めっちゃ、おもしろい
2023年 06月 21日
散歩で気になる、の続き。
この間は三羽の子鴨もいっしょだったのに、きのうはいない。
三羽の子鴨を見ているときに、通りすがりの人が、前は九羽いたんですよ、といった。
そして誰もいなくなったのか。
どこさいっただ。
さいきんは家に来てくれなくなったウグイス、ここに巣があるのか、いつもよく鳴いている。
声はすれども姿は見えず、ほんにあなたは〇のようなお方。
姿をみせてくれよ。
たわわに熟して、木の下にたくさん実が落ちているヤマモモ。
この寺の境内には蕨も李もたくさんある。
境内できどったレストランをやっているほどに経営(金儲け)熱心なお寺さん。
それなのに、こんなに食べておいしいものを、なぜそのままにしておくのだろう。
きのうは二粒くすねて食べた。
甘くて酸っぱくて、故郷の味がしただよ。
こういうのを「めっちゃ」おもしろい、というんだろうな。
老中、若年寄の登城に限ってゆるされる「きざみ」という駆け足で坂下門に向かう安藤対馬守信正を七人の浪人が襲う。
五十一人の供侍に囲まれて、一瞬のうちに勝負あったで安藤は助かる。
七人のうち、一番若い内田万太郎という水戸浪人二十歳は、ひとりその場を逃げて長州藩の桜田屋敷にやってきて、桂小五郎に会い、「当お屋敷を拝借して静かに切腹したい。死後何分のお取り扱いをお願いしたい」という。
桂が「まァ待ちたまえ」と稽古場に通して、藩の目付役のところに行って、戻ったら内田は既に割腹していた。
この通説に子母澤寛は疑いの目を向ける。
この襲撃は桂が糸を引いていたのではないか、と。
それで、ぐっと桂を腹黒い人物に仕立てて、それとなく死ねという桂、しかたなく切腹する内田として、小説を書いても面白いのじゃないか。
子母澤寛は、安藤対馬守の一生を、立派な小説であると見ている。
池田屋事件の詳細、近藤勇という人物(これも立派な小説と見る)、彰義隊の顛末
それが病みつきで、俄かにえらくなって、金を湯水のように使ったので、家も土地も湯屋の株も人手にわたってしまった。
これも、扱いようによっては小説になるんじゃないでしょうか、と子母澤。
(「レモン餡水ようかん」横浜の丹波甘納豆本舗)
こんな調子で、さばけた学者の講談をきくように下世話の噺やその細部が語られるから、「めっちゃ」なのだ。
大政奉還、王政復古をめぐる坂本龍馬&後藤象二郎(土佐藩)のまっとうな言動と、それを容れぬ薩長のやりとり(御前会議)、
生麦事件、長藩外船砲撃、井上伊藤の奔走なども「天皇の世紀」よりも生き生きと、眼の前に怒りまくる井上馨がいるかのようだ。
この間は三羽の子鴨もいっしょだったのに、きのうはいない。
三羽の子鴨を見ているときに、通りすがりの人が、前は九羽いたんですよ、といった。
そして誰もいなくなったのか。
どこさいっただ。
さいきんは家に来てくれなくなったウグイス、ここに巣があるのか、いつもよく鳴いている。
声はすれども姿は見えず、ほんにあなたは〇のようなお方。
姿をみせてくれよ。
たわわに熟して、木の下にたくさん実が落ちているヤマモモ。
この寺の境内には蕨も李もたくさんある。
境内できどったレストランをやっているほどに経営(金儲け)熱心なお寺さん。
それなのに、こんなに食べておいしいものを、なぜそのままにしておくのだろう。
きのうは二粒くすねて食べた。
甘くて酸っぱくて、故郷の味がしただよ。
こういうのを「めっちゃ」おもしろい、というんだろうな。
だが、あれですよ、表通りの歴史という奴は、われわれ官軍賊軍(注・いい加減な呼び方と冒頭でくさしている)で養われて来たように、多くは、その官軍に都合のいいいような話しばかり多いもので困りますな。ひどい事件になると、全く白を黒といいくるめたようなことが、沢山ある。「幕末研究」と題した小論の基本姿勢だ。
それは枝葉を論ずれば、そこは人間同士の浅ましさで互いに欠点はある。しかし、人間として見る時は、むしろただ政治の活機にのみ終始したいわゆる勤王派の人々よりは、むしろ、その節を守って、自己の利害得失を省みず、純情勇進した会津桑名の人々にこそ、多くの同情と、尊敬を払うものであります。幕府が倒れた原因を三つ上げたのち、坂下門事件の詳細をくだけた調子で語る。
