ボッタルガ
2023年 06月 11日
志ん輔のブログによれば、菊之丞が志ん生を襲名したくてやっきとなっているという。
そんな連中を担ぎ担がれて、志ん生になろうとは、情けないことこのうえない。
毎晩のように志ん生を聴いているが、聴けば聴くほど、彼の芸は誰にも真似のできないものだと思う。
あの息子志ん朝が志ん生を襲名するように勧められたが、自分の芸がとうてい親の境地には至っていないからと固持しつづけたのは、さすがの見識だと思う。
へんな話だが、志ん生の噺を聴いていると、心地良く眠れるのに、息子たちのでは、耳に変な刺激があって、なかなか寝付かれない。
志ん生のしゃべり方には、なんともいえない優しさや包容力がある。
話し手が前にしゃしゃり出て、むりやり笑わせようとする、そんなところが微塵もないのだ。
好きだった小三治だって、さいきんは鼻につく、自然体であることを作為しているのが見えてしまう。
いやはや、僕の好きな落語はもうなくなってしまいそうだ。
昨日は、娘夫妻とはあちゃんが来てくれて、イタリアンの腕をふるってくれた。
野菜サラダと漬物はカミさん、サザエさん通りに出来た店から生ハム・サラミやチーズの盛り合わせを買ってきたほかはぜんぶパパの手造りだ。
カルパッチョは、赤エビ、タコ、ブリ、ツブガイにグレープフルーツなどをバルサミコソースで。
ベビーコーンは、うぶ毛がうまい、大きな赤んぼだ。
からいり生ウニは、出す間際にはあちゃんが「これは腸をよく洗って取らないと」といって、自分で塩水で洗ってくれた。
メインは「ボッタルガとヤリイカとそら豆のパスタ」、初めて食べたが、さっぱりしているけれど、玄妙な奥深い味わいの傑作だった。
ボッタルガ(からすみ)は、別におつまみでも食べる。
僕がサザエさん通りまであるいて買ってきたハムやチーズの盛り合わせも、いろんな種類のものがつぎつぎに出てくる魔法の塔のようだった。
僕は皆につき合って白ワイン、それがチーズやカラスミとなんともいえないハーモニーだ。
ハアちゃんは、カミさんのサラダが好きで「なんでママのはこういう味にならないの」なんて小憎らしいお世辞をいう。
高校一年、サッカーの練習がきつすぎて、とても勉強なんかできない、だと。
タイキ兄が帰国すると、また(お説教で)うるさくなるとママと二人で今から楽しみなような、心配なような。
さいごはケーキ。
僕がスプーンひとかけのあとの「もういちど食べたくなるチョコレートケーキ」をみんなでウマいうまい、みんなもお互いに少しづつ分け合って、またウマいうまい。
心の休まる、美味しい一夜をありがとう。
正蔵さんをヨイショしてつる子をオフィスMをヨイショしてわん丈をそれぞれ真打に推したのも全て自分の襲名披露興行の道筋を付ける為か。菊之丞もここに挙げられた噺家も志ん生の芸とは真反対のイヤらしい芸風、お義理にも聴きたくない噺家だ。
そんな連中を担ぎ担がれて、志ん生になろうとは、情けないことこのうえない。
毎晩のように志ん生を聴いているが、聴けば聴くほど、彼の芸は誰にも真似のできないものだと思う。
あの息子志ん朝が志ん生を襲名するように勧められたが、自分の芸がとうてい親の境地には至っていないからと固持しつづけたのは、さすがの見識だと思う。
へんな話だが、志ん生の噺を聴いていると、心地良く眠れるのに、息子たちのでは、耳に変な刺激があって、なかなか寝付かれない。
志ん生のしゃべり方には、なんともいえない優しさや包容力がある。
話し手が前にしゃしゃり出て、むりやり笑わせようとする、そんなところが微塵もないのだ。
好きだった小三治だって、さいきんは鼻につく、自然体であることを作為しているのが見えてしまう。
いやはや、僕の好きな落語はもうなくなってしまいそうだ。
昨日は、娘夫妻とはあちゃんが来てくれて、イタリアンの腕をふるってくれた。
野菜サラダと漬物はカミさん、サザエさん通りに出来た店から生ハム・サラミやチーズの盛り合わせを買ってきたほかはぜんぶパパの手造りだ。
カルパッチョは、赤エビ、タコ、ブリ、ツブガイにグレープフルーツなどをバルサミコソースで。
ベビーコーンは、うぶ毛がうまい、大きな赤んぼだ。
からいり生ウニは、出す間際にはあちゃんが「これは腸をよく洗って取らないと」といって、自分で塩水で洗ってくれた。
メインは「ボッタルガとヤリイカとそら豆のパスタ」、初めて食べたが、さっぱりしているけれど、玄妙な奥深い味わいの傑作だった。
ボッタルガ(からすみ)は、別におつまみでも食べる。
僕がサザエさん通りまであるいて買ってきたハムやチーズの盛り合わせも、いろんな種類のものがつぎつぎに出てくる魔法の塔のようだった。
僕は皆につき合って白ワイン、それがチーズやカラスミとなんともいえないハーモニーだ。
ハアちゃんは、カミさんのサラダが好きで「なんでママのはこういう味にならないの」なんて小憎らしいお世辞をいう。
高校一年、サッカーの練習がきつすぎて、とても勉強なんかできない、だと。
タイキ兄が帰国すると、また(お説教で)うるさくなるとママと二人で今から楽しみなような、心配なような。
さいごはケーキ。
僕がスプーンひとかけのあとの「もういちど食べたくなるチョコレートケーキ」をみんなでウマいうまい、みんなもお互いに少しづつ分け合って、またウマいうまい。
心の休まる、美味しい一夜をありがとう。
Commented
by
rinrin1345 at 2023-06-11 11:48
ご馳走ですね♪。最近のお料理、食材もちろんですがソースが美味しいと嫌いな野菜やお野菜やお魚も食べられますね。羨ましいご馳走ですね
2
Commented
by
jyariko-2 at 2023-06-11 12:18
Commented
by
saheizi-inokori at 2023-06-11 13:48
Commented
by
saheizi-inokori at 2023-06-11 13:49
> jyariko-2さん、落語は志ん生の枕だけ、あとは朝まで寝ました。
Commented
by
jyon-non3 at 2023-06-11 17:47
Commented
by
saheizi-inokori at 2023-06-11 18:12
> jyon-non3さん、でも結構人気があるらしいのが私には解せません。媚びる芸です。
Commented
by
doremi730 at 2023-06-11 20:05
どれも絶品ばかりの楽しい食卓で、ワインもさぞ美味しかったことでしょう!
Commented
by
saheizi-inokori at 2023-06-11 20:49
> doremi730さん、家族が笑顔で食べるのが何よりのご馳走ですね。
Commented
by
shinn-lily at 2023-06-11 21:47
Commented
by
福
at 2023-06-12 06:26
x
Commented
at 2023-06-12 06:57
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented
by
saheizi-inokori at 2023-06-12 09:18
Commented
by
saheizi-inokori at 2023-06-12 09:23
Commented
by
saheizi-inokori at 2023-06-12 09:24
> 鍵コメさん、いつもそちらのご馳走で私の腹がぐ~ぐ~、たまにはね。
Commented
by
yunko_life at 2023-06-12 09:58
どれも華やかな上、手作り!
お喋りしながら、聞きながら、こちらも朝からちょっといい気分になりました。
サラダ、とっても美味しそうですよ。どんな作り方なのか、わたしも知りたいです。
因みにヤングコーン食べたところだけ、同じです。
ヒゲのところ、おいしいですよね。
お喋りしながら、聞きながら、こちらも朝からちょっといい気分になりました。
サラダ、とっても美味しそうですよ。どんな作り方なのか、わたしも知りたいです。
因みにヤングコーン食べたところだけ、同じです。
ヒゲのところ、おいしいですよね。
Commented
by
ikuohasegawa at 2023-06-12 10:16
Commented
by
saheizi-inokori at 2023-06-12 11:17
> yunko_lifeさん、きのうもヤングコーンをカミさんが買ってきてくれてアンコール上映でした。
Commented
by
saheizi-inokori at 2023-06-12 11:18
Commented
by
maya653 at 2023-06-12 11:22
Commented
by
saheizi-inokori at 2023-06-12 11:33
> maya653さん、客に媚びる芸、一つ覚えの女の色気、とうてい志ん生の名を継ぐ器量ではないと思います。
Commented
by
otebox at 2023-06-12 13:26
昨日書くべきところ農作業疲れで沈没でした。
暖かなファミリーの風景を堪能させていただきました。
昔米朝さんには通いましたが落語に近いわけでも深いわけでもありません。だけど好き嫌いはありますし、(話は違うけど)関西で爆笑王なんていわれ担がれてた方が大うけ狙いのネタを出すたびに痛々しい思いでしらけてたのを思い出しました。
暖かなファミリーの風景を堪能させていただきました。
昔米朝さんには通いましたが落語に近いわけでも深いわけでもありません。だけど好き嫌いはありますし、(話は違うけど)関西で爆笑王なんていわれ担がれてた方が大うけ狙いのネタを出すたびに痛々しい思いでしらけてたのを思い出しました。
Commented
by
saheizi-inokori at 2023-06-12 14:14
> oteboxさん、東京も笑いさえ取ればいいという「悪達者」な芸人が大勢をしめて、私は亡き人たちのテープを聴くだけになりました。
by saheizi-inokori
| 2023-06-11 11:25
| 人生の御馳走帖
|
Comments(22)