう。
けさはいつもより早起きして、まだ暗いうちからやったので、そのぶんゆっくり朝の時間を楽しめる。
これも早起きにたいする褒美なのだ。
元気でなければ、褒美にあずかることもできない。
元気で褒美を喜べることもまいにちの節制・鍛錬(というほどのこともないけれど)にたいする褒美なのだ。
きのうも早い時間に外に出られたので、駒沢公園を歩いた。
この公園があるから、まいにちのジョギングコースに最適と思って引っ越したのに、走らないうちに心臓で倒れてペースメーカーを入れることになったのだ。
ペースメーカーが入っていてもジョギングをしてもいいのだけれど、走る気分にはならなくなった。
僕も黄色に染まりそうだ。
歩き足りないので、家を通り越して、富士のみえる小径まで歩いた。
上巻を読了。
歴史上の「決定的な岐路」では「小さな相違」が実は重要で、それがその後の展開を大きく変えていく。
アメリカ大陸の発見のときに、イングランドでは一掃されつつあった絶対主義が、スペインではしぶとく生き残り、逆に強固になっていった。
そのことが、イングランドに比較的包括的な経済制度を誕生させ、前例のない経済の活力を生み、産業革命に結実したのにたいして、スペインでは工業化が進む希望は皆無だった。
さらに、14世紀半ばの黒死病も決定的な岐路だった。
ペストによって生じた大幅な労働力不足が、封建的秩序の土台を揺るがせた。
イングランドにおけるワット・タイラーの反乱に観られるように、農民が領主にたいして相対的に力をもっていた西欧では封建的な労役は少しずつ減って、包括的な労働市場が現れた。
一方、東欧においては、封建君主が少しばかり組織化されていたし、やや多くの権利と統合された所有地を持っていた上に、都市は弱体化して縮小し、農民は組織化されていなかった。
そのことが、東欧をして、再版農奴制と言われる苛酷な体制をつくらしめて、つまりは西欧の求める農産物の補給地にした。
歴史の大枠において、小さな相違が、黒死病という決定的な岐路によって、封建的秩序が揺さぶられたときに、住民の生活にとって、また制度発展の将来の道筋にとって非常に重要なものとなったのだ。
世界史における数々の「決定的な岐路」と、それを迎えた国々の「小さな相違」、そして「偶発的な出来事」の組み合わせが、今僕たちの観る世界を作ってきたのだ。
それ自体、とても興味深く面白い話だが、逆に今の日本がダメな理由もそれらの「小さな相違」に隠されているように思う。
とくに政治権力が「創造的破壊」をおそれて、旧態依然たる自公政治を墨守していることだ。
カミさんの作ったリース。
うまく感じさせてくれるということが、天からの褒美なのだろう。
けさはいつもより早起きして、まだ暗いうちからやったので、そのぶんゆっくり朝の時間を楽しめる。
これも早起きにたいする褒美なのだ。
元気でなければ、褒美にあずかることもできない。
元気で褒美を喜べることもまいにちの節制・鍛錬(というほどのこともないけれど)にたいする褒美なのだ。
きのうも早い時間に外に出られたので、駒沢公園を歩いた。
この公園があるから、まいにちのジョギングコースに最適と思って引っ越したのに、走らないうちに心臓で倒れてペースメーカーを入れることになったのだ。
ペースメーカーが入っていてもジョギングをしてもいいのだけれど、走る気分にはならなくなった。
僕も黄色に染まりそうだ。
歩き足りないので、家を通り越して、富士のみえる小径まで歩いた。
上巻を読了。
歴史上の「決定的な岐路」では「小さな相違」が実は重要で、それがその後の展開を大きく変えていく。
アメリカ大陸の発見のときに、イングランドでは一掃されつつあった絶対主義が、スペインではしぶとく生き残り、逆に強固になっていった。
そのことが、イングランドに比較的包括的な経済制度を誕生させ、前例のない経済の活力を生み、産業革命に結実したのにたいして、スペインでは工業化が進む希望は皆無だった。
さらに、14世紀半ばの黒死病も決定的な岐路だった。
ペストによって生じた大幅な労働力不足が、封建的秩序の土台を揺るがせた。
イングランドにおけるワット・タイラーの反乱に観られるように、農民が領主にたいして相対的に力をもっていた西欧では封建的な労役は少しずつ減って、包括的な労働市場が現れた。
一方、東欧においては、封建君主が少しばかり組織化されていたし、やや多くの権利と統合された所有地を持っていた上に、都市は弱体化して縮小し、農民は組織化されていなかった。
そのことが、東欧をして、再版農奴制と言われる苛酷な体制をつくらしめて、つまりは西欧の求める農産物の補給地にした。
歴史の大枠において、小さな相違が、黒死病という決定的な岐路によって、封建的秩序が揺さぶられたときに、住民の生活にとって、また制度発展の将来の道筋にとって非常に重要なものとなったのだ。
世界史における数々の「決定的な岐路」と、それを迎えた国々の「小さな相違」、そして「偶発的な出来事」の組み合わせが、今僕たちの観る世界を作ってきたのだ。
