ナイジェリアを知る

一昨日昨日と洗濯したので、今日はなし、でも明日は大雨だというし、しかも早くに病院にいかなければならない。
量が少なくてもったいないけど、きょうやっちゃおうか。
だいふ迷ったけど、やらなかった、ちょっと疲れ気味、体操しすぎかも。
今朝はスクワットはやめることにした。
年に何度もないことだ。

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新聞広告に貨物列車の旅とある、こりゃ面白そうだ、よく見たら貸切列車だった。
むかし名古屋貨物開発ターミナルという物流施設を作った時の起工式で、神主が祝詞のとちゅうで、ちょっと詰まったと思ったら「なごやカシモノ開発ターミナル」と読み上げた。
あとで、同席した先輩と一杯飲みながら、貨物と言う言葉は一般人に馴染みがないな、と神主に同情したことが懐かしい。

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くぼたのぞみが訳した本が図書館の開架にあったので、有無をいわさず借りてきた。
ナイジェリア出身、1977年生まれの女性の大作二段組で528ページもある。
覚えにくい名前だけど、ンゴズィに見覚えがあった。
斎藤真理子の「韓国文学の中心にあるもの」にこの人の名前があったはず、と帰宅してから調べてみた。
光州事件を描いた小説の決定版ともいうべき「少年が来る」(ハン・ガン)が、前世代の作家たちが光州事件という悲劇の原因を韓国現代史に求めてやまなかったのに対して、ハン・ガンは徹底して、人間が人間であることに求めているとして、それをチママンダ・ンゴズィ・アディ―チェがビアフラ戦争を描いた「半分のぼった黄色い太陽」と並べて論じていた。
(ビアフラ戦争を体験しない)アディ―チェも(光州事件のときに9歳だった)ハン・ガンも、「なかったことにされた死」を丁寧に可視化する作業を経て、かつての時代の暴力を俯瞰する広い視野に到達した。死者とサバイバーとの間には、余人には想像のつかない強いつながりがあり、同時に、手を触れてはいけないような罪意識や恥の感覚がある。それらを俯瞰できるのは、体験者ではなく次世代の人間なのだと思う。
くぼたのぞみと斎藤真理子の往復書簡のなかで、あとがきの有効性、小説が書かれた背景などを理解して読むことの重要性が語られていた。
それでまずあとがきを覗いた。
「これは21世紀の大移民時代に大西洋を横断し、縦断しながら展開するコメディタッチのメロドラマである―といってしまうと、いくつもこぼれ落ちてしまうものがあるのだけれど、とりあえずそういってみたくなるのはなぜだろう。」
と書き出しているあとがきは、長く面白そうである。
しかし、僕は一ページだけ読んで、すぐに本編に戻った。
あとがきは後で読もうと。

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ナイジェリアからアメリカにわたつて13年、「人種の歯、あるいは非アメリカ黒人によるアメリカ黒人についてのさまざまな考察」というブログが成功して、アメリカ黒人の恋人もいるイフェメルであつたが、このままでいいのかという、心の奥にある固い塊に突き動かされて、また高校大学と愛しあってきたオビンゼのこともあつて、故郷のナイジェリアに戻る决心をする。

そのためにトレントンまで列車に乗って床屋にいき、固い髪を編んでもらうところから、物語が始まる。
途中の見聞が鋭く率直な、しかも巧みな文章でいきいきと描かれる。
今アメリカに住む黒人たちの生活のさまざまなディティールが目の前に繰り広げられる。

一方、ナイジェリアのオビンゼは、美しく、今の生活を守ることを大事とするコシと結婚して子供もいる。
首長に取り入って不動産の仕事で金持ちになつている。
しかしイフェメルから、帰国するというメールを貰うと、ソワソワと落ち着かない。
首長を取り巻く富裕階級の社会では、他所者感覚が消えないのだ。

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面白いから、ぐいぐい読みたいのだけれど、なにしろ厚くて重いから、持ち運びも車内で読むのも大変だ。

Commented by tanatali3 at 2024-04-08 14:05
この3年間、ウォルマートのショッピングで、出口での領収証とカートの照合で止められたことなどありませんでしたが、この2回立て続けにあり、なにかしらジョージア州はよからぬ雰囲気を感じます。

ヒスパニック系を含め約8割が白人社会、13%が黒人、アジア系その他が残り、の人種構成の中、クオーター制やキャンセルカルチャーに対する逆風が囁かれ、前々回紹介したアメリカン・フィクションはその辺を皮肉った映画でした。

黒人よりむしろ、白人のホームレスの多さが目立ちます。まぁ人種問題はこの国では永遠のテーマです。
Commented by saheizi-inokori at 2024-04-08 16:36
> tanatali3さん、ナイジェリア人も日本人と、しかも年代の違いがあつても、同じように泣き笑いをするということが、共感できる小説です。
Commented by tanatali3 at 2024-04-08 22:30
読み返すと誤解を与えそうなので、追記します。人種構成は米国全体の話をしてしまいました。
ジョージア州は黒人が平均の倍以上、3割と多い州です。

それから私のプロファイリング(身なり)ですが、確かここ2回ほど、くたびれたT-シャツ(濃紺)、ジャージーパンツ(黒)、口ひげ・あご髭、腰痛でカートに二の腕を乗せ腰を曲げ、苦り切った顔をしていたと思われます。若い頃はスーパーで店員と間違えられることもあったのですが。(笑)

小説とかけ離れた話になって申し訳ありません。
Commented by saheizi-inokori at 2024-04-09 18:31
> tanatali3さん、「アメリカーナ」に、アメリカは四つの部族主義からできている、とあって、①階級―金持ちと貧乏人 ②イデオロギーリベラルと保守 ③地域―北部と南部 ④人種―最上部は常に白人のWASP、最下部が黒人、その中間は時と場合による。それをすべて理解するのには時間がかかる。ex・ユダヤ人
とありました。
Commented by tanatali3 at 2024-04-10 00:06
わざわざありがとうございます。大変参考になります。Tribalismの最小単位、家族・親戚でさえ、イデオロギーは如何ともしがたいと、つくづく思います。
ただ血は繋がらずとも、一族という絆は、生活や生命に係わる局面での連帯感は強固になる気がします。
上記の部族主義の順番は、私の肌感覚では④→③→②→①です。
Commented by saheizi-inokori at 2024-04-10 10:10
> tanatali3さん、その順番はエトランジェなるが故?
Commented by tanatali3 at 2024-04-10 13:57
ということです。アメリカ人でさえ、何処出身とか、~~系とジョークで名乗る自己紹介で始まりますので。また、引け目に感じて隠す人もいますが、大概そういう方の苗字や名前は、両親や先祖がアメリカ風に変えていたり、親しくなり、本当は~~と分る場合もあります。黙っていても苗字や名前で、およそ見当がつきます。ただヨーロッパより、人種偏見への拘りはないはずです。
Commented by saheizi-inokori at 2024-04-10 18:16
> tanatali3さん、なるほどね。
ありがとう。
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by saheizi-inokori | 2024-04-08 10:39 | 今週の1冊、又は2・3冊 | Trackback | Comments(8)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori