映画は好きなんだけど

あすはゆっくりしようと思って寝たのに、いつもと同じ時間に起きてしまって、青空があって、テレビで洗濯日和というものだから、シーツやホーフを洗う。
あれれ、今曇りだしてしまったじゃないか。

ルンバがドックに入っているので、ダイソンで掃除をする、それが四日目になったら、重荷に感じるようになった。
早く戻って来いよ、ルンバ君。

きのうは、昼飯を食って、さあ、トッド本に取りかかろうと思ったのだが、昼飯をやったのにサンチが寝ようとしない。
カミさんが留守だとそういうことが多い。
居間のソファが彼の昼寝床なので、僕も隣りに座ってテレビをみた。
ここだと安心するのか丸くなって寝ようとする。
日陰の僕の部屋では抱っこしても、膝の上でも、以前のように寝ようとはしない。
居間のソファで、隣りに僕がいると、やっと寝るのだ。

テレビは、映画「ナバロンの要塞」、アリステア・マックリーン原作、グレゴリー・ペック、アンソニー・クイ―ン、デヴィット・二―ブンなど、なんとも懐かしいメンバーが出ている。
僕はとくにアンソニー・クイーンが好きだったな。

原作は読んだ記憶があって、難攻不落の崖をよじ登ったり、要塞を爆破するスリルは覚えている。
でも映画は見てなかったようだ。
日本封切は社会人になったばかりの頃だから、余裕がないというよりも、映画を見たいという気持ちにならなかったのじゃないだろうか。
今の僕と同じで、映画などのエンタメは暫く遠ざかっていると禁断症状がなくなって、見に行くのがむしろ億劫になる。
歳のせいではなくて、若い頃からそうだったな。

友人たちには、昔の映画俳優や彼らの出演した映画のことをよく憶えていて、どの場面がどう良かったかなどを熱く語る人が多い。
そういう人たちは、映画だけじゃなくて、音楽やスポーツについても熱心で詳しい。
彼らの話を聞いていると、楽しいけれど、僕は、なにごとも通り一遍、表面的な楽しみに甘んじて、こういう深く豊饒な世界を知らずに通り過ぎてきちゃったのだ、と寂寥感にも襲われた。

それでも映画館に足を運んでいるときは、新聞の映画評なども真面目にチェックしていたのに、今はスルーだ。
そうだな、たしかに、今は歳のせいも加わっているようだ。

いびきをかいているサンチは、僕が身じろぎしたり、なにかの夢でも見たかときは、ときおり顔をあげて見えない目であたりをみる。
よしよし、となでてやると、ふたたび丸くなる。
ガラス窓越しに明るい温かい日差しがいっぱいにそそぐので、横からみているテレビ画面が見えずらい。
でも、カーテンを引きもせず、のんびりとテレビに見入った。

（散歩のときの月）

カミさんのお母さんが、家に遊びにきたときに、二人とも外出して、帰宅すると「一日中、サンチを膝においてここに座っていました」というのだ。
そんなことも思い出して、僕も亡き義母になったような気分も味わえた、悪くはなかった。

（九品仏で）

トランプのＤＳ退治。



弱者に配慮する大ナタであればいいのだが、、。
ごりごりのリバタリアンのようだ。