目黒権之助坂

サンチを病院に連れて行った帰りに、ケージの反対側のジッパーを閉め忘れて、サンチを「こぼして」しまったことは、恥ずかしくも二度と繰り返したくない出来事だった。
退院のときは、カミさんが抱いてタクシーに乗って帰った。
こんどはミスもしないで無事帰宅、と思いきや、なんとタクシーのなかに身障者手帳を置きっぱなしだった。
乗ってすぐに、身障者であることを告げて、手帳を運転席との間のトレーにおいて見せ、いつもならすぐにポケットに戻すのだが、あの日はサンチのことなどでいつもと違うせいか、そのままにして降りてしまったのだ。
降りるときに振り返って、忘れものはないかを確認したのに、トレーまでチェックしなかった。
さいわいレシートを取ってあったので、すぐにタクシー会社に電話したら、ありました、というので、きのう取りに行った。
着払いでおくってもらう選択肢もあったが、ひさしぶりに目黒駅周辺を歩いて見たかった。

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「目黒の権之助坂、目黒川の手前」というから、目黒通りに面しているのを確認してバスで権之助坂の入り口で下車。
橋の上に立って見渡すも、それらしき建物はない。
「手前」ってのが、どっちからだい?行ったり来たり。
最初からそうすればよかった、スマホに訊ねてみたら、目黒通りに面してはいないで、目黒川に面しているのだ。

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田道なんたらという川沿いの道を歩くが、こんな細い道にタクシー会社が面しているのか、ちょっと不安になりかけたら、タクシーがたくさん駐車しているところに出て、その上はゴルフの打ちっぱなし、ここだと思うが入り口がわからない。
会社に電話したら、川沿いは川沿いだが、入り口はもう一本内側だった。

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道路に面した一階のすみの螺旋階段をあがると、埃が積もったような古い車からピカピカの新車まで、タクシー車がおいてある。
壁沿いの通路をいくと会社の事務室、ドアをあけると、国鉄時代に通ったこともある、なつかしい乗務員の詰め所らしいスペースがあって、事務室のなかには、男が二人。
そのひとりに、受領書を書いて、手帳をもらう。

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目黒通りに面している、というから、迷っちゃったというと「まあ、面しているようなもんだね」と暢気なおっさんだ。

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会社のすぐ隣の橋を渡ると、目黒区民センターだ。
フルートを吹いている人がいて、チラシを配っている女性がいる。

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「みんなの目黒区をつくる会」のチラシ、「この区民センターが、高層ビルに移るって知ってましたか」「僕は世田谷区だから知らない、あそこも区役所立替で大変らしいけれど」「どこも同じような問題をかかえているんですね、わたしたちCO2をたくさん輩出するようなビルを作ってほしくないのです」、たまにいく目黒区役所はそのままらしい。
フルートはBGMですって、笑ってた。

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区民センターにはいると、屋台がいくつも出ていて、食べ物やパンフレットやお酒などを売っている。

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「目黒リバーサイドフエスティバル」開催中だった。

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音楽会などもあったらしく、子供連れが楽しそうだ。

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笛吹市の屋台でワインを売っている。
僕は本籍が笛吹の石和です、というと、「ああ、柿の産地ですね』「そう、その柿を今朝食べてきたじゃん、ほうけ、てっ!」と少ししか知らない方言を通行手形代わりにしゃべると、彼女たち笑った。

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ああ、この鐘は、池田充君の版画を見に来た美術館を出たところだ、あのときは中目黒から雨のなかを来たから、こっちにでるなんて知らなかった。

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通り過ぎるだけだった権之助坂をゆっくり見ながら目黒駅に向かう。

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狭い間口のちっちゃな店が軒を連ねて、こういうところは高層ビルなんかに吸収しないで大事にのこして欲しいなあ。

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九州の門司港駅の向かい側に、川に面してこんな店が並んでいた。
あそこは、こっちから店の向こうの川までが見通せる、そこで海のもので生ビールをぐっとやったら、どんなに有難いことか、と思ったが、地元の友人が車に乗せて料亭に連れて行くので、叶わなかった。
いま、権之助坂でリベンジしようかと、、思うだけ、で一軒づつ見て過ぎる。

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古本屋にも入るけれど見るだけ。

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脇道に降りて行きたくなったが、上ってくるのがなあ。

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我が家から三百歩のバス停から乗り換えなしで目黒駅に行けるので、もっと近いと思っていたら、それでも四十分くらいかかるのだ。
道に迷ったり、目黒区の区民に交わったり、笛吹の女性と話したり、権之助坂を見るだけ道中をしたら、もう目黒駅周辺散歩の時間も根気もなくなって、バスで帰る。

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どこかこじゃれたカフエをみつけて、本を読もうと思ったが、それも果たせなかった。

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Commented by kogotokoubei at 2023-11-20 14:40
フルートの後が笛吹とは^_^
忘れ物を受け取りに行くのも、無駄にしない、流石の佐平次さん!
Commented by byogakudo at 2023-11-20 14:59
あっ、弘南堂書店! 健在な写真をありがとうございます!
あれが権之助坂でしたか、恐ろしすぎて二度目の登高はありません。
Commented by saheizi-inokori at 2023-11-20 16:27
> kogotokoubeiさん、さすがは幸兵衛さん、笛つながりを指摘。
こんどは早めに出て脇道に入ってみたいな。
Commented by saheizi-inokori at 2023-11-20 16:28
> byogakudoさん、え?なにが?
Commented by byogakudo at 2023-11-20 18:58
あ、古本屋がかつて訪れたときのまま、健在なので。
町場の古本屋の姿は、今では少数派みたいですね。
Commented by reikogogogo at 2023-11-20 23:02
目黒ってすごい坂道があるのですね。
Commented at 2023-11-21 09:37
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by saheizi-inokori at 2023-11-21 10:10
> byogakudoさん、「恐ろしい」がわからなかったのです。
Commented by saheizi-inokori at 2023-11-21 10:11
> reikogogogoさん、渋谷、大森、本郷、、東京は坂の多い町ですね。
Commented by saheizi-inokori at 2023-11-21 10:12
> 鍵コメさん、私にもいろんな思い出のある街です。
Commented by doremi730 at 2023-11-21 22:48
目黒に50歳~65歳まで勤めていたので懐かしい、、、
権之助坂の途中にあった会社は、既に別会社ですが(^^;
Commented by byogakudo at 2023-11-21 23:43
たびたび失礼します。権之助坂の手前、行人坂でしたか、
恐ろしい急坂があったのを思い出しまして。
息を切らして登りながら、雪が降ったらこの周囲の人たちは
どうするのだろうと想像したのです。
Commented by saheizi-inokori at 2023-11-22 09:53
> doremi730さん、商店街と反対側ですか。
ランチに行く店が多かった?
Commented by saheizi-inokori at 2023-11-22 09:54
> byogakudoさん、わかりました。
東京は雪に弱いですね。
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by saheizi-inokori | 2023-11-20 12:00 | こんなところがあったよ | Trackback | Comments(14)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori