上海料理で親子酒

雨上がりの夕方、長男一家が上海料理の店「大吉」に招待してくれた。
寺内大吉の大吉寺のすぐ近くだ。
サエが台湾に留学中なので参加できなかったけれど、ユイは沖縄久高島のちょっと長い旅から帰ってきて食欲旺盛ぶりをみせてくれた。

好きなものを頼んでみんなで分けて食う。
こういう店を楽しむには最低4人くらいは必要だ。

ビールのつまみに最高の「高菜とイカと枝豆炒め」

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僕が最初に頼んだのは「里芋の塩味炒め」

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ニンニクとニラなしの「杭州餃子」

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「春巻き」

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みんなが絶賛した「カモの燻製揚げ」

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「川七炒め」

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この店の名物「黒酢酢豚」

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「冷茄子」「チャーシューとメンマの盛り合わせ」「五目炒飯」
どれもどちらかといえばアッサリ味なのが、我が家好み。

デザートにみんなは「自家製アーモンド豆腐」や「マンゴープリン」、僕は意地汚く「ザーサイ」をとってビールを飲みつづけた。

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(近くの知る人ぞ知る「鹿港、ルーガン」で肉まんをお土産に買った)

一皿を五人で分けるから、はじめのうちは足りないような気がしていても、次々に変化する味わいを楽しんでいるうちに、やがて結構お腹が膨れる。
他愛のない話をしながらも、おたがいの健康などを気にしている。
ユイの話をもっと聞きたかった、今日はもう北海道に発ってしまうそうだ。

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息子はビールと紹興酒、僕は八海山の冷二合のあとは息子とビール。
やはり親子酒が一番うまい。
きのう読んだ「作家と酒」には親子酒のことがなかったのはどういうことか。
親としても子としても親子の酒のことがなかった。
作家たちの親子関係が覗けるようだ。

石牟礼道子が、石屋と建設の親方をしていた父親の家で、いろんな職人衆が毎日繰り広げる酒樽から勝手に飲む酒宴のことを書いていた。
幼いわたしに、「職人さんというものは、自分のつくる唐獅子になったり、舟になったり、石垣や城になったり、馬や牛にも成り替われる人たちだと実感される」、そんな宴がたけなわになると、子供たちは座布団をひっ被って、身の置き所もない気持ちになる。
いかなる天才作曲家といえども、想像を絶するであろうような超音痴の父親が歌い出すのだ。
かねては瞬間湯沸かし器がヘソをひん曲げたような人間が、酔うとじつに嬉しげな表情をして、ストトン節というのを歌いたがりました。神の妙意かと思われるほど、歌う度に、まったく元の節には関係のないストトン節が出来上がるのです。
世界音痴コンクールというものがあれば、冥界から父をよび出して焼酎をすすめ、歌わせたいと思います。その歌の節を誰もおぼえることなどできません。次に歌うときはまったく天衣無縫に、別の歌になってしまうからです。
家族らは身も世もなく恥ずかしく、職人さんらはお腹と畳をかきむしり、泪を浮かべて笑い転げ、あとは大散乱の酒宴になってゆくのでした。(「音痴の酒甕」)
音痴の歌を聞かせてやることはできないが、かつてはたまに漏らした頓珍漢の処世訓もあまりしゃべらなくなった僕だ。
Commented by rinrin1345 at 2023-06-04 17:34
良いなぁー、私ももう少し歳をとって元気に息子や孫たちとビール飲んだりお食事したいです♪
Commented by saheizi-inokori at 2023-06-04 21:14
> rinrin1345さん、息子さんは未成年?お孫さんはまだでしょうね。
Commented by stefanlily at 2023-06-04 23:58
地元の中華料理店でよく行っていた店はコロナで持ち帰り以外は閉店してまして。涙
行きたいなあ。上海風焼きそばとかアッサリして美味しいです。
高菜炒めとかおいしそう。
長崎市の料理店は江戸時代の砂糖の輸入をいち早くやっていたせいか、甘口ですね。砂糖をふんだんに使うのが贅沢感あるのかも。
珈琲、洋菓子和菓子店とかも老舗の良い店が多く、それらを圧迫するフランチャイズ店が増えるのは如何なものかと。
以前中国人の家族の引っ越し祝いに招かれました。手作り水ギョウザなどを一族、市役所の国際交流員、留学生総出で作って頂きました。水ギョウザの残りを焼きギョウザにするんだとか。お客様にはそうしないと、最初から焼きギョウザを出すのは失礼なことと聞きました。セロリ、人参、ピーナッツを八角を入れて炒めたものが大変美味しかった。持ち帰って、と包んで頂きました。
マッサージが巧い方がいて、皆で悲鳴をあげつつ痛いけど、効いてそうだなあ、と。随分会ってないけど、彼らお元気かなあ。

Commented by saheizi-inokori at 2023-06-05 10:09
> stefanlilyさん、長崎の丸山だったか、山上の有名な店で「ワカラン料理」、卓袱を食べましたが、甘くていささかでした。
駅の近くのチャンポンがうまかったです。
息子が長崎にいるときに行こうと思っていたのですが、コロナで行けない内に帰京してしまいました。
あのへんのローカル線をゆっくり歩いたりしたかったです。
Commented by ikuohasegawa at 2023-06-07 09:51
楽しいひと時を過ごされなによりでございます。
料理だけでなく羨ましく思います。
Commented by saheizi-inokori at 2023-06-07 17:50
> ikuohasegawaさん、有難いことです。
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by saheizi-inokori | 2023-06-04 12:58 | 気になる店・ひと皿 | Comments(6)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori
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