浦島太郎
2023年 05月 20日
せんじつ風呂からでると電話で「今どこにいますか」、もう何十年も続けている坂東君のお墓参りの約束だった。
早朝から病院に行って、都営交通の無料パスの更新をして、その他もろもろで、すっかり忘れていた。
これから飲み会の方だけでも、と言われたが、風呂上がりの僕にはもうその気力がなかった。
一日に大事なことを二つもやるのは、かなり気を付けないとならないな、残念だけどそうなっている僕なのだ。
というわけで昨日の四か月に一度の国鉄同期・寿司屋の集いは、早くから服を支度したりして間違いなくいけるようにした。
昼過ぎからの雨が驟雨になったので、歩く区間を最低にするコース、用賀駅までバスで出て、そこで渋谷行バスに乗り換える、家を出るときにいつもと反対に出るコースを取る。
こういう裏技がパッと思いつくのはまだ捨てたもんじゃないね。
余裕をみたので、バスが遅れてもきっちりまにあった、やればできるのだ。
幻の高級魚「松皮鰈」からはじまる刺身を肴に、燗酒を以前よりはゆっくり、話しの方は女学生のように途絶えることなく、、体調不良でこれない二人には申し訳ないけれど、ますます愉快な集いになっていく。
亡くなった先輩のあれこれも、毎回聞く話が多い中で、しだいに「これが真相だ」みたいに新しいゴシップや見方が披露される。
六人それぞれに違う道を歩いたのに、先輩の見方、彼から不快な目にあったことなどは、面白いように共通する。
現役時代に、こういう風に打ち解けていろんな話をしていたらどうだったか、などと考え、いやいや、これだけの年月を経たから、こういうふうに話せるのかもしれないとも思う。
会計はいつもより安い、酒の量が減った男がいるのだ。
こんどは9月な、と約束して外にでると、さっきまで顔突き合わせていた時は、若々しくさえ見えたのに、アーラ、不思議やな、玉手箱を開けた浦島太郎のように、急によぼよぼのおじいさんになりました。
宮城谷昌光「三国志 1」を読了。
後漢の時代、五代殤帝、六代安帝、七代少帝と帝の死ぬたびに、その乳母や君側の宦官や皇太后とその家族が、帝をないがしろにして自分たちの権勢をほしいままにする。
見かねた正義の士が、諫める文書を提出しても、無視するか逆に飛ばされ、または殺される。
孫程という宦官はそれまで要領よく生き延びて中常侍という高位についていたが、江京の陰謀に乗って安帝の皇太子・保を廃した側についたことが、大きな悔いとなっている。
少帝の亡きあとも、彼らの操りやすい皇帝を即位させてはならない。
そのためには、江京とその取り巻きを誅殺しなければならない。
同士・宦官たちを集め、わずかなスキをついて実行、順当な帝(安帝の息子。保)を即位させる(八代・順帝)
曹操の祖父、曹騰(宦官)は順帝のもっとも信頼する側近となる。
元は罪のある者を宦官としていたが、曹騰の頃は、出世のために自分の子供を宦官とすることが増えていて、曹騰もその一人だ。
順帝はかずかずの善政を施すが、そのなかで上級宦官に養子をとって跡継ぎにし、爵を継ぐことを許すということがあった。
宦官たちがどれほど喜んだことか。
このことが、後の曹操を産んだのだ。
すぐれた皇帝であった順帝も、梁冀(りょうき)の正体までは見抜けなかった。
宮城谷は「中国の長い歴史のなかで十人の悪人を挙げるとすれば必ずそのなかに入る人」という。
梁冀の悪辣な陰謀と、それに果敢に立ち向かう高潔な役人・武将たちの話が、昔読んだ三国志の楽しさを思い出させる。
早朝から病院に行って、都営交通の無料パスの更新をして、その他もろもろで、すっかり忘れていた。
これから飲み会の方だけでも、と言われたが、風呂上がりの僕にはもうその気力がなかった。
一日に大事なことを二つもやるのは、かなり気を付けないとならないな、残念だけどそうなっている僕なのだ。
というわけで昨日の四か月に一度の国鉄同期・寿司屋の集いは、早くから服を支度したりして間違いなくいけるようにした。
昼過ぎからの雨が驟雨になったので、歩く区間を最低にするコース、用賀駅までバスで出て、そこで渋谷行バスに乗り換える、家を出るときにいつもと反対に出るコースを取る。
こういう裏技がパッと思いつくのはまだ捨てたもんじゃないね。
余裕をみたので、バスが遅れてもきっちりまにあった、やればできるのだ。
幻の高級魚「松皮鰈」からはじまる刺身を肴に、燗酒を以前よりはゆっくり、話しの方は女学生のように途絶えることなく、、体調不良でこれない二人には申し訳ないけれど、ますます愉快な集いになっていく。
亡くなった先輩のあれこれも、毎回聞く話が多い中で、しだいに「これが真相だ」みたいに新しいゴシップや見方が披露される。
六人それぞれに違う道を歩いたのに、先輩の見方、彼から不快な目にあったことなどは、面白いように共通する。
現役時代に、こういう風に打ち解けていろんな話をしていたらどうだったか、などと考え、いやいや、これだけの年月を経たから、こういうふうに話せるのかもしれないとも思う。
会計はいつもより安い、酒の量が減った男がいるのだ。
こんどは9月な、と約束して外にでると、さっきまで顔突き合わせていた時は、若々しくさえ見えたのに、アーラ、不思議やな、玉手箱を開けた浦島太郎のように、急によぼよぼのおじいさんになりました。
宮城谷昌光「三国志 1」を読了。
後漢の時代、五代殤帝、六代安帝、七代少帝と帝の死ぬたびに、その乳母や君側の宦官や皇太后とその家族が、帝をないがしろにして自分たちの権勢をほしいままにする。
見かねた正義の士が、諫める文書を提出しても、無視するか逆に飛ばされ、または殺される。
孫程という宦官はそれまで要領よく生き延びて中常侍という高位についていたが、江京の陰謀に乗って安帝の皇太子・保を廃した側についたことが、大きな悔いとなっている。
少帝の亡きあとも、彼らの操りやすい皇帝を即位させてはならない。
そのためには、江京とその取り巻きを誅殺しなければならない。
同士・宦官たちを集め、わずかなスキをついて実行、順当な帝(安帝の息子。保)を即位させる(八代・順帝)
曹操の祖父、曹騰(宦官)は順帝のもっとも信頼する側近となる。
元は罪のある者を宦官としていたが、曹騰の頃は、出世のために自分の子供を宦官とすることが増えていて、曹騰もその一人だ。
順帝はかずかずの善政を施すが、そのなかで上級宦官に養子をとって跡継ぎにし、爵を継ぐことを許すということがあった。
宦官たちがどれほど喜んだことか。
このことが、後の曹操を産んだのだ。
すぐれた皇帝であった順帝も、梁冀(りょうき)の正体までは見抜けなかった。
宮城谷は「中国の長い歴史のなかで十人の悪人を挙げるとすれば必ずそのなかに入る人」という。
梁冀の悪辣な陰謀と、それに果敢に立ち向かう高潔な役人・武将たちの話が、昔読んだ三国志の楽しさを思い出させる。
by saheizi-inokori
| 2023-05-20 13:06
| 今週の1冊、又は2・3冊
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