秋のよき日に
2023年 10月 31日
朝のうちは晴れているけれど、すぐに曇るという天気予報だったので、早く起きて洗濯物を干さなきゃ、と思いつつも、うとうとの快さに負けて七時過ぎまでオキナキャ対ウトウトの戦いで、一時間以上も無駄な時間をすごしてしまった。
時は日差しなり、日差しはお恵みなのにだ。
起きてカーテンを開けると、向かいのうちのおばあさんが、きちんと身支度して道をはいている。
恥ずかしい思い。
きのうは三か月ぶりに、大先輩を囲むかつての仲間の集いで横浜センター北駅に。
あざみ野駅で乗り換える、階段を降りた目の前に崎陽軒がシュウマイを売っている。
釣られるということだろう、小さな6個入り350円のシューマイを買ってちょっと幸せ気分になる。
一時間以上も早く駅に着いたので、よ~し!、あの観覧車のある屋上に上がってみよう。
屋上はあったけれど、フエンスに囲まれて空しか見えやしない。
一人の客も乗せずに空しく、音もなく観覧車がまわっている。
乗りたい気持ちもあるけれど、ワンちゃん500円という表示が目に入って、じゃあお爺ちゃんはもっと高いだろうと尻込みする。
阪急電鉄は阪神電鉄と経営統合しているはずだけど、阪神優勝祝賀セールらしき気配はなかった。
オリックスが阪急ブレーブスのなれの果てだからか、阪急と阪神のブランドイメージの差別化か、それとも横浜でやってもしょうがないと判断したか、まあ、どっちでもいいけど。
一階のフードコートをぐるっとまわる。
モスバーガー、びっくりドンキー、スパゲッティーのパンチョ、鳥と卵の専門店/鳥玉、餃子の王将、横浜家系ラーメン、スイーツパールレディ、味奈登庵、どこも千円前後を上限にした価格設定だ。
ホールは広々として、昔のフードコートの安っぽさを感じさせない。
夫婦連れ、サラリーマンのランチ、小さな子を連れたお母さん、ひとりで食べる老若男女で七割方満席だ。
中年の男女が味奈登庵から、かけそばと天ぷらそばとつけ麺を運んでいく、その匂いに一時過ぎの腹が鳴った。
男がかけそばと天ぷらそばを交互に食ってやがる。
僕は空席に坐り無料の水をいただいて腹をなだめる。
同じ階の、ポロラルフローレンには入らずDoCLASSE、H&Mの店内を買う気もないのに、割と丁寧に値札をひっくり返しながら見て回る。
今の流行りは、僕の若い頃にはダサいと言われかねなかったようなデザインだと思う。
だから僕は今うちにある古いものを着つづければいいのにゃ。
つぎもあたってないし、どこもやぶれてないのだもの。
一時二十五分に店に入ると、何にも云わないうちにみんなの席に案内してくれた。
それもそのはず、満員の店内はすべて娘くらいの女性ばかり、92歳を囲む老人グループは僕たちだけなのだ。
急用ができた五年先輩をのぞいて七人の集まり。
パスタ、肉料理はプリフイックス、だいたいにおいては一致するけれど、いつも一人は違うものをオーダーする、いつも楽しい一瞬だけど、大先輩は幹事に任せるといって、早くいろんなことを喋りたいようだ。
(秋刀魚と松茸のペペロンチーノ、秋刀魚という言葉に釣られてみんな手を挙げたけれど、考えてみれば焼き秋刀魚とは違うよね)
半世紀前に、幹事をしているS君をお供にして、ヨーロッパに出張したときの出発から帰国までの、どういう人が迎えに出てくれて、誰が家に招待してくれたなどの楽しかった思い出がはじまる。
もうなんども聞いている話だが、謹聴する、ときどきは驚いたり笑ったりし、質問を繰り出して。
(栗豚とキノコ、これは正解だった、冷えた脂身も赤ワインにぴったり)
反対側の端に坐っている六年先輩も独自にいろんな話を始める。
真中に坐った僕は双方に相槌を打ちつつ、ときに割って入って、関連する僕の思い出話をしつつ、話題の転換と統合を図る。
うまくいって、いままでなかった懐旧談を引き出す。
大先輩の豪壮な頭脳のなかにしまいこまれている倉庫の古い引き出しを引っ張り出す。
さっき歩いた阪急のフードコートにもときどき訪れるという話も出てくる。
大笑いをして、その声にびっくりしてまわりをみると、もう客はいない。
幹事のS君は同期なのだが、博覧強記、とくに鉄道のことについてはNHKのブラタモリに出たくらいの男なのだが、偉人先達ばかりでなく、国鉄の先輩・中輩・後輩(これはあまりいない)の係累、出身地、出身校(高校・大学、年次)、エピソード、人間関係など、その本人よりよく知っている。
記憶力にもたまげるけれど、知ろうとする意欲にも感動してしまう、愛がなければできやしないと思うから。
二杯目のコーヒーを飲み終えると、テント張りのベランダが寒くなってきて、もう五時近い。
次回の日にちを決めて、店の予約をして、集合写真も撮って外に出ると、来る時気がつかなかった富士山がくっきり浮かんでいた。
タクシーまで大先輩をお送りして、楽しい半日が終わった。
さあ、帰ってシュウマイを食うのだ。
時は日差しなり、日差しはお恵みなのにだ。
起きてカーテンを開けると、向かいのうちのおばあさんが、きちんと身支度して道をはいている。
恥ずかしい思い。
きのうは三か月ぶりに、大先輩を囲むかつての仲間の集いで横浜センター北駅に。
あざみ野駅で乗り換える、階段を降りた目の前に崎陽軒がシュウマイを売っている。
釣られるということだろう、小さな6個入り350円のシューマイを買ってちょっと幸せ気分になる。
一時間以上も早く駅に着いたので、よ~し!、あの観覧車のある屋上に上がってみよう。
屋上はあったけれど、フエンスに囲まれて空しか見えやしない。
一人の客も乗せずに空しく、音もなく観覧車がまわっている。
乗りたい気持ちもあるけれど、ワンちゃん500円という表示が目に入って、じゃあお爺ちゃんはもっと高いだろうと尻込みする。
阪急電鉄は阪神電鉄と経営統合しているはずだけど、阪神優勝祝賀セールらしき気配はなかった。
オリックスが阪急ブレーブスのなれの果てだからか、阪急と阪神のブランドイメージの差別化か、それとも横浜でやってもしょうがないと判断したか、まあ、どっちでもいいけど。
一階のフードコートをぐるっとまわる。
モスバーガー、びっくりドンキー、スパゲッティーのパンチョ、鳥と卵の専門店/鳥玉、餃子の王将、横浜家系ラーメン、スイーツパールレディ、味奈登庵、どこも千円前後を上限にした価格設定だ。
ホールは広々として、昔のフードコートの安っぽさを感じさせない。
夫婦連れ、サラリーマンのランチ、小さな子を連れたお母さん、ひとりで食べる老若男女で七割方満席だ。
中年の男女が味奈登庵から、かけそばと天ぷらそばとつけ麺を運んでいく、その匂いに一時過ぎの腹が鳴った。
男がかけそばと天ぷらそばを交互に食ってやがる。
僕は空席に坐り無料の水をいただいて腹をなだめる。
同じ階の、ポロラルフローレンには入らずDoCLASSE、H&Mの店内を買う気もないのに、割と丁寧に値札をひっくり返しながら見て回る。
今の流行りは、僕の若い頃にはダサいと言われかねなかったようなデザインだと思う。
だから僕は今うちにある古いものを着つづければいいのにゃ。
つぎもあたってないし、どこもやぶれてないのだもの。
一時二十五分に店に入ると、何にも云わないうちにみんなの席に案内してくれた。
それもそのはず、満員の店内はすべて娘くらいの女性ばかり、92歳を囲む老人グループは僕たちだけなのだ。
急用ができた五年先輩をのぞいて七人の集まり。
パスタ、肉料理はプリフイックス、だいたいにおいては一致するけれど、いつも一人は違うものをオーダーする、いつも楽しい一瞬だけど、大先輩は幹事に任せるといって、早くいろんなことを喋りたいようだ。
半世紀前に、幹事をしているS君をお供にして、ヨーロッパに出張したときの出発から帰国までの、どういう人が迎えに出てくれて、誰が家に招待してくれたなどの楽しかった思い出がはじまる。
もうなんども聞いている話だが、謹聴する、ときどきは驚いたり笑ったりし、質問を繰り出して。
反対側の端に坐っている六年先輩も独自にいろんな話を始める。
真中に坐った僕は双方に相槌を打ちつつ、ときに割って入って、関連する僕の思い出話をしつつ、話題の転換と統合を図る。
うまくいって、いままでなかった懐旧談を引き出す。
大先輩の豪壮な頭脳のなかにしまいこまれている倉庫の古い引き出しを引っ張り出す。
さっき歩いた阪急のフードコートにもときどき訪れるという話も出てくる。
大笑いをして、その声にびっくりしてまわりをみると、もう客はいない。
幹事のS君は同期なのだが、博覧強記、とくに鉄道のことについてはNHKのブラタモリに出たくらいの男なのだが、偉人先達ばかりでなく、国鉄の先輩・中輩・後輩(これはあまりいない)の係累、出身地、出身校(高校・大学、年次)、エピソード、人間関係など、その本人よりよく知っている。
記憶力にもたまげるけれど、知ろうとする意欲にも感動してしまう、愛がなければできやしないと思うから。
二杯目のコーヒーを飲み終えると、テント張りのベランダが寒くなってきて、もう五時近い。
次回の日にちを決めて、店の予約をして、集合写真も撮って外に出ると、来る時気がつかなかった富士山がくっきり浮かんでいた。
タクシーまで大先輩をお送りして、楽しい半日が終わった。
さあ、帰ってシュウマイを食うのだ。
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jyariko-2 at 2023-10-31 13:16
saheiziさんはじめお元気なお仲間さん方
次回もまた同じように賑やかなことでしょうね
ずっとずっと同じように続いていけたらいいですね
次回もまた同じように賑やかなことでしょうね
ずっとずっと同じように続いていけたらいいですね
2
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kogotokoubei at 2023-10-31 14:24
私が通う会社は、センター南駅がら12、3分です。
とはいえ、私は、市が尾からセンター南行きのバスで通勤しています。
センター南駅近くのショッピングセンターには、たまに昼食に行くのですが、センター北には、あまり縁がありません。
先輩が92歳ということは、佐平次さんの一回り上ですか。
そして、佐平次さんが、私の一回り上。
羊年つながりですね。
みな、迷える子羊という時期は過ぎましたが^_^
とはいえ、私は、市が尾からセンター南行きのバスで通勤しています。
センター南駅近くのショッピングセンターには、たまに昼食に行くのですが、センター北には、あまり縁がありません。
先輩が92歳ということは、佐平次さんの一回り上ですか。
そして、佐平次さんが、私の一回り上。
羊年つながりですね。
みな、迷える子羊という時期は過ぎましたが^_^
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yoko68
at 2023-10-31 16:34
x
もう3ヶ月ですか。早いなぁ。なにも成長していない自分にため息。
レストランは毎回同じなのですね。
レストランは毎回同じなのですね。
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Solar18 at 2023-10-31 17:56
国鉄という言葉を聞くだけで、懐かしくなります。
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saheizi-inokori at 2023-10-31 18:59
> jyariko-2さん、ずっとずっと、そうはいかないでしょう、だから楽しくしているのかもしれないですよ。
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saheizi-inokori at 2023-10-31 19:00
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saheizi-inokori at 2023-10-31 19:01
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saheizi-inokori at 2023-10-31 19:02
> Solar18さん、私はJR出身ではなくて国鉄マンOBだと自負しています。
by saheizi-inokori
| 2023-10-31 12:01
| よしなしごと
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Comments(8)