吞まないでも酔っぱらう 「作家と酒」

きのうの夕方散歩はすごかった、なにがって豪雨。

吞まないでも酔っぱらう 「作家と酒」_e0016828_10250714.jpg

バシャバシャザザザザ、風も強く前進するのが大変だ。
長靴のなかがプール状態、傘を持っていかれないように柄を短くもち、図書館に返す本をいれた防水バッグを胸に抱えて、それでもスマホを取りだし写真を撮った。

吞まないでも酔っぱらう 「作家と酒」_e0016828_10262876.jpg

寒くないせいか、爽快なのだ。
子供の頃の夕立を思いだしてわくわくした。

吞まないでも酔っぱらう 「作家と酒」_e0016828_10275027.jpg

雨で昂奮したせいか、夜中のスマホからの大雨警報(1時過ぎ)で起こされたあと寝付けなくなって、「作家と酒」を読みだした。
寝る前にちょっと読もうと思って枕元においといたのに、ずっと読まずに寝られているうちに返却期限がきた本だ。

吞まないでも酔っぱらう 「作家と酒」_e0016828_09453386.jpg

杉浦日向子、立原立秋、林芙美子、火野葦平、若山牧水、高村光太郎、新井素子、丸谷才一、永井龍男、小林秀雄、吉田健一、種村季弘、田辺聖子、サトウハチロー、赤塚不二夫×野坂昭如、夢野久作、中上健次、石牟礼道子、金井美恵子、田村隆一、横山大観、古川緑波、夢枕獏、川上弘美、村上春樹、伊丹十三、檀一雄、開高健、石井好子、高田渡、山田風太郎×中島らも、尾瀬あきら、さくらももこ(マンガ)、坪内祐三、山尾三省、内田百閒、中原中也、宮本百合子、筒井康隆、赤瀬川原平、草野心平、金井真紀、たむらしげる(マンガ)。
フ~、ぜんぶ書いちゃった、エンドロールみたいだ。
まるっきり読まないのもなんだからと、面白そうなのを選んでは読んでいるうちに、ちっとも眠くならないどころか、さすがの達人・名人たちの、酒をめぐるあれこれ、体験談、失敗談、若き日の思い出などを語る芸に引き込まれて、とうとう全部読んでしまって、どれも選りすぐり、それでぜんぶ書いちゃったのだ。

吞まないでも酔っぱらう 「作家と酒」_e0016828_10295564.jpg

明日は大掃除だ、そろそろ寝なきゃと本を置いて電気を消して目をつぶっても一向に眠くならない。
じゃあ、、もう少し、その繰り返しだ。
規律正しい日常生活に背を向けて徹夜の連続で飲み明かすような話があると、そうだ、世の中にはこういう酒豪もいたわけだし、一晩や二晩寝ないで本を読んだっていいじゃん、しかも僕は二日酔いになる恐れはないのだしと自分に言い訳をしつつ。

吞まないでも酔っぱらう 「作家と酒」_e0016828_10314707.jpg

ビール賛歌、ウイスキー遍歴、焼酎とくに芋焼酎、そして日本酒、シャンペン、飲み方も一人酒、二人酒、ワイワイ酒と目先の変わった酒をつぎつぎに勧められて、それがそれぞれに極上の味わいなのに、いくら吞んでも文章に酔っても酒には酔わないし、お勘定のことを気にすることもないし、後片付けも不要、最高の深夜の一人酒。
とうとうしらじら夜明け6時になってしまった。

吞まないでも酔っぱらう 「作家と酒」_e0016828_10350883.jpg

さっさと大掃除を済ませようと、起きあがってサンチのトイレの片づけやゴミ捨てなどをし始めたけれど、どうも頭に霞がかかっているようで、身体もだるい、血圧も高い、窓拭きしようにも外はまだ雨、、ええい、酒を飲んだつもりで大掃除は雨天順延としよう。
洗面所とトイレだけきれいにして、もういちど布団にもぐってみたが、そう簡単に寝られやしない。
朝飯を作ってもらってこれを書いたという、嵐の夜の物語でした。
Commented by koro49 at 2023-06-03 11:07
そうそう、体の声を聞いて、雨天順延でも一休さんでもしてください。
私も今日は一休さんデー。
ストーブ点けても肌寒くて、ちょっとだけ床暖入れてしまいました。
Commented by saheizi-inokori at 2023-06-03 11:21
> koro49さん、わ!床暖房、北国は大変ですね。こちらの雨は止んで半袖一枚になりました。
Commented by jyariko-2 at 2023-06-03 11:41
雨に打たれながらのお写真が生々しくその勢いも写されていますね
子供の頃は突然の夕立にびしょぬれになりましたねー