それ自体、とても興味深く面白い話だが、逆に今の日本がダメな理由もそれらの「小さな相違」に隠されているように思う。
とくに政治権力が「創造的破壊」をおそれて、旧態依然たる自公政治を墨守していることだ。
カミさんの作ったリース。
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miyabiflower at 2024-12-07 17:03
リース、素敵ですね。
あたたかみがあってほっとします^^
きらびやかなものより、こういう自然なものに惹かれます。
シックなリボンの色がいいですね。
あたたかみがあってほっとします^^
きらびやかなものより、こういう自然なものに惹かれます。
シックなリボンの色がいいですね。
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yukiusagi_syakuna at 2024-12-07 17:56
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saheizi-inokori at 2024-12-07 18:22
> miyabiflowerさん、ありがとう。いつも素敵な生け花などをつくられる方からほめられたら、喜ぶことでしょう。
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saheizi-inokori at 2024-12-07 18:24
> yukiusagi_syakunaさん、ありがとう。
ツリーは昔は飾りましたが、今はずっとしまいっぱなしです。
ツリーは昔は飾りましたが、今はずっとしまいっぱなしです。
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yoko68
at 2024-12-08 07:34
x
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saheizi-inokori at 2024-12-08 08:41
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barnes_and_noble at 2024-12-08 12:32
「ご褒美」という言葉、素敵ですね。丁寧に暮らしているからこそ、いただけるものです。
「ご褒美」がもらえるような暮らしをしてみたいです。
「ご褒美」がもらえるような暮らしをしてみたいです。
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saheizi-inokori at 2024-12-08 12:48
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open-mind1109 at 2024-12-08 13:16
大人にもサンタさんが来ればいいのに、なんて毎年今頃になると思います。
ご褒美がいただけるとしたら何がいいかな?と考えるだけでも楽しい気がして🎅
↑どなたかも書いておられましたが、手造りリースの色がステキですね。
奥様は創作活動のセンスが抜群にいい方だと思います。憧れます^^
ご褒美がいただけるとしたら何がいいかな?と考えるだけでも楽しい気がして🎅
↑どなたかも書いておられましたが、手造りリースの色がステキですね。
奥様は創作活動のセンスが抜群にいい方だと思います。憧れます^^
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saheizi-inokori at 2024-12-08 18:05
> open-mind1109さん、ありがとう。こういうことが好きなのは、色の組み合わせを楽しんでいるのでしよう。
子供の頃のクリスマスプレゼントは、新しいモモヒキとかアノラックとか必需品ばかりでしたが、嬉しかったです。
正月まで待っておろしましたよ。
子供の頃のクリスマスプレゼントは、新しいモモヒキとかアノラックとか必需品ばかりでしたが、嬉しかったです。
正月まで待っておろしましたよ。
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jyon-non3 at 2024-12-09 16:29
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saheizi-inokori at 2024-12-09 18:47
by saheizi-inokori
| 2024-12-07 11:55
| 今週の1冊、又は2・3冊
|
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Comments(12)