年をとるってことは

ゆうべ、気持ちよく寝ていたらカミさんに起こされた、一時過ぎだつたかな。
スマホの画面が真っ白になつて、強制終了もできない。
けさ早くから外の用があるので、スマホが使えないのは困る。
こんなことってある?かなりパニックになつて訊かれても僕にもわかりゃしない。

僕のスマホにいろいろ尋ねても、音量ボタンの下半分と電源ボタンの長押ししか教えてくれない。
こちらから電話しても、応答できない。
かれこれ三十分もなんどもボタンを押しつづけて、諦めて、こりや明日ショップだなと、さいごに念の為もう一度やってみたら、おお!とつぜん画面が消えて、再起動ができた。
わぁ、どうしてできたの?スゴーイと久しぶりに褒められた。

まぁそれだけの話です。
押してもダメなら、ちょっと放置して様子をみることもアリつてこと。
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岸田が藤井八冠に表彰状をあげたら、藤井君は断らないばかりか返礼に将棋盤をあげて、それに「雲外蒼天」と書いた色紙をつけた。
曰く、「努力して実力をつければ違った景色が見えてくる」という意味だと。
これって岸田に対する辛辣な皮肉もしくはアドバイス?
そう取るのは、ひねくれ老人の哀しさだろう。

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けさは僕も早くから循環器内科、検査のために食事をぬいてきたので、病院のコンビニで贅沢なおにぎりとコーヒーを買う。
Dポイントのカードを探すのにもたつき、後ろに行列ができた。
さきに用意してレジに進まない、困った老人なり。

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老人仲間のおばあちゃんの歌。

命尽きる時も近からむ老いの身は極刑の人と同じわけなり
僕の今より、二つ年上の頃、レントゲンでガンの疑いありといわれながら、自覚症状はなかった。
新聞の歌壇で死刑囚の歌を読んでもいた。
僕もときどき同じようなことを考える。
もう一首、
涯もなきものと思ひし世の中も老ひての後はいとせまくして
スマホで世界どころか宇宙まで、ぞうさもなく見られる今の世にいたら、なんといっただろう。
ぼくは、ずいぶん遠い昔だと感じていた百年前が、ちょっと昔になってしまった。
加齢と技術の進歩は時空間をせばめるようだ。

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母の句。
拝殿の鈴は木の実の音に鳴る
どんな音だったのか。
なんとなく感じがあるようで、よくわからない。
今夜でも夢に出てきて教えて下され。

Commented by tsunojirushi at 2023-11-14 10:47
時代小説のベストセラー「澪つくし料理帳」シリーズをお読みの方々は、とりわけ、おお!と思われたと思います。雲外蒼天。

いつとも知れぬ明日かも知れぬ死に向かって生きている、ということは、すべての人がそうですよね…。私もそう思って生きています。
Commented by saheizi-inokori at 2023-11-14 11:17
> tsunojirushiさん、一日一日を長く大事に、と思っても、時は無情に過ぎさりますね。
ジェットコースターのゴールに向かって。
Commented by tanatali3 at 2023-11-15 20:26
ご無沙汰しております。昨日米国に帰国して、まだ頭がぼーっとしております。
母の携帯が同様の不具合で、直してほしいと起床早々カミさんから言われ、10秒間両方のボタンを同時に押し続けて強制終了するのですが、再起動の途中でフリーズしてしまうのです。そこで強制終了後、再起動し始めた時に始動ボタンを数回押し続けることで(PCのセーフモード起動の要領で)、なんとか成功しました。この方法が正しいのか分かりませんが、簡易スマホはこれ以外にも不具合がよく起きて、恒例行事になっております。(笑)
Commented by saheizi-inokori at 2023-11-16 09:02
> tanatali3さん、なんかアナログ的ですね。
むかし鳴らなくなったラジオをバンと叩くと鳴り出したことを思いだしましたよ。
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by saheizi-inokori | 2023-11-14 09:03 | わが母と祖母の遺したまいしうた | Trackback | Comments(4)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori
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