今度 「佐平次さんと酒」って出版してください
Commented by rinrin1345 at 2023-06-03 11:47
寝れない時、本当に困りますよね。寝そびれた感じの時最近はスマホでラジオの深夜便を聴くのですが歌が困ります。歌詞がわかるのか余計ダメです(^。^)
Commented by saheizi-inokori at 2023-06-03 14:06
> jyariko-2さん、苦心したせいあつてか、雰囲気出てるでしよ。
落とさないかとヒヤヒヤしました。
酒飲みは酒飲みの失敗談とかアルアル話が好きなんじやないかな。
私の酒なんて普通過ぎてつまらないかも知れませんよ。
Commented by saheizi-inokori at 2023-06-03 14:08
> rinrin1345さん、落語とか雑学とか、音量調整が難しいですね。聞こえないとますます起きちゃうし、聞こえ過ぎても眠れない。

Commented by stefanlily at 2023-06-03 23:24
関東の雨、大変だったようですがご無事でしたか?
ヤクルトさんも本来の姿に戻りつつありますね。

「作家と酒」、地元図書館で目にしてはいたのですが。グルメの池波正太郎がこの中のメンバーに居ないのが不思議。
出版社の公式サイトにリンクしたら、目次が書いてあるかと思います。私は「」書きで引用コピペしてます(←セコいw)

私が借りたのは「作家と猫」でしたw
放置気味のもう一つの拙ブログにあげてましたw↓

https://suzielily.exblog.jp/27154471/
Commented by doremi730 at 2023-06-04 00:45
面白そうな本、好きな作家も多い!
私も読み始めると朝を迎えてしまう事が多いので
次の日が何もない時にしか本を開けない、、、と、言い訳(^^;
Commented by tona at 2023-06-04 10:44 x
凄いことをやりましたね。
それほども面白かったわけですね。
なんと女性の多いこと!
驚きました。あのころは作家の半分は女性というわけでなないでしょうが、最近賞をとるのが全員女性だったり。
川上弘美は同窓生ですが理科系からあんなにいろいろ書いて驚いています。
Commented by saheizi-inokori at 2023-06-04 10:51
> stefanlilyさん、そんな裏技があるのですね。
でも一人ひとり書き込みながら、その酒を反芻していました。
「作家の酒」というのもあるのです、まだ読んでいませんが。
Commented by saheizi-inokori at 2023-06-04 10:56
> doremi730さん、次の日に何もない、なんてドレミさんにはあり得ないっですね。
Commented by saheizi-inokori at 2023-06-04 11:04
> tonaさん、川上弘美は「先生の鞄」という小説が記憶に残っています。
本書になかでも「妻に似ている」という題で、不思議な初老の男性との童話のような遭遇を描いています。
彼女には初老男性との特別な思い出があるのかな。
Commented by at 2023-06-05 07:09 x
酒は人なり。
吉田健一。スコッチと日本海側の地酒。
田村隆一。朝散歩して、鎌倉の海辺の酒屋でビール。
坪内祐三。古本屋巡りの後、馴染みの店をハシゴ。
>川上弘美
「おめでとう」という短編集には恋の諸相が描かれています。

Commented by saheizi-inokori at 2023-06-05 10:13
> 福さん、檀一雄の鍋をかついだ世界旅行もいいですね。
本書では外国に出かける際に餞別でウイスキーをたくさんもらって、税関で高い酒になった話が書いてありました。
概して本書の書き手は短命なのは、酒量のせいか、とくに坪内みたいな飲み方をしたら長生きはできませんね。
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by saheizi-inokori | 2023-06-03 10:41 | 今週の1冊、又は2・3冊 | Comments(14)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori