創造的破壊


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坂道ってのは、遠くからみると大変そうだけれど、近づいてみるとそれほどのことでもないんだな。
一歩一歩は平らな道を歩くような感じだ。

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膝関節炎と脊椎管狭窄症で、足腰が痛くなったときに、靴屋に教わったのは、靴はその都度、とんとんとやってカカトをあわせて、きちんと紐を結んで履くようにしなさい、靴のよしあしによって足腰の痛みが影響される、ってこと。
足に合わせて高価なソールもつくってくれた。
痛みがなくなったことも嬉しいけれど、どこかに出かけるときに、気合を入れるように靴の紐を締めて、ちょっとゆとりを持つような感じがいいものだ。
そういえば、亡き母がよく「出かけるときは、お茶を一杯飲んでから出かけるようにする」と口にした。
口にしながら、そんなことができなくて、あたふたと出かけることが常ではあったけれど。


夕べの「報道19.30」で、裏金の首魁ともみられる西村某議員の政治資金収支報告の内容に、「お土産代」が290万円(年)が計上されていたことについて、立憲民主党の山井議員が慨嘆して「別世界の出来事だ。暮れを迎えて我々は貧しい子供たちに食事を提供するために四苦八苦しているというのに。こんな金があるなら、そういう人たちに食べものをあげてほしい」というようなことを言っていた。
海外旅行のお土産代がどうして政治活動と見なされて、しかも税金が使われるのか、僕にはまったく理解できない。
あんなテレビ番組をみたせいで、今朝がたの僕は、貧しい人たちに補助金を配り、借金の金利を0.01%でも安くしてやることをやっている(対象となる人々は牢獄みたいなところに押し込められて、隙間から必死の声をあげながら手をのばしているのだ)のに、財源がほんの少しなので、とうてい足りないので焦っている、という夢をみた。

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「国家はなぜ衰退するのか」に載っていた話。

1589年、イングランドの司祭・ウイリアム・リーが、靴下編み機を作った。
エリザベス一世女王が、国民はつねにニット帽をかぶるべしという決定を下したため、母と姉妹たちがせっせと針を動かすのを観察して、繊維製造の機械化に成功したのだ。
リーは意気揚々とロンドンに赴き、つてを頼んで女王に謁見して、特許を願い出た。
エリザベス女王の反応は「この発明が哀れなわが民にいかなるものをもたらすか、考えてもみよ。必ずや職を奪って破滅させ、物乞いに身を落とさせるだろう」と、にべもなく断った。
リーはフランスに渡り、そこでも意を遂げられず、こんどはジェームズ一世にも請願するが、彼も同じ理由で却下した。
アセモグル&ロビンソンは、
結局、エリザベス一世とジェームズ一世がリーの特許に反対したのは、彼の機械のせいで失業するかもしれない国民の身の上を案じたからではない。政治的敗者になるのを恐れたからだ。発明によって除外された人々が政治的不安定を生み、王の権力を脅かすことを懸念したのだ。
と書き、
リーの卓越した発明への反応は、本書の中心となる考えをそのまま表している。創造的破壊への恐れが主な原因となって、新石器時代から産業革命にいたるまで、人間の生活水準には持続的向上がなかった。
ローマ帝国がどうして滅亡したか、ローマ帝国の辺境であったイングランドにおいて、なぜ産業革命が起きたのか。
黒死病が重要な転機を促し、あとの者が先になる大逆転が起きる。
その秘密が解き明かされる。
世界史の復習は驚きに満ちている。

Commented by open-mind1109 at 2024-12-06 11:07
大変な夢を見ましたね。
私は夜中、Mさんが「よしよし」のようなしぐさをするので目が覚め「何?」と聞くとうなされていたと言うのです。
私は夢の中味を覚えていませんが、saheiziさんが見た夢の牢獄の中の一人は私だったかもしれませんね。
Commented by saheizi-inokori at 2024-12-06 11:59
> open-mind1109さん、生々しい夢でした。
うなされていたのかもしれませんが、よしよししてくれる人はいないので、自分で起きました。寝不足です。
Commented by tona at 2024-12-06 16:48 x
西村議員の例を見ても、やっぱりみんなこんなことをしていたのだとわかっていながら唖然としました。
saheiziさんがとんだ苦しい夢を見たそうで、まるでフランス革命の時のような感じで、さぞ後味の悪いことだったでしょう。
彼らは何を考えているのだか。お金儲けばかりですね。日本と言う国、国民の事は何も考えなくていいのですね。
Commented by saheizi-inokori at 2024-12-06 17:49
> tonaさん、議員が海外出張するときは、官房機密費からそれなりの額の餞別が支給されるということを聞いたことがあります。
それも税金、なんたるうつけ者たちであることか!これが総理の座を狙っているなんて、悪い冗談としか思えませんね。
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by saheizi-inokori | 2024-12-06 10:46 | 今週の1冊、又は2・3冊 | Trackback | Comments(4)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori