大衆を煽るリーダーが戦争を起こす
2023年 08月 12日
掃除のときに聴いているラジオから流れた「僕の叔父さんの休暇~パリの天気はどうですか」。
背中を炙られていても、窓拭きが楽しくなる。
カンヌで日光浴をしていると思えば。
「僕の叔父さん」は高一のときに見たのだったか(休暇の方は見たかどうか記憶がない)。
もう一度ゆっくり見たいものだ。
くたびれたから今朝は便器の掃除はサボろうと思ったが、トイレの神様に睨まれたような気がして、やることにした。
せいぜい5分、やれば簡単、それで気持ちがすっきりする。
昨日も歯科、終わって帰りに、ああ!一杯飲みたかったなあ!
Tシャツが汗で濡れて着かえようと思いつつ、この薄手のって気に入ってるんだよな、とちょっとそのままにして扇風機になぶられてすっかり乾いていい気持ちだ。
「オシム 終わりなき闘い」を読了。
なかなか頭に入らないバルカン半島の入り組んだ民族間の争い、それは権力者(右翼)が求心力を高めるために煽ることから始まり、アメリカやドイツなどの介入によって爆発し、悲惨な分裂がもたらされる。
そのなかで、サッカーを通じて敵対する民族に融和をもたらそうという、オシムの終わりなき闘い。
ムスリム、セルビア、クロアチア、敵対する人々もオシムに対しては心を開く。
イビツア・オシムという名から思うことは、彼の近くに居られること自体がすでに僥倖を得たということです。彼のカリスマ性は偶然ではない。まず偉大なサッカー選手であった。そしてピッチの中でも外でも、地位のある人もない人も誰彼問わずどんな人とでも同じようにシンプルに接し、会話をする。彼は自分のエゴを飼いならしたのです。彼の精神性と性格、そしてその接し方でボスニアがFIFAから離れていくのを救った。ボスニアの世界的名優である、エミール・ハジハフイスベゴビッチの言葉だ。
2008年名古屋グランパスの監督となり、2010年に万年中位のこのクラブに初優勝をもたらした、ドラガン・ストイコビッチの長いインタビューの全文が掲載されている。
歴史を振り返ればわかるように、大衆を操作するリーダーが出現するとよくない。当時においては、ユーゴの民奥主義リーダーたちは、人々を操作することによって、人々を分離させ、紛争に至らしめたのだ。これは不幸なことだし、少なくとも正常な人々は、そうなることは誰も望んでいなかった。でもそれは起きてしまった。(略)「戦争を覚悟せよ」とかつての植民地にまで行って叫ぶような人たちがユーゴの悲惨をもたらしたのだ。
僕は今でも、あのユーゴ紛争はもっと違ったものになり得たと思っている。僕らの国々は、分かれる必要はあったとしても、良き隣人にはなり得たのではないかとかね。つまり戦争にならないようにできたということだ。でもいろいろな出来事に加わった政治家たちは、明らかにそうした平和的な方法を見出そうとはしなかったんだ。
思うのは、誰もが不幸になったということだよ。誰一人として満足していない。これが僕の考えだ。
国民の大半が中国との戦争を望まず現状維持を保ってきている台湾に出かけて戦争の覚悟をと叫ぶ。そのニュースを聞いて日本国民は台湾有事を本気にして戦う覚悟を持つ・・・。
あのバカげた演説は日本の国民に向けてのものでもあったのか。
心底恐ろしいことです。
琉球新報に寄せたジャーナリスト・布施祐仁氏のコメントをご紹介させてください。
https://twitter.com/yujinfuse/status/1689190377310580736
あのバカげた演説は日本の国民に向けてのものでもあったのか。
心底恐ろしいことです。
琉球新報に寄せたジャーナリスト・布施祐仁氏のコメントをご紹介させてください。
https://twitter.com/yujinfuse/status/1689190377310580736
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saheizi-inokori at 2023-08-12 19:09
> テイク25さん、日本兵として死んだり生き残った人たちに補償もしない日本政府を恥ずかしいとも思わないのか!と腹がたちます。
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tanatali3 at 2023-08-15 02:11
いい曲ですね.映画もサントラも知りませんでした。曲はまるっきりアメリカのビッグバンド調。観てみます。
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saheizi-inokori at 2023-08-15 08:22
> tanatali3さん、第一作の「僕の伯父さん」のテーマソングはかなりヒットして今でもときどきかからます。
シャレたエスプリとユーモアがたまらない映画でした。
シャレたエスプリとユーモアがたまらない映画でした。
by saheizi-inokori
| 2023-08-12 13:22
| 今週の1冊、又は2・3冊
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Comments(4)