老中、若年寄の登城に限ってゆるされる「きざみ」という駆け足で坂下門に向かう安藤対馬守信正を七人の浪人が襲う。
五十一人の供侍に囲まれて、一瞬のうちに勝負あったで安藤は助かる。
七人のうち、一番若い内田万太郎という水戸浪人二十歳は、ひとりその場を逃げて長州藩の桜田屋敷にやってきて、桂小五郎に会い、「当お屋敷を拝借して静かに切腹したい。死後何分のお取り扱いをお願いしたい」という。
桂が「まァ待ちたまえ」と稽古場に通して、藩の目付役のところに行って、戻ったら内田は既に割腹していた。
この通説に子母澤寛は疑いの目を向ける。
この襲撃は桂が糸を引いていたのではないか、と。
それで、ぐっと桂を腹黒い人物に仕立てて、それとなく死ねという桂、しかたなく切腹する内田として、小説を書いても面白いのじゃないか。
子母澤寛は、安藤対馬守の一生を、立派な小説であると見ている。
池田屋事件の詳細、近藤勇という人物(これも立派な小説と見る)、彰義隊の顛末
上野の彰義隊の戦争は五月十五日(慶応四年)の朝明六つ(午前六時)からはじまったんです。戊辰の年は閏があって四月が二つ重なっていますから、今の気候にして見ますと七月の半ば頃に当たります。この年に入ってから三日とからりと晴れた日がつづかなかったというくらいで、この日も相変わらずしゃァしゃァと降っていました。輪王寺の宮をおぶって、三河島へ案内した湯屋越前屋佐兵衛が、芝居に取り上げられて五代目菊五郎が演じたので、すっかり気がふれたようになって、まいにち芝居に詰め切って、近所の人を招待し、入り口ににたにたし、五円づつ、下足番のおやじだけでも一日に三度くらいやった。
その頃隊士はすべて夏支度で、水色の麻のぶっちゃき羽織が制服ではありましたが、戦争の少し前にぞろぞろ入山した者が多く朱鞘の大刀をさして、高足駄をはいて、元気いっぱいのものが多かったんですが、殆ど武具の設備もないので、戦争の錦絵などを見ましても、大ていはシャツのようなもの一枚で、武装らしい武装をしている者は殆どなかったようです。
それが病みつきで、俄かにえらくなって、金を湯水のように使ったので、家も土地も湯屋の株も人手にわたってしまった。
これも、扱いようによっては小説になるんじゃないでしょうか、と子母澤。
こんな調子で、さばけた学者の講談をきくように下世話の噺やその細部が語られるから、「めっちゃ」なのだ。
大政奉還、王政復古をめぐる坂本龍馬&後藤象二郎(土佐藩)のまっとうな言動と、それを容れぬ薩長のやりとり(御前会議)、
生麦事件、長藩外船砲撃、井上伊藤の奔走なども「天皇の世紀」よりも生き生きと、眼の前に怒りまくる井上馨がいるかのようだ。
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竹
at 2023-06-21 20:15
x
今日のデザートのお店、近いので知ってます。最中とどら焼き、それと、自家製粒あんをたまに買います。レモン餡水羊羹はまだ、食べてませんが、お味のほどは如何でしようか?
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saheizi-inokori at 2023-06-21 20:16
> 竹さん、なかなかいけましたよ。
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jyon-non3 at 2023-06-21 21:08
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saheizi-inokori at 2023-06-21 21:13
> jyon-non3さん、カワイイし!
by saheizi-inokori
| 2023-06-21 12:59
| 今週の1冊、又は2・3冊
|
Comments(4)