蕨の連想

秋田から蕨を送っていただいた。

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さっそくお浸しにして、秋田の「高清水」を飲みつつ遠い秋田のことを想った。
蕨といえば、「わたしゃ日陰のワラビ、誰も折らぬでほだとなる」の外山節をみんなと歌った昔も懐かしい。


ほだ=榾、たきぎにする樹木の切れ端。
一茶に「おとろへやほだ折りかねる膝頭」、蕨のほだはそんなに固くはないだろう。
秋田から岩手、仙台に行き、信州信濃の山奥のそのまた奥の一軒家まで連想は飛ぶ。

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されば、もう少し足をのばし菅平の蕨だ。
中学の遠足を兼ねた蕨狩り、採った蕨は売って修学旅行の資金にしたのじゃなかったか。
リュックに背負いきれないほどたくさんの蕨を採って、善光寺平とそれを取り巻く山々をながめながら握り飯を食った。
母にもこの景色を見せてやりたいと思った。

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足が痛くなったというと、先生が軍隊で習ったというマッサージをしてくれた。
僕が特別奨学金を貰えるように教育委員会に談判に行ってくれた先生、軍隊では中尉だったといい、居眠りしながら行進したと話してくれた。
何十年も経って先生が亡くなったあとの同級会で、先生を懐かしがって話していたら、「私はあの先生、嫌いだった」と、ある女性がいう、びっくりしてあんないい先生なのになんで?と訊くと「エコひいきしていた」。
彼女も贔屓された方なのだが、贔屓されなかった仲良しの友達のことを、いまだに思っているのだった。
僕は贔屓されていた、といわれ、そうだったかと、その時初めて知った。
でもやはり、いい先生だった、と今でも思う。

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ハイゼンベルグの不確定性原理は正しいのか、マクスウエルの第二法則が確率論的にしか真実でないということは真実か。
やはりニュートンの決定論の方が正しかったのか。
なんど勉強しても、すぐに忘れてしまった物理学や確率論や統計学のいろいろが話題にあがって時ならずも復習の機会を与えてくれる。

これが、スパイが跳梁するジェットコースター・サスペンスだといっても、読んでみないと何を言ってるのか分からないだろう。
たしかに上巻はジェットコースター的に読んでしまった。
なんだかこんな読書をしていると時間の無駄だと思い、早く読み終えようと頁を繰る。
そんなら読むのを止めればいいのに、読みつづけたいのだから、面白いことには間違いない。

Commented by hanamomo60 at 2023-05-14 15:58
こんにちは!
秋田からの蕨は美味しかったことでしょう。
色が最高ですね!
ご友人の家族が採ったものでしょうか?
それとも朝市などで求めた物かな?
色を見ると美味しさが伝わります。
噛んでいると粘りがあるでしょう。

今読んでいる本の中に信州人は日本のドイツ人というフレーズがありました。
どんなところかな~と数少ない信州人を思い浮かべてみましたが・・・・・・・・・。
ご隠居もドイツ人のようなところありますか?
Commented at 2023-05-14 16:20
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by saheizi-inokori at 2023-05-14 18:34
> hanamomo60さん、おそらく買ってくださったのだと思います。
山に囲まれて山の彼方に憧れる、東京と京都上方双方の文化がぶつかるからか教育熱心、理想を求める。理屈っぽい、そんなことでしようか。
私の両親は長野県人ではありませんが、高校まで長野に育ったから半長野人です。
Commented by saheizi-inokori at 2023-05-14 18:40
> 鍵コメさん、母の日でもありますし。
思えばいろんな先生がいました。
イジワルな先生もいましたね。
生徒は先生を選べないので、不運な人は人生にも影響したのかも知れませんね。
Commented by at 2023-05-15 06:49 x
高清水で思い出したんですが、ビールを呑んでいたら、カウンターの隣の方に
「それうまい?オレ酒以外うまくないんだ」と訊かれたことがあります。
苦笑してやり過ごしました。

余談を。
今BS―TBSで「水戸黄門」第一部のデジタルリマスター版(格さんが横内正、助さんが杉良太郎)が放映されています。
この内容が緊張感溢れていて素晴らしい!
後年のほのぼのとした世直し劇ではなく、柳沢吉保(山形勲)との暗闘がモチーフになっています。
刺客の露口茂がいかにももっともらしい顔をしていて最高です。
Commented by saheizi-inokori at 2023-05-15 09:50
> 福さん、私はビールばかり浴びるように飲んでいたこともあり、焼酎しか受け付けなくなったり、その昔はウイスキー、ジンなどを好み、いまは日本酒、たまにワインです。
ビールは上がりに吞むとうまいのですが、節制しています。
何が好みを変えるのか、しっかり研究すれば醸造メーカーに売り込めるかもしれません。
Commented by saheizi-inokori at 2023-05-15 09:50
> 福さん、追って、水戸黄門、覗いてみます。
Commented by jyon-non3 at 2023-05-15 10:17
ゲストの方がたの話題が楽しいですね。

さへいじさんが大好きというのが良く分かります。

私もその端っこに加わらせてくださいね。

お母さまの事をいつまでも思い出してらっしゃるさへいじさん。

お母さまがどんなに心を注いで育てられたかというのが伝わります。

いいなぁ。(^^♪  💐
Commented by saheizi-inokori at 2023-05-15 11:59
> jyon-non3さん、引きこもっていてもいろんな方のブログをおたずねし、いろんなコメントを頂いていると楽しいですね。
これから親孝行と思っていたのに、いつまでもあると思うな親とカネです^^。
Commented by reikogogogo at 2023-05-15 16:13
saheiziさん昨日は母の日でしたね。
Saheizi さんのお母さんへの思いいつも心に響きます.虫嫌いの妹が生まれて初めて庭木の剪定をした。
その時saheiziさんがコメントしてくれたお母さんの事、妹にそっくり送ったの.「やればできる!!」と。
そして今、信州信濃町の一茶記念館の話題になりました。
記念館には当時、うみちゃんという三毛猫の館長がいたの、元気かな?
一茶は確か3歳で母親が亡くなってしまったのですよね、妹と今朝も母親の存在は大・大ーーーの話題でした。
Commented by saheizi-inokori at 2023-05-15 17:20
> reikogogogoさん、我ときて遊べや親のない雀
ですね。
Commented by doremi730 at 2023-05-15 19:00
蕨にいろいろな思い出が詰まっていて、奥が深いですね。
私は思い出はなくて、食べただけ(^^;
この差は大きい、、、、
Commented by saheizi-inokori at 2023-05-16 12:25
> doremi730さん、この年になって食べるもの見るもの、みんな思い出に繋がるのです。
夢を食うバクならぬ思い出を食うバカですね。
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by saheizi-inokori | 2023-05-14 11:31 | よしなしごと | Comments(13)

ホン、よしなしごと、食べ物、散歩・・


by saheizi-inokori
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