吞まないでも酔っぱらう 「作家と酒」
2023年 06月 03日
バシャバシャザザザザ、風も強く前進するのが大変だ。
長靴のなかがプール状態、傘を持っていかれないように柄を短くもち、図書館に返す本をいれた防水バッグを胸に抱えて、それでもスマホを取りだし写真を撮った。
寒くないせいか、爽快なのだ。
子供の頃の夕立を思いだしてわくわくした。
雨で昂奮したせいか、夜中のスマホからの大雨警報(1時過ぎ)で起こされたあと寝付けなくなって、「作家と酒」を読みだした。
寝る前にちょっと読もうと思って枕元においといたのに、ずっと読まずに寝られているうちに返却期限がきた本だ。
杉浦日向子、立原立秋、林芙美子、火野葦平、若山牧水、高村光太郎、新井素子、丸谷才一、永井龍男、小林秀雄、吉田健一、種村季弘、田辺聖子、サトウハチロー、赤塚不二夫×野坂昭如、夢野久作、中上健次、石牟礼道子、金井美恵子、田村隆一、横山大観、古川緑波、夢枕獏、川上弘美、村上春樹、伊丹十三、檀一雄、開高健、石井好子、高田渡、山田風太郎×中島らも、尾瀬あきら、さくらももこ(マンガ)、坪内祐三、山尾三省、内田百閒、中原中也、宮本百合子、筒井康隆、赤瀬川原平、草野心平、金井真紀、たむらしげる(マンガ)。
フ~、ぜんぶ書いちゃった、エンドロールみたいだ。
まるっきり読まないのもなんだからと、面白そうなのを選んでは読んでいるうちに、ちっとも眠くならないどころか、さすがの達人・名人たちの、酒をめぐるあれこれ、体験談、失敗談、若き日の思い出などを語る芸に引き込まれて、とうとう全部読んでしまって、どれも選りすぐり、それでぜんぶ書いちゃったのだ。
明日は大掃除だ、そろそろ寝なきゃと本を置いて電気を消して目をつぶっても一向に眠くならない。
じゃあ、、もう少し、その繰り返しだ。
規律正しい日常生活に背を向けて徹夜の連続で飲み明かすような話があると、そうだ、世の中にはこういう酒豪もいたわけだし、一晩や二晩寝ないで本を読んだっていいじゃん、しかも僕は二日酔いになる恐れはないのだしと自分に言い訳をしつつ。
ビール賛歌、ウイスキー遍歴、焼酎とくに芋焼酎、そして日本酒、シャンペン、飲み方も一人酒、二人酒、ワイワイ酒と目先の変わった酒をつぎつぎに勧められて、それがそれぞれに極上の味わいなのに、いくら吞んでも文章に酔っても酒には酔わないし、お勘定のことを気にすることもないし、後片付けも不要、最高の深夜の一人酒。
とうとうしらじら夜明け6時になってしまった。
私も今日は一休さんデー。
ストーブ点けても肌寒くて、ちょっとだけ床暖入れてしまいました。
落とさないかとヒヤヒヤしました。
酒飲みは酒飲みの失敗談とかアルアル話が好きなんじやないかな。
私の酒なんて普通過ぎてつまらないかも知れませんよ。
ヤクルトさんも本来の姿に戻りつつありますね。
「作家と酒」、地元図書館で目にしてはいたのですが。グルメの池波正太郎がこの中のメンバーに居ないのが不思議。
出版社の公式サイトにリンクしたら、目次が書いてあるかと思います。私は「」書きで引用コピペしてます(←セコいw)
私が借りたのは「作家と猫」でしたw
放置気味のもう一つの拙ブログにあげてましたw↓
https://suzielily.exblog.jp/27154471/
それほども面白かったわけですね。
なんと女性の多いこと!
驚きました。あのころは作家の半分は女性というわけでなないでしょうが、最近賞をとるのが全員女性だったり。
川上弘美は同窓生ですが理科系からあんなにいろいろ書いて驚いています。
本書になかでも「妻に似ている」という題で、不思議な初老の男性との童話のような遭遇を描いています。
彼女には初老男性との特別な思い出があるのかな。
吉田健一。スコッチと日本海側の地酒。
田村隆一。朝散歩して、鎌倉の海辺の酒屋でビール。
坪内祐三。古本屋巡りの後、馴染みの店をハシゴ。
>川上弘美
「おめでとう」という短編集には恋の諸相が描かれています。
本書では外国に出かける際に餞別でウイスキーをたくさんもらって、税関で高い酒になった話が書いてありました。
概して本書の書き手は短命なのは、酒量のせいか、とくに坪内みたいな飲み方をしたら長生きはできませんね。