ニューヨーク会も２０年

きのうはカミさんのお供でサンチを病院に連れていく。
喰えども喰えどもガリガリだったのが、ようやく１００グラム増えて先生も一緒に歓声をあげる。
クシャミがひどい原因のひとつに歯周病があるので、抜いてしまおうかとの相談。
麻酔をして、、という言葉で臆してしまう。
クシャミとともに、たぶん膿の混じった唾液を吐きだし、ひどい時は、頭をゴン！と床に打ち付けてしまう。
可哀相、医学を信じてみようかとも思う。
やさしい女先生なのに、いつもいやがって僕にむしゃぶりついてくるサンチはほんとにいじらしい。

（ひと粒もいで洗って食べた。甘酸っぱくもうひと粒欲しくなる）

夕方から、半年ぶりのニューヨーク会。
夕暮れの銀座を歩く。

柳の下に、紫陽花が植えられてなかなか風情がある。
スマホをぐるぐるまわしてたどり着いたカレー専門店は、かつてランチを食ったり、夜彷徨い歩いた界隈だった。
今日の出席は女３人男２人、いつも遅れてくる常習者女性が時間ぴったりにきて、「わあ～！」と声を挙げて、もう少しで抱き着かんばかり（僕に）、数年ぶりなのだ。

我が家の晩飯は、いつも丼一杯の野菜サラダから始まる。
申し訳程度の量の店が多いけれど、この店はたっぷりうまい野菜が嬉しい。

久しぶりの人を真ん中にして、みんなの話を訊いていると、僕のきいたことのない会社の名前がいろいろ出てくる。かつて僕の下に（「よくできる人だ」からと）送り込まれた大卒社員が、その後もどこに行っても使いものにならず、いまもひたすら部下泣かせの日々を送っている。
リモートワークを悪用してさぼっている人がいる（上司に）。
育休はいいけれど、休まれたあとの要員の手当て、それができなければ賃金面での手当がほしい。
本社からの増益目標の押しつけが凄まじい、、。
いろんな話がでてくる。

僕がいちばん心配するのは、現場第一が守られていないことだ。
数字、限られた人（側近）からの情報、頭で考えた「目標」などで強硬に推進する経営。

それぞれの現場で実行可能な条件が出来ているか。
現場で働く人たちに目標が具体的に共有されて、支持されているのか。

ある大きな関連会社で、大量の途中退職者が発生したことなどを聞くと、どうもますます数字万能の現場から遊離した会社経営になっているように見えてならない。

話しは飛ぶけれど、自衛隊のあいつぐ不祥事やマイナカードのドタバタ、入国管理局の不祥事なども、それぞれの組織で、上の硬直した指示命令が現場の問題把握を妨げているのではないか。
「巨人軍は勝つことが義務付けられている」として、選手個々人の状態把握や休養、若手選手の育成よりも、眼の前の試合に勝つことを優先する原監督の愚を見習っているのじゃないか、なんて最近のヤクルト高津監督への不満を思いだしてしまうのだ。

話しているうちに、なんと今年はニューヨーク会の２０周年だと分かって、そうよ、俺が還暦の時に始ったのだから、今傘寿なら、２０年さ、でおたがいに顔をもういちど見合わせる。

９時までという決まりなのに、話しが止まらず１０時に、店の人から「そろそろ」と催促され、では１２月１日に２０年を祝って盛大に、欠席した人にも連絡しよう。
グループ会社のポータルサイトを開いて、メンバーの現在の勤務カ所やアドレスを調べる。
いよいよ、時間ですよ！

もういちど店の前で集合写真を撮って、夜の銀座を歩き地下鉄の改札口まで送ってくれた（写真は夕方、店にいく時の）。