バッハを聴きながら
2023年 12月 19日
冬らしくなった。
起きると素っ裸になって、保湿剤を全身に塗りたくる。
けさは、さすがにスポットで電気ストーブを点けた。

(園芸高校)
もうほとんどなんの感興も覚えないクリスマスだけれど、ちょっとバッハを聴きたくなる。
CDでバイオリンパルティータを聴いて、終わったけれど、サンチが気持ちよさげに膝の上で眠っている。
しょうがないから、リモコンでFMをつけたら、こっちもバッハだった。
バイオリンではなくチェロ、でもつながって聞こえた。
大佛次郎「からす組」
「天皇の世紀」に出てくる世良修蔵、官軍の参謀となって奥羽諸藩を征討するために仙台にやってくる。
藩の生き残りのために、恭順しようという、伊達藩を挑撥して、反抗させて戦争に持ち込もうとする。
妥協では革命はならないと信じ込んでいる。
賊軍の汚名にはなんの根拠もないと、会津を扶けて立ちあがろうと画策する藩士もいる。
彼等を説得しにきた細谷十太夫、剣の達人だ。
いちおう説得に応じたふりをしたが、収まるものではない。
顔をみられた以上、細谷を討たなければ、と、刺客に選ばれたのは、十太夫の親友・箕作滝次郎。
彼とは気づかない十太夫に討たれた滝次郎は、死に際に「(妻の)りえは、今もお前を思っている」という。
遺族に討たれてやろうと、通りかかった魚屋の今助に、箕作の家に知らせに行ってくれ、ここで待っているという。
知らせを聞いた、りえは返り討ちを覚悟の上で現場にかけつける。
義侠心にかられた今助は居候をしている浪人・尾形勇作に助太刀を頼み、ふたりで駆けつけると、りえは居ず、気絶していたお供の中間が言うのには、官軍の連中がりえを連れ去ったとのこと。
十太夫は官軍の宿に行って、よんどころなく四人(命に関わらないように)斬って、その間に今助がりえを連れ出す。
滝次郎の、盲目の父・一閑は、敵討ちの虚しさを思い、玉虫左太夫に十太夫を逃がすように頼みに来る。
というようなわけで、けっきょく会津討伐に決めた仙台藩にいるわけにいかなくなった、十太夫は玉虫左太夫の配慮で、間諜となって会津藩に潜入する。
行商人に身をやつした十太夫を追いかけるのは、官軍、りえと滝次郎の弟・数馬、世良を追いかけてきた妖艶な歌沢の師匠・お兼(世良に言いつけられて間諜になる)、さらに官軍に追われる十太夫をかくまった乞食もじつは会津藩の間諜で折あらば十太夫を捉えようとする。

一方、尾形は、あてもなく彷徨ううちに、出会ったのが、かつての浪士仲間、食い詰め者たちが徒党を組んで、勅使に化けて村々で御用金を強引に取り立てている、その仲間に入る。
十太夫は、死んだ乞食仲間の飼いならした鴉とともに、会津藩に入り、贋勅使たちを斬る。
尾形がりえのいるところを知っているというので、そこに案内しろというのだ。
小さな活字の二段組、362頁、やっと150頁を読んだところ、まだだいぶ楽しめそうだ。
起きると素っ裸になって、保湿剤を全身に塗りたくる。
けさは、さすがにスポットで電気ストーブを点けた。

洗濯物も、乾燥機にちょっとかけて室内干し、洗濯物のためにエアコンを一時間つける。
扇風機もまわす。

扇風機もまわす。

もうほとんどなんの感興も覚えないクリスマスだけれど、ちょっとバッハを聴きたくなる。
CDでバイオリンパルティータを聴いて、終わったけれど、サンチが気持ちよさげに膝の上で眠っている。
しょうがないから、リモコンでFMをつけたら、こっちもバッハだった。
バイオリンではなくチェロ、でもつながって聞こえた。
大佛次郎「からす組」
「天皇の世紀」に出てくる世良修蔵、官軍の参謀となって奥羽諸藩を征討するために仙台にやってくる。
藩の生き残りのために、恭順しようという、伊達藩を挑撥して、反抗させて戦争に持ち込もうとする。
妥協では革命はならないと信じ込んでいる。
賊軍の汚名にはなんの根拠もないと、会津を扶けて立ちあがろうと画策する藩士もいる。
彼等を説得しにきた細谷十太夫、剣の達人だ。
いちおう説得に応じたふりをしたが、収まるものではない。
顔をみられた以上、細谷を討たなければ、と、刺客に選ばれたのは、十太夫の親友・箕作滝次郎。
彼とは気づかない十太夫に討たれた滝次郎は、死に際に「(妻の)りえは、今もお前を思っている」という。
遺族に討たれてやろうと、通りかかった魚屋の今助に、箕作の家に知らせに行ってくれ、ここで待っているという。
知らせを聞いた、りえは返り討ちを覚悟の上で現場にかけつける。
義侠心にかられた今助は居候をしている浪人・尾形勇作に助太刀を頼み、ふたりで駆けつけると、りえは居ず、気絶していたお供の中間が言うのには、官軍の連中がりえを連れ去ったとのこと。
十太夫は官軍の宿に行って、よんどころなく四人(命に関わらないように)斬って、その間に今助がりえを連れ出す。
滝次郎の、盲目の父・一閑は、敵討ちの虚しさを思い、玉虫左太夫に十太夫を逃がすように頼みに来る。
というようなわけで、けっきょく会津討伐に決めた仙台藩にいるわけにいかなくなった、十太夫は玉虫左太夫の配慮で、間諜となって会津藩に潜入する。
行商人に身をやつした十太夫を追いかけるのは、官軍、りえと滝次郎の弟・数馬、世良を追いかけてきた妖艶な歌沢の師匠・お兼(世良に言いつけられて間諜になる)、さらに官軍に追われる十太夫をかくまった乞食もじつは会津藩の間諜で折あらば十太夫を捉えようとする。

