マティスがマティスになる道程(マティス展)
2023年 05月 26日
「殿中でござる」という言葉を岸田親子と自民党に進呈したい。
こともあろうにヒロシマで核武装推進同盟の決起集会、公邸で親族が集まってバカ騒ぎ、いつぞやは台風の夜に大宴会をしたり、コロナ禍に五輪を強行したことまで思いだされるじゃないか。
Eさん(長男の嫁)から、招待券があるからと誘われた東京都美術館「マティス展」、ほんとに久しぶりの上野公園にいそいそ。
川柳発祥の地だなんて知らなかった。
いつもと違う京成駅の方から入ったのと久しぶりだから、すっかりお上りさん気分、学生時代にぶらぶら散歩に来て、映画館かなにかの広告の前で、いかにも何かに興味を惹かれたようにして立ち続けたら、どんどん人が集まってきたことを思いだした。
新緑と紫陽花の上野公園、木琴の音楽はあれはなんたっけ、軽快な懐かしいメロデーだ。
展覧会は見ない息子が、わざわざランチにつきあってくれる。
はじめて入る美術館のなかの精養軒、デパートの大食堂(いまでもあるのかな)をちょっと上等にしたような感じ、お子様ランチも「大人向きお子様ランチ」もある。
ぼくは「山本山の海苔の上に紅鮭・豚汁」を、息子はナポリタン、Eさんはオムライスカレー、まさに家族連れの大食堂でそれぞれ家じゃあ食べないような、懐かしいご馳走に嬉しそうだ。
海苔弁に紅鮭を高級にひねって、海苔は細かくしたのが層をなしてしきつめてあり、鮭がとても上等。
食後にコーヒーを飲みながらいろいろ話す。
もうこれで帰ってもいいくらい満足、しかも息子がご馳走してくれた。
招待券は使わずに僕の身障者パスでEさんも無料で、優先して入れる。
フォ―ヴィズムからキュービズム、そして「赤の大きな室内」に至る、「マティスがマティスになる道程」が解りやすく展示されている。
彫刻や大きなレリーフ「背中」のシリーズなどは、画家が対象を見つめて、その本質的なものを平面化し色彩を施す、そのプロセスを僕たちに明かしているようだ。
とちゅうで写真撮影も許される部屋があったり、どの絵の前でも気のすむまでゆっくり鑑賞することができた。
さいごにマティスが
建築設計から壁画、ステンドグラス、キリストの磔刑像、什器、司祭の着衣なのすべてにかかわって、
映写室でその礼拝堂のなかに坐っているような気持になっていた。
明るい青と黄色が主調のシンプルで軽快なデザインに浸されて、ウクライナの空と太陽そして麦畑を想って平和を祈った。
こともあろうにヒロシマで核武装推進同盟の決起集会、公邸で親族が集まってバカ騒ぎ、いつぞやは台風の夜に大宴会をしたり、コロナ禍に五輪を強行したことまで思いだされるじゃないか。
Eさん(長男の嫁)から、招待券があるからと誘われた東京都美術館「マティス展」、ほんとに久しぶりの上野公園にいそいそ。
川柳発祥の地だなんて知らなかった。
いつもと違う京成駅の方から入ったのと久しぶりだから、すっかりお上りさん気分、学生時代にぶらぶら散歩に来て、映画館かなにかの広告の前で、いかにも何かに興味を惹かれたようにして立ち続けたら、どんどん人が集まってきたことを思いだした。
新緑と紫陽花の上野公園、木琴の音楽はあれはなんたっけ、軽快な懐かしいメロデーだ。
展覧会は見ない息子が、わざわざランチにつきあってくれる。
はじめて入る美術館のなかの精養軒、デパートの大食堂(いまでもあるのかな)をちょっと上等にしたような感じ、お子様ランチも「大人向きお子様ランチ」もある。
ぼくは「山本山の海苔の上に紅鮭・豚汁」を、息子はナポリタン、Eさんはオムライスカレー、まさに家族連れの大食堂でそれぞれ家じゃあ食べないような、懐かしいご馳走に嬉しそうだ。
海苔弁に紅鮭を高級にひねって、海苔は細かくしたのが層をなしてしきつめてあり、鮭がとても上等。
食後にコーヒーを飲みながらいろいろ話す。
もうこれで帰ってもいいくらい満足、しかも息子がご馳走してくれた。
招待券は使わずに僕の身障者パスでEさんも無料で、優先して入れる。
フォ―ヴィズムからキュービズム、そして「赤の大きな室内」に至る、「マティスがマティスになる道程」が解りやすく展示されている。
彫刻や大きなレリーフ「背中」のシリーズなどは、画家が対象を見つめて、その本質的なものを平面化し色彩を施す、そのプロセスを僕たちに明かしているようだ。
とちゅうで写真撮影も許される部屋があったり、どの絵の前でも気のすむまでゆっくり鑑賞することができた。
Eさんは、戦争の時代にも生きて内心の苦しみはあったはずだけれど、ずっと明るい作品が多いですねという。
さいごにマティスが
今に続く探求の果てに、私が選んだのではなく、運命によって選ばれた仕事である。というヴァンスのロザリオ礼拝堂関連の展示がある。
この礼拝堂は、私の人生を賭けた仕事の到達点だ。
建築設計から壁画、ステンドグラス、キリストの磔刑像、什器、司祭の着衣なのすべてにかかわって、
訪れる人々の心が軽くなる、精神が高まり、考えがはっきりするそんな礼拝堂を創った。
映写室でその礼拝堂のなかに坐っているような気持になっていた。
明るい青と黄色が主調のシンプルで軽快なデザインに浸されて、ウクライナの空と太陽そして麦畑を想って平和を祈った。
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eblo at 2023-05-26 11:59
「核武装推進同盟の決起集会」ピッタリの言葉ですね。私もこれから「サミット」でなくこの言葉を使わせていただきます。
人だかりがあると「何だろう」と思う、同じ経験しないと損する気がする、私も経験があります。
年を取ったら恥ずかしいも無くなるから、最初に「なんですか?」と訊くようになったけれど。
芸術を自分の言葉で語れる方が羨ましいです、私には審美眼が全くありませんから。
人だかりがあると「何だろう」と思う、同じ経験しないと損する気がする、私も経験があります。
年を取ったら恥ずかしいも無くなるから、最初に「なんですか?」と訊くようになったけれど。
