引き算の鰻
2023年 04月 04日
僕の誕生日と退院を祝って、カミさんが鰻をご馳走してくれると云って、さっさと予約してしまった。
なあに、自分が食べたいのだ、でも僕も食べたいから喜んで祝ってもらうことにした。
「六時から、いいね?」どこかから配達させるのかと思ったら、こっちがお店にいくのだ。

早めに出て、松陰神社前の商店街を散歩する。
この時間にくると、昼間とは違う顔になっている。

カミさんは久しぶりだから、昼も夜もない、ずいぶん違う店ができている。

カフエ、ピッツア、フランス料理、焼き鳥、カレー、バー、、ミニチュアのような可愛い店が軒を連ね、その間に本屋、八百屋、肉や、魚屋、薬やなどもあって、とても楽しい。

鰻やもこの商店街をちょっと入ったところにあるのだ。
5時45分に入ると、「ウナギは15分後に、それまでお待ちください」、パンクチュアルな店、三つあるテーブルの一つに座る。

懐かしい会津の「栄川」を燗で頼む。
お祖父さんがあちらの出で、「なにか一つは関係のあるもの」ということで、選ばれた酒。
「レンジで燗をしました。熱いので気を付けてください」、なるほどかなり熱い。

つまみの類は「いっさいありません」、小皿の漬物をつつきながら酒を楽しむ。
きりっとした物言いの奥さんに落語の「素人鰻」、維新後の士族が営む鰻やの噺を想う。
松陰神社を門の外から拝んで、今宵は「天皇の世紀」の宴だ。

一分ほど早く「白焼き」が登場。
スマホを構えていると「写真は後にして、熱いうちに召し上がってください」、食べる前に撮りたいのよ。
箸をつける。
柔らかくて、つまめない、すくうような感じで、口に入れると、なんということでしょう!
ふわ~っと溶けるように肉のうまみが口中にひろがり、肉はほんとに溶けてしまう。
お替りした栄川を啜っては、ゆっくりゆっくり舌の上で鰻を溶かす。
白焼きなんて、何年ぶりだろう。
漬物が、落語「鰻の幇間」に出てくるそれの反対で、なかなかうまい。
それを、お替りする頃、肝吸とうな重だ。

これも柔らかく、ほろほろと香ばしさが広がる。

昔、東京駅の飲食店街を作っているころ、コンサルタントに「引き算の店造り」ということを教わった。
シンプルな店構え、清潔で美しい店内、スタッフの余計な愛想はなし、レンチンですと断って出す燗酒は600円と居酒屋並み、つまみの類はいっさいなし、ワサビは生ではない、飯は希望する客だけ普通盛り(僕たちは店の標準小盛りで十分)夫婦だけでやっている。
予約して、その時間に来て食べ始めて、せいぜい一時間ちょっとでお勘定、もちろん現金のみ。
削げるものはすべて削ぎ落して鰻そのものを味あわせる。
類似の他の店の半分くらい、二人で一万円で済む。
カミさんが見たネットの情報では「東京で一番コスパのいい店」という評判に間違いはなかった。

満ち足りた思いで外に出て、暗くなってまた表情を変えた商店街をぶらぶら帰る。

こんど来てみたい、そんな店が多い。

バーに飛び込みたくなったが、ぐっと我慢、足し算はしないのだ。
サンチが待っている。

なあに、自分が食べたいのだ、でも僕も食べたいから喜んで祝ってもらうことにした。
「六時から、いいね?」どこかから配達させるのかと思ったら、こっちがお店にいくのだ。

早めに出て、松陰神社前の商店街を散歩する。
この時間にくると、昼間とは違う顔になっている。

カミさんは久しぶりだから、昼も夜もない、ずいぶん違う店ができている。

カフエ、ピッツア、フランス料理、焼き鳥、カレー、バー、、ミニチュアのような可愛い店が軒を連ね、その間に本屋、八百屋、肉や、魚屋、薬やなどもあって、とても楽しい。

鰻やもこの商店街をちょっと入ったところにあるのだ。
5時45分に入ると、「ウナギは15分後に、それまでお待ちください」、パンクチュアルな店、三つあるテーブルの一つに座る。

懐かしい会津の「栄川」を燗で頼む。
お祖父さんがあちらの出で、「なにか一つは関係のあるもの」ということで、選ばれた酒。
「レンジで燗をしました。熱いので気を付けてください」、なるほどかなり熱い。

つまみの類は「いっさいありません」、小皿の漬物をつつきながら酒を楽しむ。
きりっとした物言いの奥さんに落語の「素人鰻」、維新後の士族が営む鰻やの噺を想う。
松陰神社を門の外から拝んで、今宵は「天皇の世紀」の宴だ。

一分ほど早く「白焼き」が登場。
スマホを構えていると「写真は後にして、熱いうちに召し上がってください」、食べる前に撮りたいのよ。
箸をつける。
柔らかくて、つまめない、すくうような感じで、口に入れると、なんということでしょう!
ふわ~っと溶けるように肉のうまみが口中にひろがり、肉はほんとに溶けてしまう。
お替りした栄川を啜っては、ゆっくりゆっくり舌の上で鰻を溶かす。
白焼きなんて、何年ぶりだろう。
漬物が、落語「鰻の幇間」に出てくるそれの反対で、なかなかうまい。
それを、お替りする頃、肝吸とうな重だ。

これも柔らかく、ほろほろと香ばしさが広がる。
甘ったるさとは無縁、飯もうまい。
百間先生はうな重を毎日のように、しかも鰻をどけて飯だけ食ったとか、僕は鰻も食う、飯粒もひとつぶ残らず食う。

昔、東京駅の飲食店街を作っているころ、コンサルタントに「引き算の店造り」ということを教わった。
シンプルな店構え、清潔で美しい店内、スタッフの余計な愛想はなし、レンチンですと断って出す燗酒は600円と居酒屋並み、つまみの類はいっさいなし、ワサビは生ではない、飯は希望する客だけ普通盛り(僕たちは店の標準小盛りで十分)夫婦だけでやっている。
予約して、その時間に来て食べ始めて、せいぜい一時間ちょっとでお勘定、もちろん現金のみ。
削げるものはすべて削ぎ落して鰻そのものを味あわせる。
類似の他の店の半分くらい、二人で一万円で済む。
カミさんが見たネットの情報では「東京で一番コスパのいい店」という評判に間違いはなかった。

満ち足りた思いで外に出て、暗くなってまた表情を変えた商店街をぶらぶら帰る。

こんど来てみたい、そんな店が多い。

バーに飛び込みたくなったが、ぐっと我慢、足し算はしないのだ。
サンチが待っている。

我が後ろ姿です。
鰻大好きなので、是非行ってんみたいお店です!!!
3
> doremi730さん、予約して、ね。
> ebloさん、窓の下で待つのはいささかムリです。丈が低すぎます。
喉がゴクリと鳴りました。鰻もさることながら、佐平治さんの筆が走ると、食がが至高のひと時に。
美味しそうなうな重。
今から、「土用の丑の日」が楽しみです。
今から、「土用の丑の日」が楽しみです。
> fly97さん、白焼きもおいしかったですよ^^。
羨ましいぞ!
> takoomesanさん、オーストラリアも羨ましいぞ!
> ikuohasegawaさん、好き不好きでしょうが、私は好きです。
by saheizi-inokori
| 2023-04-04 12:19
| 気になる店・ひと皿
|
Comments(14)