一方、尾形は、あてもなく彷徨ううちに、出会ったのが、かつての浪士仲間、食い詰め者たちが徒党を組んで、勅使に化けて村々で御用金を強引に取り立てている、その仲間に入る。
十太夫は、死んだ乞食仲間の飼いならした鴉とともに、会津藩に入り、贋勅使たちを斬る。
尾形がりえのいるところを知っているというので、そこに案内しろというのだ。
小さな活字の二段組、362頁、やっと150頁を読んだところ、まだだいぶ楽しめそうだ。
セルゲイ・ハチャトリアンの研ぎ澄まされた凛とした響きを思い出しました。この音盤、戸棚のどこかに有るので僕もまた聴いてみます。
3
>感興も覚えないクリスマス
本当ですね、働き盛りの時は逆にクルシミマスでした。(笑)
とはいえ、カミさんやお婆ちゃんはこっちの人ですから、やはりその気分に浸りたいらしく
クリスマスのイルミネーションを観てきました。
本当ですね、働き盛りの時は逆にクルシミマスでした。(笑)
とはいえ、カミさんやお婆ちゃんはこっちの人ですから、やはりその気分に浸りたいらしく
クリスマスのイルミネーションを観てきました。
> k_hankichiさん、今日も聞きました、するとFMはバッハのチェンバロでした^^。
saheiziさんは、大佛次郎がお好きですか?
幕末の動乱を描いた小説は面白いですね。
私は子母澤寛の「勝海舟」が好きです。
全6巻を11回読みました。
勝麟太郎を中心に据えた群像小説ですね。
いやいや、今の政治の世界を見ていると、
幕末の硬直した幕府と同じように見えてきます。
幕末の動乱を描いた小説は面白いですね。
私は子母澤寛の「勝海舟」が好きです。
全6巻を11回読みました。
勝麟太郎を中心に据えた群像小説ですね。
いやいや、今の政治の世界を見ていると、
幕末の硬直した幕府と同じように見えてきます。
> unjakuさん、たまたま「天皇の世紀」を読み始めて好きになりました。
若い頃、「パリ燃ゆ」を読んだときは、それほど感じなかったのは、年のせいか、日本のことを書いていないからだったか、そのうちもう一度読んでみようかとも。
子母澤寛「勝海舟」全六巻を11回!驚きです。
手を出してみようかな。
幕末の政府より今の政治の方がレベルが低いのではないかと思います。
小説などではレベルの高い人を登場させるからかもしれませんが。
いま、小栗上野介はいるのだろうか、などと。
若い頃、「パリ燃ゆ」を読んだときは、それほど感じなかったのは、年のせいか、日本のことを書いていないからだったか、そのうちもう一度読んでみようかとも。
子母澤寛「勝海舟」全六巻を11回!驚きです。
手を出してみようかな。
幕末の政府より今の政治の方がレベルが低いのではないかと思います。
小説などではレベルの高い人を登場させるからかもしれませんが。
いま、小栗上野介はいるのだろうか、などと。
暮れにはバッハの音楽が良く似合いますね。ところでこの挿絵の女性は、小村雪岱の描く女性に似ているようですが、『天皇の世紀』の中の挿絵でしょうか?
> maru33340さん、「からす組」の登場人物、お兼を佐多芳郎が描いた口絵です。
「天皇の世紀」の終わりに出てくる、仙台藩の葛藤のなかで異色を放つ人物を主人公にした時代小説でした。
きょうはベートーヴェンの「春」をラジオで聴いています。
「天皇の世紀」の終わりに出てくる、仙台藩の葛藤のなかで異色を放つ人物を主人公にした時代小説でした。
きょうはベートーヴェンの「春」をラジオで聴いています。
なろほどこの挿絵は、佐多芳郎のものでしたか。佐多は安田靫彦の弟子で、安田は小村雪岱が師事した下村観山と志を同じくした日本画家ですね。やはり、どこか似た風情を感じますね。
> maru33340さん、さすが!私は未知の人でした。
by saheizi-inokori
| 2023-12-19 12:30
| 今週の1冊、又は2・3冊
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Comments(10)