芸術を自分の言葉で語れる方が羨ましいです、私には審美眼が全くありませんから。
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saheizi-inokori at 2023-05-26 12:05
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yuisin1 at 2023-05-26 14:25
殿中でござる・・・面白かった^^
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saheizi-inokori at 2023-05-26 16:08
> yuisin1さん、場所がらとかTPOとか、みんな死語になったのかも知れませんね。国会で居眠りする連中です。
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stefanlily at 2023-05-26 17:25
撮影許可される作品があるのですね。いいなあ。マティスの部屋の描写良いですね。
色彩もなんかデザイン的(先駆者というか、別ベクトルですがミューシャもそう)
私はモディリアーニ(ジェラール・フィリップが演じた映画も最上位の作品の一つ)とクリムト(猫好き)が一番好きです。
あんな首相に好かれて、広島東洋カープさんも迷惑ですねw
交流戦と書くつもりで誤変換してました。エスコンフィールドで鷹が試合してた、と書くつもりでまたまた誤記。失礼しました(汗)
色彩もなんかデザイン的(先駆者というか、別ベクトルですがミューシャもそう)
私はモディリアーニ(ジェラール・フィリップが演じた映画も最上位の作品の一つ)とクリムト(猫好き)が一番好きです。
あんな首相に好かれて、広島東洋カープさんも迷惑ですねw
交流戦と書くつもりで誤変換してました。エスコンフィールドで鷹が試合してた、と書くつもりでまたまた誤記。失礼しました(汗)
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saheizi-inokori at 2023-05-26 18:08
> stefanlilyさん、代表作の多くが撮影可でした。
もつとも写真を撮ると肉眼の鑑賞が疎かになりがちなのは要注意。
モジリアニの映画は私も見ましたよ。内容はわすれましたが良かったことは覚えています。
ヤクルトは監督が少しあせつているように感じます。ノビノビ大丈夫!でいきたいなあ。
もつとも写真を撮ると肉眼の鑑賞が疎かになりがちなのは要注意。
モジリアニの映画は私も見ましたよ。内容はわすれましたが良かったことは覚えています。
ヤクルトは監督が少しあせつているように感じます。ノビノビ大丈夫!でいきたいなあ。
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koro49 at 2023-05-26 20:24
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saheizi-inokori at 2023-05-26 21:25
> koro49さん、まだやってると思います。チャンスがあるといいですね。
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desire_san at 2023-07-25 16:01
こんにちは。
私もマティス展を鑑賞してきましたので、大変興味を持ってブログを読ませていただきました。
マティスは、形態ではなく、色彩でデッサンをすることで、色彩表現を現実から解放し、色彩の純化を追求したようです。マティスは、独自の色彩の世界観で、色彩を単純化させていき、色彩によって造形や継体を 現実から解放したことが革新的だと思いました。
マティスは、並外れた色彩感覚や造形感覚で充分に絵に意味を持たせ、既成概念を超えた真にクリエイティブな発想で作品を制作しているところは凄いと思いました。
私は、今回のマティス展で見た作品に加え、今までに来たマティスの傑作、海外の美術館で見たマティスの傑作の全貌を、マチィスの画風の変化に分類して整理して、マティスの芸術の世界の全貌を整理してレポートしてみました。
https://desireart.exblog.jp/241852545/
ぜひ一度読んで見てください。
ご感想・ご意見などありましたら、ブログにコメント頂けると感謝いたします。
私もマティス展を鑑賞してきましたので、大変興味を持ってブログを読ませていただきました。
マティスは、形態ではなく、色彩でデッサンをすることで、色彩表現を現実から解放し、色彩の純化を追求したようです。マティスは、独自の色彩の世界観で、色彩を単純化させていき、色彩によって造形や継体を 現実から解放したことが革新的だと思いました。
マティスは、並外れた色彩感覚や造形感覚で充分に絵に意味を持たせ、既成概念を超えた真にクリエイティブな発想で作品を制作しているところは凄いと思いました。
私は、今回のマティス展で見た作品に加え、今までに来たマティスの傑作、海外の美術館で見たマティスの傑作の全貌を、マチィスの画風の変化に分類して整理して、マティスの芸術の世界の全貌を整理してレポートしてみました。
https://desireart.exblog.jp/241852545/
ぜひ一度読んで見てください。
ご感想・ご意見などありましたら、ブログにコメント頂けると感謝いたします。
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saheizi-inokori at 2023-07-25 22:02
by saheizi-inokori
| 2023-05-26 11:13
| こんなところがあったよ
|
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