時の流れ

けさは早く家を出て、南多摩の斎場で行われる姪のご主人の葬儀に参列した。

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スマホに尋ねるといろんなルートを教えてくれて、便利なようで、老人の頭は混乱する。
バス、田園都市線で溝の口、南武線で稲田堤、そこで京王線に乗り換え。

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JRの稲田堤駅に京王線への案内がほとんどない。
降りてみてもどちらへ歩いて行くべきか、分からないままに、人々がぞろぞろ目的的に歩いているのに、くっついていく。

三人に声をかけるが振り向きもしない。
耳にイヤフォン、目は視野狭窄の勤め人たちだ。

知らない街を歩くのは大好きだけれど、葬儀という目的に縛られた身では、僕も視野狭窄、ひたすら人々の後を追う。

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鉄道の高架が見えて、一安心。

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どこかへ遊びにいく子どもたち、健やかであれよ!

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横浜センター北よりも、もつと「未来」都市のような南大沢駅には、娘と別の姪が待っていて、いつしよにタクシーで斎場へ。

親族だけで、無宗教の葬儀。
喪主姪は、亡妻の亡くなったときのことばかり思い出していますと、涙を堪えながら話す。

故人55歳、亡妻50歳、どちらも会社や育児にかまけて自分を労ることをないがしろにしての、手遅れ憤死、痛ましすぎる。

みんなで(菊ではない)いろんな花を棺に収めるとき、姪が耳元で、〇〇おばちゃん(亡妻)のとき、Y君(長男)が突然オデコをおばちゃんのオデコにくつつけたことが、衝撃的で忘れられない、という。
そうだつた?忘れちゃつたなあ、と言いながら、せっかく堪えていた涙があふれそうになつた。

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姪は気丈に、誰にともなく、故人を訪ねてきた友人のことなどを語っていた。
そうすることで、堪えているのだと思つた。

お昼をいただきながら、娘や別の姪と昔話をした。
幼い、ヤンチャな頃のイメージしかない姪が、やはり早世した母(義姉)にそっくりな声や身振りで話すようになつた。
今日来れなかった姉に孫が生まれたと聞いて、びつくりしたけれど、考えてみれば、みんな僕が親になつた年を過ぎているのだ。

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Commented by koro49 at 2024-11-01 21:01
田園都市線で溝の口までは行けます。
息子宅の最寄り駅なので。そこからバスでさらに行くのですが。
悲しいお別れでしたね。。。
亡き奥さまも、姪御さんのご主人も、まだまだ生きて欲しかったですね。
もって生まれた寿命、そこまで精一杯生きたのだからと、父が56歳で旅立った時言われました。
朝は元気に出掛け、旅先で倒れ、夜は亡骸で帰宅。
母は
Commented by koro49 at 2024-11-01 21:06
ごめんなさい。コメントが途中で飛んでしまいました。
続きですが・・・
母も若かったので、百箇日過ぎまで布団に寝ませんでした。
私は二児の母になっていて、同じ半島内だったけど、思うように行けなかったな。

年を重ねるとお別れすることが多くなり、人生を歩んでいることを実感しますね。
取りあえず、今の私たちは元気なので、今の自由時間を大切に無形資産を積み重ねます^^。
Commented by saheizi-inokori at 2024-11-01 21:44
> koro49さん、ありがとう。
つくづく時の流れを感じます。時の流れは無情でもあり、すべてを美しい思い出に変えてもくれます。悲しみすら。
時の流れに身を任せ、そんな歌詞がありましたね。
あの歌の意味とは違うけど、ふとそんな気持になりました。
Commented by jyariko-2 at 2024-11-02 10:54
若い方のこういう事は胸が痛いです
我が娘が同じ年頃ですので 重ねてしまいました
御親族の皆さまに囲まれ姪御さんが少しでも安らげたらいいですね
Commented by saheizi-inokori at 2024-11-02 12:00
> jyariko-2さん、ありがとう。
長生きの世の中になりましたが、早死にする人もやはり多いのだと、つくづく感じました。
早死にしなかった人が長寿、死なない人は長生きするのですね。
Commented by marrone-marrone at 2024-11-02 13:46
こんにちは。

電車の中の子供達に向かって、健やかであれよ!
こう言うことを思える方が好きですねえ。
どこかの誰かにそう呟いてもらって、どこかの幼い子供たちは幸せになっていくものだと信じたいです。
Commented by saheizi-inokori at 2024-11-02 13:59
> marrone-marroneさん、みんなみんな大事な大事な子供たちです!
Commented by open-mind1109 at 2024-11-02 19:06
人はどこからやってきてどこへ行ってしまうのでしょう。
幼い頃からの疑問です。
それが不確かな故に、生きている間の意味を考えてしまいます。
命あるうちの思い出が死んでしまえば消えてしまうとしてもそこに何か意味があるようで私はその思い出を積み重ねることを止められません。
Commented by saheizi-inokori at 2024-11-02 21:40
> open-mind1109さん、死んで戻ってきた人はいないのですから、死後どうなるのかは分かりません。
多分すべてが消えてなくなるのかとは思いますが。
ただ遺された人には思い出が残ります。生前多くの思い出を積み重ねることは、本人だけでなく彼らにとつても意味のあることかも知れないですね。
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by saheizi-inokori | 2024-11-01 13:20 | よしなしごと | Trackback | Comments(9)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori
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