「便利な」世の中は疲れる

きのうは歯科医、今のクリニックに通い始めて、、コロナ以前からだから、4年以上になるのか。
歯周病の座学から始まり、歯ブラシの使いかた、歯磨きクリームやお口くちゅくちゅなどの、機能性をうたうモロモロの有害無効なことなど、いままでの常識を覆されるようなことを学んだ。
東京医科歯科大学で、本邦随一という師について、何年も修行した先生は、早朝から深夜まで、休日も返上して、ひたすら治療と研究にあたっている。
さいきんは週に一度大學に教えにも行っているようだ。

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診察を始めるときに「その後いかがですか」と尋ねて、ちょっとでも何かを訴えると、その原因などを講義しながら納得いくまで治療するなど、対応してくれる。
一時間の診療時間が瞬く間に過ぎていくけれど、一向に気にしない。
ふつうの歯科ではこんなことをしませんね、と言いながら、妥協を許さずに完璧を期す。

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補綴が生き甲斐とおっしゃる、とても有難い、字義どおり「なかなか存在しない」医師である。
しかし、この調子だと、生きているうちに、この医院を卒業することはないだろうな、とも思う。
治療用義歯を嵌めながら、戦略を練ってはあっちをやり、戦況如何によっては、戦術変更して、こっちをやり、、なんせ僕も生きて歯を使い続けているから、戦場が目まぐるしく変わるのだ。

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(八幡神社、上も)

救いは、費用が良心的なこと、きのうもレントゲン撮影をしたり、戦略会議をしたり、歯垢をとることもやって、690円(1割負担)で済んだ。
負担割合が上がったら、中途退学するか、その前に僕がくたばるのかもしれない。

帰りのバスが、とちゅうで動かなくなった。
30分も待っただろうか、駒沢の交差点の手前で乗用車の衝突があって、大型車が通れないので、降りてもらって、交差点を曲がった先のバス停から別便に乗り換えてくれとのこと。

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帰宅すると、テレビでもニュースになっていて、七台の絡んだ事故という。
見た目の割に、死者は出なかったそうだ。

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夕方、新しいルンバが届いた。
下取りもついでにオーダーしたつもりだったが、「下部のクーポン云々」の意味が分からないままに「了承」をクリックして済ませていたのは、だめだったと今朝のサービスセンターへの電話で、丁寧に教えてもらった。
様式の分かりにくさは楽天にあり、そそっかしいのは僕の責任だ。

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シンプルな、シンプルに過ぎる取説で、スマホとWIFIでつないでどうのこうのとあったが、これは外から起動を指示したり、起動のプログラム設定に使うもので、僕のように、毎朝手でポンと起動を指示する使いかたには不要の長物であることを、これも今朝丁寧に教えてもらった。

新しくなっただけに、3時間近く入念に各部屋を掃除してくれて、埃もいままでの数倍は取れた。

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ルンバのサービスセンターとの電話が終わって、こんどはイッツコムのセンターに電話して、振り込みのクレジット会社の変更のための申請書を送ってもらうことに「成功」する。
それだけのことなのに、ホームページのログインが「そのパスワード(大文字小文字数字入りのメンドイの)はまちがっている」でなんども撥ねられ、ではとこんどは電話が通じるまで、変なメロデイを聞き続け、、むかしのクレジットカードの契約を終えて年間某かの料金を節約することが、僕にとっては「成功」とも言うべき壮挙なのだ。

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(三茶の公園で、同士よ、お疲れ様)

一週間分の靴下と下着を洗濯機に洗ってもらって、こまごまと干す、それだってメンドイことには変わりがないけれど、こっちは分かりやすい目に見える仕事だ。

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まあ、まあ、お疲れ様と自分に言って食ったのが、自由ヶ丘「黒船」の「限定 まっちゃドラ」。
抹茶餡のほかに求肥が入っている。
Commented by unjaku at 2024-04-23 19:07
お疲れ様です。
丁寧に見てくれるドクターは貴重品です。
大切にしてくださいね。

私も今や、どんどん進むデジタルについていけません。
電話で問い合わせても、散々待たされ、挙句は指示された通りの番号で
機械的に振り分けられて、やっと相談にたどり着いたり、
もう昭和の過去の世代はついていけません。
それなのに、相も変わらずマイナンバーの提示を求められて、
保険証より厄介な機械の指示を受けなければなりません。
顔認証やらなにやら、やたら時間がかかって、これじゃあ後ろに人が並ぶよ!
そんな状態でほとほと疲れます。

待っている時代は、高齢者は早く死ね・・・時代なのでしょうか。
別に私は構わないけれど、生きている間はパニックにならないような
システムにしてほしい。
Commented by saheizi-inokori at 2024-04-23 20:59
> unjakuさん、頭だけが0か1のデジタル単細胞の自民党議員のムチャクチャなマイナカード推進、腹がたちますね。
夕方スーパーストアに行ったら、ズラッとセルフレジになつていて、おばあさんが悲鳴を上げていました。
JRも人のいる窓口がなくなつて、わ
Commented by saheizi-inokori at 2024-04-23 21:04
> unjakuさん、続き、私のような身障者割引を受ける老人泣かせです。

Commented by at 2024-04-24 06:30 x
路地に藤が咲いているのに出くわすと、ひどく得をしたような気がします。
源氏物語の逢引きなんぞ連想して。

Commented by nanamin_3 at 2024-04-24 08:30
最近は本当に人でないものとの格闘が増えました。
手順を覚えてしまうとなんてこともないんですが、イレギュラーケースだと延々と電話に人が出るのを待ち続けなくちゃならない。
今朝の新聞の受け売りですが、銀行の人気ランキング1位はPayPay銀行だそうですよ。実店舗のない。
いやいや、すごい時代になっちゃいました。
Commented by unjaku at 2024-04-24 11:11
担当大臣よ。 心地よい場所に座っていないで、外へ出てください。
都会の賑わいの中じゃありませんよ。
貴方の選挙区の街です。
昼間外をどんな人が歩いてますか?
若い人は、いますよ。もちろん。
でも圧倒的に高齢者です。
高齢者はデジタルの世界に慣れていません。フォローが必要です。
保険証一つでも「マイナンバーカード出して、この機械の下においてください。」
そう指示されただけで、もうパニックに陥ります。

セルフレジ一つにも、パニックです。
そばでフォローしてくれる人がいればありがたいですが、必ずしもそうではありません。
私も初めてセルフレジを使わなければならなくなった時、お札をどこへ?
縦に入れるの?横に入れるの?
もうすぐボタンを押して係員を呼びました。

高齢者にとってデジタル社会は冷たい世界です。
はっきり言って、要らんわ!!
そんなところで買い物しません。ブチ切れるだけです。

顔と顔、言葉と言葉が直接触れ合う場所で買い物したいし、
「ありがとう」と言って帰りたい。
Commented by saheizi-inokori at 2024-04-24 11:13
> 福さん、さすがずいぶん艶っぽいですね^^。
歯科医に行く途中の神社、いつも何か発見があるのが嬉しいです。
あの藤は、香りがなかったのは、私の鼻に原因があったのかもしれません。
Commented by saheizi-inokori at 2024-04-24 11:15
> nanamin_3さん、覚えたつもりの手順も、時に何処かミスがあったりして、人間ならこっちの気持を忖度してくれて何とかしてくれるのに、知らぬ顔の半兵衛が恨めしいです。
もっとも近頃は人間にも人でなしが増えました、とくに永田町や霞が関界隈で。
Commented by saheizi-inokori at 2024-04-24 11:20
> unjakuさん、ブチ切れ!!
デジタル弱者は団結してブチ切れましょう!
うしろに人が並んでいると焦ってしまいますね。
集合写真を撮るときに笑顔が作れなくなりました。
無理すると無惨な結果になります。
これから、病院の窓口で老人たちが無惨な笑顔を機械にむける悲惨滑稽な光景が繰り広げられるのかと、うんざりです。
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by saheizi-inokori | 2024-04-23 12:52 | よしなしごと | Trackback | Comments(9)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori
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