ご褒美
2024年 11月 09日
あまりにも一週間が早く過ぎるので、三日に一度やっているような気がする大掃除。
それでも埃は一週間分溜まっている。
まず洗濯、一刻でも日当たりを大事にしたい。
便器を磨く時は、トイレ掃除人の満たされた日々を描く映画「Perfect days」の役所広司になった気分で、ニーナシモンならぬバラカンのラジオから流れる音楽を聴きながら精をだす。
暮れももうすぐなので、いつもより丁寧にやる。
(ゆうべの富士)
脚立に乗ってガラス窓の上の方をごしごしやっているときに、脚立を動かす、というより脚立に乗ったり降りたりするのが面倒で、身体を傾けて手を延ばしてゴシゴシやるときに、つかまっていた硝子戸が動いてアワヤひっくり返りそうになる、かろうじて体勢を立て直したのは日ごろの鍛錬の賜物だ。
(せせらぎの道)
「丁寧に」には、両義があって、対象箇所をいつもより丹念にキレイにするのと、いつもやらないところまで対象箇所を広げてキレイにするのがある。
両方できればいいのだが、身体はひとつ、やはり適当なところで折り合うことにする。
ルンバがドック入りなので、彼の分もダイソンでカバーする。
3時間ほどの奮闘で、ダイソンに吸い込んだ埃と叩きの汚れがいつもより多いのに、気分を良くして、次はストレッチで自分の身体の手入れをする。
ラジオはバラカンからゴンチチに変わっている。
遅い朝ご飯をすませて、パソコンにむかったら、山梨から好物の柿が届いた。
ご褒美をもらった気分だ。
CDでモツアルトの弦楽四重奏、フルートの音を聴きながら、ブログの世界を逍遥する。
せんじつラジオで聞いた、全盲の白鳥さんとアートを見にいく話。
早くに全盲になった白鳥さんは、色を概念として理解するという。
その白鳥さんと川内やその親友・マイティなどが、美術館を訪れて、作品の前でそれぞれ見たこと、感じたことなどを気楽に語りあう、じつに楽しそうだ。
おなじ絵を観ているのに、それぞれ全く違う観方をする。
自分と違う観方を知って、理解が変化、深まることも多い。
話は脱線して自分の回想になったりもするし、いっこうにまとまるということはない。
現代の抽象画が好きな白鳥さんは、
僕はラジオで白鳥さんの深みのある知性的な声を聞いているので、文字面の後に彼の存在を感じることができる。
全盲の人の美術鑑賞という、ちょっと想像のつかない行為についての当事者の説明も興味深いが、彼の生い立ちや人生観、暮らしぶりにも考えさせるものがある。
それは、川内、マイティ、そのつどのゲストたちの生き方についてもいえる。
ドメスティックに、国鉄-JRと頑なに生きてきた老人には、小説のなかでしかお目にかかったことのないような、才気あふれる、国際的で自由な生き方は眩しく、いまさらながら共感できることも多い。
そういう生き方、固定観念に囚われず、自分がほんとうに納得できることをやろうという生き方にして、こういう絵画鑑賞が可能なのか、とも思った。
それでも埃は一週間分溜まっている。
まず洗濯、一刻でも日当たりを大事にしたい。
便器を磨く時は、トイレ掃除人の満たされた日々を描く映画「Perfect days」の役所広司になった気分で、ニーナシモンならぬバラカンのラジオから流れる音楽を聴きながら精をだす。
暮れももうすぐなので、いつもより丁寧にやる。
脚立に乗ってガラス窓の上の方をごしごしやっているときに、脚立を動かす、というより脚立に乗ったり降りたりするのが面倒で、身体を傾けて手を延ばしてゴシゴシやるときに、つかまっていた硝子戸が動いてアワヤひっくり返りそうになる、かろうじて体勢を立て直したのは日ごろの鍛錬の賜物だ。
「丁寧に」には、両義があって、対象箇所をいつもより丹念にキレイにするのと、いつもやらないところまで対象箇所を広げてキレイにするのがある。
両方できればいいのだが、身体はひとつ、やはり適当なところで折り合うことにする。
ルンバがドック入りなので、彼の分もダイソンでカバーする。
3時間ほどの奮闘で、ダイソンに吸い込んだ埃と叩きの汚れがいつもより多いのに、気分を良くして、次はストレッチで自分の身体の手入れをする。
ラジオはバラカンからゴンチチに変わっている。
遅い朝ご飯をすませて、パソコンにむかったら、山梨から好物の柿が届いた。
ご褒美をもらった気分だ。
CDでモツアルトの弦楽四重奏、フルートの音を聴きながら、ブログの世界を逍遥する。
せんじつラジオで聞いた、全盲の白鳥さんとアートを見にいく話。
早くに全盲になった白鳥さんは、色を概念として理解するという。
その白鳥さんと川内やその親友・マイティなどが、美術館を訪れて、作品の前でそれぞれ見たこと、感じたことなどを気楽に語りあう、じつに楽しそうだ。
おなじ絵を観ているのに、それぞれ全く違う観方をする。
自分と違う観方を知って、理解が変化、深まることも多い。
話は脱線して自分の回想になったりもするし、いっこうにまとまるということはない。
現代の抽象画が好きな白鳥さんは、
