王ちゃんの床や

鼻毛をそった、専用の回転式電気カミソリで。
油断しているとすぐに伸びてくる。
髪の毛はなくなる一方、とはいえカッパのように、耳の上とウナジのところは伸びてくる。
これしきの毛量では床屋に行くのは一本当たりのコスパが悪すぎるので、かれこれ二か月ほったらかしだ。
鼻毛とかカッパのところのぶんを上にもっていきたい。
床屋の客の多くが同じことをいうらしい。

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(猛犬いますの貼り紙もあつた)

年をとった仲間と飲み会をすると、まま気づくのが鼻毛が鼻の穴から飛び出していたり、耳の下あたりに一本長い毛が剃りのこされていることだ。
鼻毛は女性でもときどきみられる(漫画の主人公にあったよね、なんてたっけ)。

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きのうは眼科医、待合室が暑いと思ったら、電気ストーブをつけている。
朝の内は寒いくらいだったので、医師がつけさせたのだろう。
いつもより多い年寄りどもが、むっつりと座っている。
受け付けの女性に、「あついねえ」といったら、待ってましたとばかりに「そうですね」といって、ストーブを調節した。
声をあげない民衆にも困ったものだ^^。

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自由ヶ丘で薬をもらって、近くの店で昼食。
前に来たことがあって、その後来ようと思ったら見つからなかったのに、わかってみると薬局から一分もかからない。
その薬局に行くのに迷って、わかってみれば、熊野神社の前で飯屋の方に曲がったのが間違いで、まっすぐ行けば30秒とかからないのだった。

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予算をオーバーしていた(1200円)が、サバの塩焼きが食いたかった。
野菜サラダがよくあるように情なくなるような少なさでなく、山盛り。
ほかの付け合わせもきっちり味が立っている。
ご飯は大盛にしますかときかれ、半分くらいにしたのに、うまいサバも大きいし、腹いっぱいになる。

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お父さんはここで床屋をやっていたから、と床屋のクルクルを店の前に置き、壁には常連だった王選手の写真が飾ってある。

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星乃屋珈琲で、見田宗介「社会学入門」の続きを読んだが、隣りの席のおば様三人が何やらビジネスの打ち合わせをしている、そのリーダーらしき一人の声と内容が気になって集中しない。
低いけど強い声で、ここにいないメンバーらしき人の寸評をする、知らなくて仕合せ、本人がきいたら卒倒するかもしれないような寸鉄。

彼女のせいばかりではなく、本も一茶の句の話は面白かったけれど、現代日本の感覚の歴史、感覚変容あたりから、あまり面白くなくなったので、早めに帰宅して、加藤秀俊「社会学 わたしと世間」を読む。

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(こんどはここに来ようかな)

菊谷和宏「『社会』の底にはなにがあるか」の難解さ、それにもかかわらず、筆者の何事かを訴えたいというような気魄を感じて、さいごまで読みつづけた。
どうじに、他の社会学者も菊谷のようなことを言うのだろうか、と興味をもって、図書館の書棚にあった数冊を借りてきたのだ。

菊谷はあとがきでこう言っている。
本書で言表されたいわば「明示の論理」は、直截に語ることの不可能な、いわば「黙示の論理」によって裏打ちされている。
言葉を研ぎ澄まし、概念を精緻化し、文章表現を練れば練るほど「明示の論理」は浮き上がり「わかりやすく」なるのと引き換えに、言葉に依りつつも言葉を超えて伝えたい奥底の真意は文字の霧の向こう側に霞んでゆく。この二律背反と格闘してできた本書の文章は、語り得ぬ深意までをも十分に伝えるものになっただろうか。
結局のところ、言わんとすることを十分に伝えるためには、<書き手には決して手の届かない>読み手の生の経験に賭けるしかないのだろう。この意味で、読者者諸氏には、本書に記された文字を追うのみならず、その内容を自分自身の経験と照らし合わせて解釈してほしい。そうすればきっと、本書の根底を自らの心の内に感知し納得していただけることと信じている。
なんだかなあ、だ。
およそ読書ってものは、自分の経験や考えに照らし合わせて、読むものじゃなかったか。
僕には、菊谷は、文章を練り上げるあまりに、明示の論理が「わかりにくく」なってしまったように思う。

まだ紹介していない、終章「現代日本を生きるということ」は、それまでの難解な文章でなく、ずっとわかりやすい。
それについては、また明日書こう。

きょうまだ投票前の方にお伝えしておきたいこと、



Commented by unjaku at 2024-10-24 12:46
だから自民党は信用できないのよ。
これからも変わらないね。
私はもう済ませましたが。
Commented by saheizi-inokori at 2024-10-24 13:33
> unjakuさん、石破曰く、選挙には使わないだって、ますます。
Commented by tsunojirushi at 2024-10-24 17:28
定食屋さんが床屋さんだった頃を覚えています。いつか通りかかったらすごく狭いお店なのに、すし詰めに撮影クルーがいたことがありました。
今度お昼ご飯を食べてみたいです。ご飯の器がみんな木で素敵ですね。
Commented by saheizi-inokori at 2024-10-24 18:17
> tsunojirushiさん、大将と自由が丘の昔話(私はほとんど知らないけど)をされたら面白いですよ。
白山湯(これは私も入った)のこととか。
Commented by open-mind1109 at 2024-10-24 19:57
Mさんの鼻毛の成長が凄いです。
電動の鼻毛切りを買おうかと本気で悩んでいます。
ふ~
Commented by saheizi-inokori at 2024-10-24 21:30
> open-mind1109さん、あれは年寄りの方がはやいのかな、若者の鼻毛ってあまり見ないような気がします。小さなハサミで切るのもありですよ。散髪のついでにやってあげたら?
Commented by kadakura at 2024-10-24 21:32
漫画の主人公で鼻毛・・・。

すぐ思いついたのは『つる姫じゃ~っ!』の登場人物
女中のイネさんです。 でも主人公じゃないし(;'∀')
誰だろう?凄く気になる・・・。
『つる姫じゃ~っ!』は愛読書でした(ΦωΦ)
ギャグ漫画でしたが登場人物がしっかり描き分けられていて
生き生きしてました。

谷岡ヤスジの破壊的な漫画も大好きでした。
ムジ鳥がアサーッて叫ぶのも、何故か大好き(/・ω・)/

saheiziさんはご存じないでしようね。
Commented by saheizi-inokori at 2024-10-24 21:35
> kadakuraさん、そう、谷岡ヤスジだつたかも。
大きな顔をして威張っている女性でした。
Commented by saheizi-inokori at 2024-10-24 21:36
> kadakuraさん、主人公ではなかったと思います。
Commented by yuta at 2024-10-25 11:50 x
はじめまして
熊野神社先の細い路地ですね。店が色々ありますよね。
門は昔映画館があったところで今はスポーツジム。
知人が通ってました。
自由が丘は再開発で変わったということですが、
行ってないので久しぶりに散策したいです。
Commented by saheizi-inokori at 2024-10-25 12:44
> yutaさん、また再開発中です。
歩行者が自動車より威張って歩いている街がどう変わるか、恐れつつ注目しています。
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by saheizi-inokori | 2024-10-24 12:22 | 今週の1冊、又は2・3冊 | Trackback | Comments(11)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori
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