老人は荒野をめざす

不倫がばれた玉木、代表を続けたいなら、自ら続投宣言をすればいいのに、党員の意見を聞くって、代表を前にして反対する人がいるわけがなかろう。
いかにもあざとすぎる。
「頑張って」「負けないで」、そんな声をあげる支持者、なんだか玉木が同情すべき被害者のようだ。
選挙公約で消費税減税をあげたのに、すっかり忘れたような顔をして、「支持してくれた人の想いに答えたい」も調子が良すぎる。
こういう小賢しい連中にはうんざりする。

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(玉川神社)

朝のラジオで、なつかしいメロデイが聞こえてきた。
「ピーターと狼」、小学校の何年だったか、それとも中学だったか、音楽室にステレオが入ったときに聞いた曲だ。
レコードに針を落とすと、壁につるしたスピーカーから大きなパチパチという音が聞こえて、それは埃の音だと言われて、みんなが「へえー!」、そんなことにも感動したものだ。
クラシックが聴きたいという僕に、じゃあ家に電話したら、電話口でレコードを聴かせてあげるといったお金持ちの女の子もいたっけ。
公衆電話ボックスで、いったい10円玉をいくつ持っていけばいいってんだ。



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読了、あ~あ、楽しかった!
僕が、ほとんど行ったことのない美術館で、知らない絵画やアートを、ワイワイガヤガヤ、自由気ままに笑いが絶えないけれど、とても真剣に自身の内面と向きあいながら観て、自分自身の言葉で感想を語りあう。
その仲間に入ったつもりで、僕も笑ったり、知らなかったことを教えられて驚いたり、感心したり、マジに考えたりもした。
こういう会話ができるって、お互いをリスペクトしていて、謙虚に学ぼう、楽しもうという気持ちがなければならないのだろう。
こんなことを言ったら笑われるだろうなどと思わずに、感じたこと考えたことを口に出し、それをみんなは正面から受け止めて、自分なりに考えたうえで、そうだねとかそうじゃないだろう、と率直にいう。
自由でありたい、という気持ちが伝わってくる。

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著者・川内の言葉。
わたしたちの人生には、それぞれの未知なる荒野がある。それはあるひとにとっては北極やヒマラヤの山々だし、またあるひとにとっては遠い異国への旅だ。わたしにとっては。二十二歳でアメリカに移り住むことが荒野への一歩だった。それと同じように、近隣の街なか、美術館もコンビニも、歩き方や目指す場所を変えれば荒野となる。
そうやって自分の安全地帯を抜け出して、自らの手足で世界をまさぐりながら、わたしたちはこの世でただ唯一の「自分」という生を獲得していく。そうしていくうちに、そのひとが荒野にいることが自然なこととなり、荒野だった場所はそのひとにとって居心地の良い場所へかわっていくのかもしれない。
ハイデガーもそんなことを言ってなかったか。
本書にはなんども「荒野」という言葉が出てくる。
白鳥さんと二十年来の友人である、シルクスクリーンの摺師・ホシノマサハルさんは、こういう。
荒野なんだよ!けんちゃん(白鳥さんのこと)とアートを見るっていうのはさ、要するにみんなで荒野に行くようなもんだよね!
そうなのだ。
川内がいう、荒野が居心地の良い場所になっても、そこに安住しないで、あらたな荒野を求めていくのが、本書に登場するアーティストであり、それを安全地帯で鑑賞するのではなく、自分も荒野に踏み出すようにして、作品に向き合うようすが、語られていて、わくわくして読んだ。
美術館にも行きたくなった。
老人は荒野をめざす!

Commented by ultimate-voyager at 2024-11-12 10:05
おはようございます ‼️
どうして不倫をするのでしょうね。
いつも尾行されていたり、行動を観察されていたり
狙われてるとは思わないのでしょうか
それに、妻子持ちであれば、大切に感じる人を悲しい気持ちにさせる
それを感じると切ない気持ちにならないのかな
僕個人的には、不倫なんてあり得ないけど
人生無駄な過ごし方をしないで、家族で楽しい愛しい時間を過ごせばいいのに
求めるものや価値観が違うんでしょうね
Commented by saheizi-inokori at 2024-11-12 10:41
> ultimate-voyagerさん、昔の豪傑たちは平気で何人も妾をもったりして、それが男の甲斐性と言われた時代もありました。
でも、今はね。
それに彼はどう見ても豪傑じゃないなあ。
Commented by norakoubou at 2024-11-12 12:40
この本読みたくなりました。読みたい本がどんどんたまっていきますが、メモしておこうと思います。
私も若い時からどちらかと言えば、居心地の良いところから敢えてそうじゃないところを選んできたような、、。その結果のいまの自分なんですが、よかったのか悪かったのか、後悔はしてませんけどね。
Commented by unjaku at 2024-11-12 14:12
そういえば、兵庫の斎藤前知事、
当選に向けて猛烈な追い込みをしているそうですよ。
これで当選したら、県民は二度と文句は言えないよね。

不倫は文化だ!
昔、どこかのお馬鹿が言いましたね。
Commented by saheizi-inokori at 2024-11-12 15:13
> norakoubouさん、敢えて、それは「逃げないで」に通じているのでしょうか。
そうなら後悔はありませんね。
Commented by saheizi-inokori at 2024-11-12 15:15
> unjakuさん、玉木、斎藤、石丸、吉村、小林、、誰が誰だか見分けがつきません。
Commented by tona at 2024-11-12 19:40 x
以前は美術館はしごをして月に10~15の美術館に通ったこともありました。
その後腰痛で1回に1つだけとなり間遠になり、日曜美術館などテレビで見ています。
こんな本があるのですね。メモしておきます。

玉川神社が立派ですね。権現造りのように見えました。
Commented by saheizi-inokori at 2024-11-12 21:46
> tonaさん、以前直江津の居酒屋で、地元の人たちが東京の美術館の催しについて話しあつて、「ああ、行きてえな」とため息をついているのを見て、東京にいて身障者としてほとんど無料で入れるのに、もったいないことだと思いました。
せめてひと月に一度くらいはと思います。
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by saheizi-inokori | 2024-11-12 09:30 | 今週の1冊、又は2・3冊 | Trackback | Comments(8)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori
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