わかりにくさこそが、たまらないんだよねー。むしろわからないほうがいい。なにひとつわからん!意味があるのかもわからん!くらいが最高。という。
僕はラジオで白鳥さんの深みのある知性的な声を聞いているので、文字面の後に彼の存在を感じることができる。
マイティの考えのなかでは、作家による作品制作、美術館による作品の展示、鑑賞者による鑑賞の三点は上下のないフラットな関係にあるようで、作品制作から鑑賞までの一連のリレーの最後のバトンを担う鑑賞者は、100人いたら100通りに作品を解釈する権利があるという強い信念をもっているようだ。
全盲の人の美術鑑賞という、ちょっと想像のつかない行為についての当事者の説明も興味深いが、彼の生い立ちや人生観、暮らしぶりにも考えさせるものがある。
それは、川内、マイティ、そのつどのゲストたちの生き方についてもいえる。
ドメスティックに、国鉄-JRと頑なに生きてきた老人には、小説のなかでしかお目にかかったことのないような、才気あふれる、国際的で自由な生き方は眩しく、いまさらながら共感できることも多い。
そういう生き方、固定観念に囚われず、自分がほんとうに納得できることをやろうという生き方にして、こういう絵画鑑賞が可能なのか、とも思った。
あと半分、彼らと美術館巡りができる。
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jyon-non3 at 2024-11-09 16:57
お掃除いつもながら頭が下がります。
私はマメな方ではないので、一応ひととおりの事で済ませていますが
いつの日かサヘイジさんみたいにキチンと磨き上げる人になって見たいですが。・・・(;^_^A
白鳥さんと美術館へ絵を見に行く企画を思いついた人たちの発想のビビットさ。
白鳥さんのピュァで何でも受け入れる心の広さ、懐の深さ。そして知的で探求心溢れる意識の高さ。
私も白鳥さんのお声を聞いてみたいです。・・・
私はマメな方ではないので、一応ひととおりの事で済ませていますが
いつの日かサヘイジさんみたいにキチンと磨き上げる人になって見たいですが。・・・(;^_^A
白鳥さんと美術館へ絵を見に行く企画を思いついた人たちの発想のビビットさ。
白鳥さんのピュァで何でも受け入れる心の広さ、懐の深さ。そして知的で探求心溢れる意識の高さ。
私も白鳥さんのお声を聞いてみたいです。・・・
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saheizi-inokori at 2024-11-09 18:34
> jyon-non3さん、白鳥さんは彼女と初デートが美術館で、それから自分で美術館に電話をしては、全盲だけど案内してもらえないかと、頼んだそうです。
最初はなかなか受け入れてもらえなかったと。
今はあちこちで、いろんな人を集めてセッションをするまでになったそうです。
最初はなかなか受け入れてもらえなかったと。
今はあちこちで、いろんな人を集めてセッションをするまでになったそうです。
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shisouan at 2024-11-09 20:37
「ゆうべの富士山」の写真は風情のある路地ですね。
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saheizi-inokori at 2024-11-09 21:09
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keikai20 at 2024-11-10 06:14
かつて、目白の細川美術館?で大規模な「版画・春画展」があった。
眼の悪い方に、付き添いの人が説明していた。
言葉ではなかなか説明しづらかった~と推測した。
一体、どう説明していたんだろう~と今でも思います。
眼の悪い方に、付き添いの人が説明していた。
言葉ではなかなか説明しづらかった~と推測した。
一体、どう説明していたんだろう~と今でも思います。
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saheizi-inokori at 2024-11-10 09:52
> keikai20さん、「説明」はいくらやっても、実際に観るのとは違うのでしょうね。
作品の前で人々がそれぞれの感性でいろんなことを語りあうのを聴いて、自分も想像を膨らませるのが楽しく思えるのではないのかな、白鳥さんは。
作品の前で人々がそれぞれの感性でいろんなことを語りあうのを聴いて、自分も想像を膨らませるのが楽しく思えるのではないのかな、白鳥さんは。
by saheizi-inokori
| 2024-11-09 12:37
| 今週の1冊、又は2・3冊
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Comments(6)